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100社の中の一社に! ~ 新たな挑戦と成果の記録 2024 ~

天地人は、2050年にも持続可能な地球環境を目指して活動するJAXA認定ベンチャーです。宇宙ビッグデータをWebGISサービス「天地人コンパス」で解析・可視化することで、まだ誰も気付いていない土地の価値や地球の資源を明らかにするサービスを提供しています。

新しい年が幕を開け、早くも2ヶ月が過ぎました。本記事では、2025年を見据えるためにも、昨年2024年の歩みを丁寧に振り返りたいと思います。

目次

  • 事業からみる2024

  • 国内

  • グローバル

  • 社会からみる2024

  • 水道インフラ

  • 農業

  • 再生可能エネルギー

  • 数字でみる2024

  • 4:受賞

  • 9:新たな取り組み

  • 30:新しい社員数

  • 45:イベント・展示

  • 62:プレスリリース

  • 82:note配信数

  • 100:100社の中の一社に。

  • まとめ

事業からみる2024

天地人という会社名には、「天」からの情報を「地」の情報とあわせることで「人」類の生活を豊かにする、という思いが込められています。この「天」にあたるのが衛星データであり、天地人は、衛星データを用いて地球環境の情報を解析・可視化することで、地球規模の環境問題や社会課題を解決することを目指しています。そのツールとなるプロダクト「天地人コンパス」は、今や国内外で必要としていただけるようになりました。

国内

2024年も、自治体様や企業様を始めとするパートナーの皆様のおかげで、挑戦を重ねることができました。深刻化の一途を辿る漏水調査の現場における課題を、データや情報・技術によって解決に導く「天地人コンパス 宇宙水道局」は、2023年に国内で提供が開始されて以降、多くの自治体様に導入いただき、2024年でついに、累計契約自治体数が20件を超えました。様々な新機能も加わり、特設サイトも生まれました。

天地人コンパス 宇宙水道局
天地人コンパス 宇宙水道局は、衛星データとAIを活用し、水道管の漏水リスクを高精度に診断・評価するソフトウェアです。老朽化が進む水道インフラに対し、気候変動や地震による影響、さらには労働人口の減少といった課題を踏まえ、リスクに応じた優先的な点検・調査を支援します。効率的なインフラ維持管理を実現し、持続可能な水供給の確保に貢献します。
https://suido.tenchijin.co.jp/

また2024年は初めて、「自治体総合フェア2024」にも参加いたしました。5月に開催された本イベントは、自治体向けソリューションの総合展示会であり、全国から多くの自治体職員の方が来場されました。天地人ブースでは、「天地人コンパス 宇宙水道局」をはじめとする様々な取り組みを紹介し、沢山のご縁に恵まれました。自治体総合フェアをきっかけに、内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局様より招聘を受けたことから、6月には、国内最大の自治体向け展示会である「自治体・公共Week 2024」で事例紹介を行いました。その他にも、自治体職員さまを対象とした水道DX戦略セミナーの開催などを通して、国内の自治体様とのネットワークを広げることができました。

グローバル

天地人が解決に取り組む課題は、東南アジア各国、またヨーロッパでも共通するものがあります。効率的な水道経営による水資源保護を世界へと広げるため、グローバル版として「Tenchijin COMPASS KnoWaterleak」を開発し、アジア、ヨーロッパへの展開を進めてきました。2024年は、そんなグローバルにおける事業も加速した一年でした。

○ アジア
宇宙水道局の事業拡大に伴うアジア市場の開拓に注力する中で、2024年2月、クアラルンプールの経済特区であるサイバージャヤに、マレーシアオフィスを設置しました。4月には、クアラルンプールで開催されたアジア最大規模の水関連イベント「ASIAWATER」に出展し、「Tenchijin COMPASS KnoWaterleak」を紹介しました。8月には、株式会社リバネスが運営する、「日本のスタートアップによるASEAN企業との協業を通じた海外展開促進事業」における支援対象企業に選出され、ASEAN企業との協業基盤を築くことができました。その後10月には、アジアで最大級のイノベーションとテクノロジーに関するカンファレンスの一つである、「Singapore Week of Innovation and TeCHnology」に出展しました。

○ ヨーロッパ
ヨーロッパにおいても、2024年度は多くの展示や取り組みが行われました。2月には、ドイツで開催されたヨーロッパ有数の総合見本市である「E-world 2024」に出展し、「Tenchijin COMPASS KnoWaterleak」を紹介する機会を得ました。5月には、JETROが出展するJapanパビリオンに日本を代表するスタートアップの一社として選出され、フランスで開催された世界最大級のテックイベント「VIVA TECHNOLOGY 2024」に出展しました。その他、Start2 Group主催の国際スタートアップ支援プログラム「SCALER8」にも採択され、ドイツ市場進出への支援を受けるなど、ヨーロッパでの認知を拡大させることができました。

