── 医師であり、経営者であり、まだ学ぶ一人でもある。
戸原(院長)
「院長って、何をする人なんでしょう。」
診察をする人。
治療方針を決める人。
スタッフに指示を出す人。
もちろん、それも院長の仕事です。
でも、regeで院長をしていると、それだけでは全然足りません。
患者さんのこと。
スタッフのこと。
売上のこと。
採用のこと。
新しい診療のこと。
これからのクリニックのこと。
毎日、いろいろなことを考えます。
正直、
「医師だけをやっていた頃の方が、考えることは少なかったな」
と思うこともあります(笑)。
でも今は、その全部を考えることが自分の仕事だと思っています。
医師になった時から、足の専門医を目指していたわけではありません。
学生時代、私は陸上をしていました。
身体を動かすことは身近でしたが、
最初から
「足の専門医になろう。」
と決めて医学部に入ったわけではありません。
整形外科医として経験を積む中で、少しずつ足という領域に惹かれていきました。
足は面白いんです。
痛い場所だけを見ても、原因が分からないことがあります。
足だけではなく、
歩き方。
身体の使い方。
靴。
生活。
いろいろなものが関係しています。
そして何より、
足が悪くなると、人は歩けなくなる。
歩けなくなると、生活そのものが変わります。
そこから、
「痛みを治すだけではなく、その人がこれからも歩けるための医療をつくりたい。」
と考えるようになりました。
「まず歩くを見る。」
戸原
regeで大切にしている考え方の一つが、
「まず歩くを見る。」
です。
もちろん、レントゲンも撮ります。
エコーも使います。
必要な検査もします。
でも、画像だけでは分からないことがあります。
実際に立ってもらう。
歩いてもらう。
身体をどう使っているのかを見る。
そこから考える。
これは、米国足病医の先生方から学んできたことでもあります。
私自身も、まだまだ勉強中です。
院長だからすべて知っているわけではありません。
分からないことがあれば調べます。
相談します。
他の専門家の意見も聞きます。
医師になっても、院長になっても、学ぶことは終わらない。
むしろ、責任が増えるほど学ばなければいけないことも増えました。
「先生が決めたから」で終わらせたくない。
山下(管理看護師)
戸原先生と働いていて、よく聞かれる言葉があります。
「山下さん、どう思う?」
です。
診療のこともあります。
院内の運用。
新しいサービス。
患者さんへの説明。
採用。
時には、
「これ、患者さんから見てどう?」
と聞かれることもあります。
もちろん先生と意見が違うこともあります(笑)。
「私はこっちの方がいいと思います。」
と言うこともあります。
でも、それを言える環境はありがたいと思っています。
戸原(院長)
私は、
医師だから正しいとは思っていません。
医学的な判断については、もちろん医師が責任を持たなければいけません。
でも、
患者さんに分かりやすい説明は何か。
働きやすい仕組みは何か。
SNSでどう伝えるか。
院内をどう運営するか。
それまで全部、医師が一番詳しいわけではありません。
看護師には看護師の視点があります。
理学療法士には理学療法士の視点があります。
ITの人にはITの視点があります。
運営には運営の視点があります。
だったら、聞いた方がいい。
すごくシンプルな話だと思っています。
意見が違うのは、悪いことではない。
佐藤(理学療法士/reWalk)
リハビリについても、先生と意見を話すことがあります。
医師として見るものと、
理学療法士として見るものは違います。
だから、
「僕はこう見えました。」
と伝えることがあります。
先生から、
「医学的にはこう考えている。」
と返ってくる。
そこでまた考える。
最初から全員同じ意見だったら、たぶん話し合う意味もないと思います。
違う専門性を持っているからこそ、患者さんを見る角度も増える。
そこはregeで働く面白さの一つだと思います。
戸原(院長)
意見が違うことはあります。
山下さんともあります。
佐藤君ともあります。
運営ともあります。
普通にあります(笑)。
でも、大切なのは、
「誰の意見を通すか」ではなく、「患者さんやチームにとって何が一番良いか」。
そこに戻ることだと思っています。
時には私の案が採用されないこともあります。
それでいいと思っています。
院長の意見を通すことが目的ではありません。
より良いクリニックをつくることが目的だからです。
現場と運営の間に立つ。
戸原
院長になってから強く感じるのは、
現場と運営では、見えている景色が違う
ということです。
現場は、
患者さんを見ています。
今日起きていることを見ています。
一方で運営は、
半年後。
一年後。
会社全体。
数字。
採用。
そういったものを見ています。
どちらも必要です。
でも、見ている場所が違えば、意見がぶつかることもあります。
そこで私がやるべきことは、
どちらかの味方になることではなく、
両方の言葉を理解して、つなぐこと。
だと思っています。
現場の
「これでは大変です。」
を運営に伝える。
運営の
「なぜ今これが必要なのか。」
を現場に伝える。
そして、
「じゃあ、どうすれば両方にとって良い形になるか。」
を一緒に考える。
院長という仕事は、そういう橋渡しの仕事でもあるのだと思います。
クリニックが続かなければ、医療も続かない。
医師として働いていると、
どうしても目の前の患者さんに意識が向きます。
もちろん、それが一番大切です。
でも院長になってからは、
その患者さんを来年も診られるクリニックであることまで考えるようになりました。
スタッフが疲弊して辞めてしまったら。
採用ができなかったら。
必要な設備に投資できなかったら。
経営が続かなかったら。
良い医療があっても、患者さんに届け続けることはできません。
だから、数字も見ます。
人事も考えます。
働き方も考えます。
医療と経営を別々に考えるのではなく、
良い医療を続けるために、良い組織をつくる。
それも院長としての仕事だと思っています。
六本木だけで終わらせたくない。
私たちがつくりたいのは、
「六本木にある、ちょっと珍しい足のクリニック」
ではありません。
足を診る。
歩行を見る。
必要であれば装具を使う。
運動を組み合わせる。
医師、看護師、理学療法士、そして医療職以外のメンバーも一緒になって患者さんを支える。
この仕組みを、
もっと当たり前の医療にしたいと思っています。
今はまだ六本木で試行錯誤していることもたくさんあります。
うまくいかないこともあります。
毎週のように何かを変えています。
でも、
ここで良い仕組みをつくることができれば、
いつかもっと多くの場所へ届けられるかもしれない。
そう思っています。
院長ですが、完成していません。
戸原
院長という肩書きが付いていますが、
私自身もまだ完成していません。
医師としても。
経営者としても。
組織をつくる人間としても。
知らないことはたくさんあります。
だから、周りの人に教えてもらいます。
意見を聞きます。
間違えたら変えます。
そして、また挑戦します。
私の好きな言葉に、
「人事を尽くして天命を待つ」
という言葉があります。
できることは全部やる。
考えられることは全部考える。
それでも分からない未来に対して、前に進む。
今のregeも、まさにそんな途中にあります。
完成したクリニックに入りたい人には、もしかすると向いていないかもしれません。
でも、
「もっと良い医療をつくりたい。」
「自分の専門性を持ちながら、チームで何かをつくってみたい。」
「まだ完成していない場所を、一緒に育ててみたい。」
そんな方には、とても面白い場所だと思います。
院長だからついてきてほしい、とは思っていません。
一緒に考えてほしい。
違うと思ったら、違うと言ってほしい。
そして、一緒により良い答えを探してほしい。
そんな仲間と、これからのregeをつくっていけたら嬉しいです。
ぜひ一度、私たちが試行錯誤している現場を見に来てください。