こんにちは、mui Lab 採用チームです。mui Labでは現在、くらしに寄り添う次世代プロダクトの開発に挑戦するセールス・企画を募集しています。
今回お話を伺ったのは、プロダクトマーケティング部門 責任者(Senior VP)として事業とプロダクトを牽引するAkiさん。大学時代からエネルギー領域に関心を持ち、大学院での研究、メーカー・商社や海外スタートアップでの新規事業・海外展開を経験してきたAkiさんが、なぜmui Labで新たな挑戦を選んだのか。その背景や、エネルギーマネジメントへの想い、そして「カームテクノロジー」を通して実現したい未来について語っていただきました。
プロダクトマーケティング部門 責任者 鈴木 昭彦 (Suzuki Akihiko)
大学卒業後、英国の大学院にて修士号を取得。三菱重工業、丸紅を経て、mui Labへジョイン。 プロダクトマーケティング部門 責任者(Senior VP)として、「mui Board/関連プロダクトの事業戦略・マーケティング統括」「北米・欧州・インド・中国を中心とした海外事業開発およびパートナーシップ構築」「新規事業開発」などを推進。
大学院から商社、そして海外事業へ。エネルギーに惹かれたキャリアの軌跡
——Akiさんは、大学時代からエネルギーの領域に関心を持たれていたと伺っています。当時どのようなことを学んでいたのか教えてください。
英国の大学院で、アジア経済のリージョナリズム(地域統合)の動きに関心を持っていました。欧州が石炭・鉄鋼共同体のように「資源の共有」を進めた歴史を知り、資源制約を抱える日本にとって「資源戦略」は極めて重要なテーマだと感じたのが原点です。
大学院では、アジア地域における資源協力やエネルギー安全保障、いわゆる「アジアエネルギー共同体構想」を研究しました。
一方で、制度設計や国際枠組みだけでは社会は動きません。実際に投資し、設備をつくり、サービスとして届ける。そうした民間企業の実行力こそが社会を前に進める、ということを強く意識するようになりました。
——卒業後はどのようなキャリアを歩んできましたか。
大学院修了後は三菱重工業に入社し、火力発電向けガスタービンの海外営業を担当しました。受注から納入までの一連のプロセスを通じて、入札対応・技術・品質・プロジェクトマネジメント・商流といった基礎を体系的に学びました。現場の複雑性と、意思決定の重みを理解する中で、「より経営に近い立場で、投資と事業成長の意思決定に関与したい」という思いが強まり、丸紅の電力事業の投資・開発部隊への転職を決意しました。
——実際に入社されてからは、どんな事業に携わったのですか?
丸紅では南アフリカの火力発電にも携わりましたが、化石燃料に対する批判が強まり、いち早く再生可能エネルギー領域へのシフトを進めていました。太陽光発電に軸足を移す中で、市場参入が進み価格競争が激化し、業界全体が「安さ勝負」になっていく局面も経験しました。会社としては、その延長線だけでは持続的な成長を描きにくい背景もあり、次の成長領域として、新規事業の探索に力点を移していきました。
そこで着目したのが、モバイルペイメントでした。私はアフリカを担当していたのですが、未電化地域では「どんな人がどんなくらしをしているのか」という基礎情報すら十分ではない一方で、携帯端末を通じた送金・決済が普及している地域もあります。決済を起点に生活データが蓄積できることは、事業設計上の大きな可能性でした。
その文脈で関心が高まったのが、モバイルペイメントを活用したPay-as-You-Go方式による割賦販売を活用し、未電化地域の一般住宅に太陽光パネル、蓄電池、LEDライト、TVを提供するビジネスです。電力を届けることで生活の質を変え、さらにモバイル決済と組み合わせることで、電力を起点に生活・決済などのデータが蓄積され、地域の経済活動を支えるプラットフォームにつながる、その構想に強い面白さを感じました。
私は、アフリカ事業を展開する投資先の英国企業へ2019年から出向し、マネジメントとして事業運営に携わりました。当時は、コロナ禍の影響もあり、計画通りに事業を拡大できた局面ばかりではありませんでした。一方で、現地での不確実性や制約条件の中で、仮説を現実のオペレーションに落とし込み、課題に向き合い続ける経験を通じて、「投資する側」ではなく「実行する側」として責任を担うことの重みと難しさを、実感として学びました。
その後は、丸紅のロンドン拠点にて、英国における分散型電源・エネルギーマネジメントのサービス立ち上げにも従事しました。合計で約6年間の海外駐在を経て帰国し、mui Labに参画しました。
キャリアの集大成として選んだ、スタートアップ mui Labでの挑戦
——mui Labに入社された背景を教えてください。
世界がより一層テクノロジー中心になっていく中で、「人々のくらしと調和する技術を、どう社会実装するか」に強い関心があります。実際に子どもたちを見ていても、スマートフォンなどの最新技術が便利である一方、家族の会話や日常のリズムにとって「障壁」になってしまう場面があると感じます。
mui Labが掲げるカームテクノロジーは、そうした課題に対して一石を投じる、新しいコンセプトだと捉えています。テクノロジーを否定するのではなく、生活の中に自然に溶け込み、心地よい体験として成立させる。その価値を、事業として社会に届けたいと思いました。
——最終的な決め手は何だったのでしょうか。
大きく3点あります。
1つ目は、カームテクノロジーという思想への強い共感です。テクノロジーが便利になる一方で、家族のコミュニケーションや日常のリズムを分断してしまう側面もあります。だからこそ、人々のくらしに自然に寄り添うmuiの価値観を、社会に広げたいと考えました。