社会からみる2024

2024年1月、天地人は、DBJをリード投資家としてシリーズAで2.5億円の資金調達を実施しました。

JAXAベンチャー天地人、株式会社日本政策投資銀行(DBJ)をリード投資家としてシリーズAで2.5億円の資金調達を実施。 - JAXA STARTUP 株式会社天地人
天地人は、宇宙の衛星データを活用した新規事業開発、衛星画像解析、ビッデーダ解析、機械学習、衛星ハードウェア開発等、多様な専門性を有するメンバーで構成されています。少し取り扱うのが難しい国内外の地球観測衛星のデータを、スピーディに課題解決に繋げます。
https://tenchijin.co.jp/pressrelease/2512/?hl=ja

調達した資金は事業運営や開発への投資に活用し、より良いプロダクトの創出を通じて、さらなる社会貢献を目指します。ここからは、社会課題への天地人の取り組みを、カテゴリ別にみていきたいと思います。

水道インフラ

現在、日本では年間約2万件以上の漏水事故が発生しています。その主な原因は水道管の「老朽化」であり、法定耐用年数を超えて使用されている水道管は、全長約16万kmに及ぶといわれています。本来であれば、新しい水道管に更新しなければなりませんが、整備予算が足りず、更新が進んでいないのが現状です。2024年初頭の能登半島地震では水インフラが被災し、生活用水の確保が深刻な課題となり、同時に代替性や耐震化の重要性が浮き彫りとなりました。これを受け、政府は8月に新たな「水循環基本計画」を閣議決定し、衛星データやAI、IoTを活用した漏水検知やメンテナンス効率化を含む水道DXが推進されました。また、7月には岸田総理が愛知県と岐阜県を視察し、人工衛星とAIによる漏水エリア特定や水管理の取り組みを確認しました。

このような背景があり、2024年は、テレビや新聞をはじめとするマスメディアで「水道インフラ」の特集が多く組まれ、天地人の「宇宙水道局」も多くのメディアで取り上げられました。

⚪︎ TBS「がっちりマンデー !!」(2024/1/14放送)
⚪︎ TBS 「news23」(2024/5/22放送)
⚪︎ NHK「おはよう日本」(2024/5/24放送)
⚪︎ テレビ東京「WBS」(2024/07/12放送)
⚪︎ 時事通信社「iJAMP」(2024/08/29掲載)
⚪︎ 日本経済新聞(2024/12/12掲載)

農業

地球温暖化が進行する中、農業の在り方も問われています。2024年には、気候変動が原因で一部地域の農作物収穫量が例年より大幅に減少したという報告が相次ぎました。気候予測データによれば、現在リンゴやミカンが栽培されている地域の3〜5割が2050年までに「不適地」となる可能性が高いとされており、農業の在り方や食の未来を考えていく必要があります。

天地人でも、新たな農業に関する取り組みを進めています。11月には、東京ビッグサイトで開催された「アグリビジネス創出フェア2024」に出展し、衛星データを活用した農業分野での応用技術などを紹介しました。その他、以下二つの独自プロジェクトは、2024年も順調に進んでいます。

○ 宇宙ビッグデータ米
宇宙から米作りに最適な土地を探し、栽培している「宇宙ビッグデータ米」は、2024年も無事に収穫ができ、4年連続で一等米評価をいただくことができました。

再生可能エネルギー

天地人には、”Do good for the earth” というビジョンがあり、再生可能エネルギー事業にも取り組んでいます。「天地人コンパス 風力発電適地分析ツール」においては、陸上風力発電所や太陽光発電所の建設に最も適した地域を解析することができ、2月には、世界最大級の新エネルギー総合展である「WIND EXPO」の風力発電展に、株式会社ユーラスエナジーホールディングスと共同出展をしました。その他、Maker Faire Tokyoへの出展や、インドネシア・バリ島で開催された「第10回 世界水フォーラム」への登壇など、地球環境問題やエネルギー問題の解決にも取り組む機会をいただけた一年でした。

数字でみる2024

最後に、天地人の一年間を数字で見てみましょう。

4:受賞

2024年、天地人は4つの賞を受賞しました。そのうちの一つは、第7回インフラメンテナンス大賞の「厚生労働大臣賞」です。インフラメンテナンス大賞とは、国内のインフラのメンテナンスに係る優れた取組や技術開発を表彰するもので、各省庁が、優れた取組や技術開発を行った事業者等を表彰します。天地人は、技術開発部門でエントリーしており、厚生労働分野において、技術開発が最も優秀と認められての受賞となります。技術力が国に認められるという光栄な賞でした。その他、宇宙開発利用の推進に多大な貢献をした事例に対して表彰される、第6回宇宙開発利用大賞「選考委員会特別賞」や、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する企業や団体を表彰する、日本DX大賞サステナビリティトランスフォーメーション部門「優秀賞」などを受賞しました。

9:新たな取り組み

様々な新しい取り組みも始まりました。以下に、代表的なものを抜粋して掲載します。

○ 天地人マガジンの創刊
:自治体様や水道事業者様向けに8ページものの天地人マガジンを創刊。
○ Wantedly採用広報インタビュー
:Wantedlyにおけるインタビュー連載を開始。
○ Zennエンジニアブログ:弊社エンジニアによる技術ブログを開始。
○ 「衛星利用ビジネス検定β版」開始
:天地人が開始した衛星利用ビジネス検定がリニューアル。    

その他、天地人が新たに打ち出した指標である「地表面温度」も、気温に続く新たな指標としてメディアでも認識されはじめました。夏の間は、天地人公式Xにて、独自の地表面温度の比較結果を「#今日の地表面温度」として日々更新。公式Noteにおいても、その月の地表面温度ランキングを公開し、日本で最も暑かった地点を探りました。

2024年7月中の地表面温度ランキングー日本で最も暑かった地点・日付・地表面温度ー|株式会社天地人
天地人は、2050年にも持続可能な地球環境を目指して活動するJAXA認定ベンチャーです。宇宙ビッグデータをWebGISサービス「天地人コンパス」で解析・可視化することで、まだ誰も気付いていない土地の価値や地球の資源を明らかにするサービスを提供しています。 『今日から使える宇宙豆知識 by ...
https://note.com/tenchijincompass/n/n87af8d68a96e

30:新しい社員数

2024年は30名の新しいメンバーが入社し、会社の規模は一気に大きくなりました。規模の拡大に伴い、経営体制も新しくなりました!

JAXAベンチャー天地人、経営体制強化のお知らせ
株式会社天地人のプレスリリース(2024年8月1日 11時00分)JAXAベンチャー天地人、経営体制強化のお知らせ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000141.000045963.html

45:イベント・展示

この一年間は、展示のみならず、様々なイベントが、社内外を問わず開催されました。

○ エンジニアイベント:天地人のエンジニアが外部にノウハウを伝えるイベントを開催しました。
○ メディア向けプレスセミナー:メディアの皆様をお呼びして、プレスセミナーを実施しました。
○ 宇宙産業勉強会:外部からゲストをお招きして、みんなで宇宙への知識を深めました。
○ 海外広報勉強会:海外広報に関する勉強会を主催し、ネットワーク形成の場を生み出しました。

これらのイベントも2024年に新たに始まったものが多く、非常に輪が広がった一年となりました。来年も多くのイベントを開催していきます!

62:プレスリリース

上半期33本、下半期29本と、平均月5本ものプレスリリースを配信しました!

82:note配信数

天地人公式noteでは、毎週オリジナル記事を配信しています。毎週金曜には、宇宙に関連するさまざまな最新情報を、天地人のエンジニア、研究者、ビジネスリーダーが一歩踏み込んで解説する『今日から使える宇宙豆知識 by JAXAベンチャー天地人』シリーズ、毎月一度は、会社のメンバーにインターン生がインタビューする『てんちびと』シリーズの連載が行われています。なんと、2024年3月で、note記事連載が、連続100週記念を達成しました! 

100:100社の中の一社に。

2024年は、ベンチャー企業の登竜門とも言われる、二つの特集にも選出されました。

○ 東洋経済「すごいベンチャー100」
「すごいベンチャー100」は、東洋経済編集部が、今注目されている業界におけるスタートアップ企業を、100社厳選し紹介したものです。天地人は、「航空・宇宙」領域で選出されました。

○日経クロストレンド「未来の市場をつくる100社」選出
「未来の市場をつくる100社」は、日経クロストレンドが、「新しい市場(新規性)」「売れる(成長期待)」「生活の変化(社会インパクト)」という3つの視点から、新時代を切り開き、2025年に飛躍が期待できる100社を選出するものです。天地人は、「生活・金融」部門で選出されました。

以上、数字でみる天地人の2024年でした!

まとめ

2024年は、会社の体制が新たに生まれ変わり、新たなメンバーの参画や、国内外における事業の拡大を背景に、多くの挑戦的な取り組みに着手した一年となりました。2025年も、これまで築き上げてきた基盤を元に、より高みを目指して挑戦を続け、飛躍の一年にしていきます!

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