2つ目は、丸紅での投資・出向経験を通じて芽生えた「スタートアップにコミットし、自分の力で事業拡大を実現したい」という意思です。投資する側ではなく、事業をつくり伸ばす側として責任を持ち、仮説を立てて実行し、成果に結びつける。そのプロセスを、次は自分の主戦場としてやり切りたいと思いました。
3つ目は、海外展開への本気度と、CEO大木さんの存在です。大木さんは新しい事業のアイデアを次々に生み出し、そのビジョンに共感して一緒に動く仲間が自然と集まるタイプの経営者です。私自身も対話を重ねる中で、「この人のもとでなら新しい挑戦ができる」と感じました。
また、大木さん自身に米国での長期駐在経験があり、muiとしても米国を含むグローバル展開を明確に志向しています。海外メディアからの注目や、muiの思想に共鳴する優れたアドバイザー陣の参画も後押しとなり、「この構想を社会に届ける側として、責任ある立場で推進したい」という思いが固まりました。結果として、「大木さんが率いるチームの一員として新しい挑戦に踏み出したい」と決断し、入社を決めました。
「できあがった組織」ではなく、「これからつくる組織」で挑戦したかった
——転職活動中は、他にもいくつかの企業を検討されていたそうですね。
はい。再生可能エネルギー系の企業や、太陽光発電事業を手がける会社など、COO候補や本部長クラスのポジションも検討していました。ただ、そうした企業の多くは、メガベンチャーのようにある程度「できあがっている」組織でした。
今回の転職は、これまでのキャリアの中でやってきたことの集大成として位置づけたい思いがあり、経営層の立場で挑戦できる環境を求めていました。mui Labは、いい意味で形が定まりきっていないフェーズで、自分の手で事業と組織をつくっていける余白が大きい。そこに強い魅力を感じました。
——大手企業で働いてきたAkiさん。スタートアップに飛び込むことへの不安はありませんでしたか?
正直、ほとんどありませんでした。むしろ、経営の責任を直接背負うポジションで挑戦したい気持ちが強かったです。大企業の一員として事業を動かす面白さもありましたが、自分の意思でリスクを取り、当事者としてコミットする感覚を持ちたかった。mui Labのビジョンや人、プロダクトの方向性に触れる中で、「ここでなら腹をくくって挑戦できる」と確信し、入社を決めました。
アイデアを形にしながら、未来の子どもたちに残したい世界を作る
——現在担当されているお仕事について教えてください。
現在はプロダクトマーケティング部門の責任者(Senior VP)として、住宅領域を中心として新規事業開発、パートナーアライアンスの推進、そしてmui Labのフラッグシップ製品であるmuiボードの販売・市場展開をリードしています。部門のミッションは「未来のくらしのあたりまえをカタチにする」。
重要なのは、単に製品を売るのではなく、muiの世界観を、プロダクト・体験・事業モデルとして一貫して設計し、社会に実装することです。
——丸紅時代も事業開発をされていたAkiさん。商社時代との違いはどんなところにありますか?
一番の違いは「機動力」と「コミットメント」だと思います。商社は大きなアセットやネットワークを活かせる一方で、本部方針や合意形成などの条件があり、新しいことを立ち上げるには時間が必要です。また、商社では「未完成のものを世に出し、評価を得ながら磨く」という動きは多くありません。
一方でmui Labでは、仮説を立て、形にし、検証し、改善するサイクルを高速に回せます。未完成なものも含めて「どうすれば価値として成立するか」を全員で考え抜く。これはスタートアップならではのダイナミズムです。
また、いい意味で、資金面の投入の仕方や安定性には商社時代と大きな差は感じていません。しっかりと資金調達をしているからこそ投資判断ができ、既に多くの大手企業とのアライアンスの締結も進んでいる。一定の安定感を備えながらも、独自のプロダクトと思想を価値の源泉として、グローバルに挑戦できる点は、非常に魅力的な環境だと感じています。
——mui Labで働く中で、やりがいを感じる瞬間を教えてください。
自分のこれまでの経験が活きていると感じる瞬間です。mui Labには、新規事業開発や海外アライアンスなど、これまで培ってきたスキルをベースに貢献できる場面が多くあります。まだ形にしきれていない部分も多いですが、「これからつくっていくフェーズ」に立ち会い、そこに自身の経験を投入できること自体が刺激的です。
また、現在のmui Labは複数のプロダクトが立ち上がるフェーズにあります。既存プロダクトが海外から高い評価を得る中で、新しいプロダクトやサービスでグローバルに挑戦していける。そのダイナミズムも大きな魅力です。
——Akiさんがmui Labで今後挑戦したいことは何ですか?
第一に「カームテクノロジー」という新しい概念を、社会のあたりまえにすることです。思想として語られるだけではなく、プロダクトとサービスとしてサステイナブルな形で定着させたい。
第二に、くらしの延長線上で、サステナビリティやエネルギーマネジメントを生活者が意識せずとも自然に実践できる仕組みをつくることです。「意識せずとも、結果的に良い選択になる」体験設計こそ、muiが提供できる価値だと思っています。
そして中長期的には、こうした取り組みを通じて、次の世代により良い環境と社会を残すことに貢献したい。これは私のキャリアの一貫したテーマでもあります。
——最後に・・・
未完成だからこそ、裁量がある。グローバルを見据えた挑戦ができる。思想とプロダクト、その両輪を価値の源泉として、未来のくらしのスタンダードをつくる。そうした環境に少しでも惹かれる方がいれば、ぜひ一度お話しできれば嬉しいです。