創業5年目、社員数100名規模へと成長を遂げたオリグレスが、2027年卒を対象とした新卒1期生の採用を本格始動しました。
毎年4月1日、スーツ姿の新卒が入社式に向かう他社での光景を見て、「いつか自分の会社でも」と思いを馳せてきた代表取締役社長の吉武優さん。中途採用を中心に組織を急拡大させてきた中で、なぜ今、このタイミングを「その時」だと判断したのでしょうか。その意思決定の裏側には、これからの会社のあり方を左右する重要な視点がありました。
採用担当の風田川悠さんとともに、新卒採用の立ち上げを通じて見えてきた組織の変化や、学生との対話から得た気づき、ゼロから新卒1期生という歴史をつくり上げる覚悟と期待について紐解きます。
左から:風田川悠さん、吉武優さん
吉武 優(よしたけ まさる)
代表取締役社長CEO。宮崎県出身・上智大学卒。新卒で電通に入社。営業兼プランナーとして、営業大賞グランプリを史上最年少かつ初の個人受賞。2018年、「世界一周」を敢行。18カ国、25都市をまわり、世界中のエンタメを視察。その後、都内美術館の開業プロジェクトで、代表取締役を務めた後、2021年4月に当社を創業。吉武 優(よしたけ まさる)
代表取締役社長CEO。宮崎県出身・上智大学卒。新卒で電通に入社。営業兼プランナーとして、営業大賞グランプリを史上最年少かつ初の個人受賞。2018年、「世界一周」を敢行。18カ国、25都市をまわり、世界中のエンタメを視察。その後、都内美術館の開業プロジェクトで、代表取締役を務めた後、2021年4月に当社を創業。風田川 悠(ふうたがわ はるか)
2022年入社。中途採用・新卒採用担当。小売業にて店舗運営職を経験後、2022年に異業種であるオリグレスへ入社。自社プロダクト「レジャパス」の加盟店開拓営業や、謎解きイベント等の企画営業に従事。現在は中途採用および新卒採用を担当。風田川 悠(ふうたがわ はるか)
2022年入社。中途採用・新卒採用担当。小売業にて店舗運営職を経験後、2022年に異業種であるオリグレスへ入社。自社プロダクト「レジャパス」の加盟店開拓営業や、謎解きイベント等の企画営業に従事。現在は中途採用および新卒採用を担当。10年、20年先を見据えた長期経営の布石。新卒に託す「カルチャーの体現者」
──創業から今日までを振り返り、なぜいま新卒採用を始めることにしたのですか?
吉武:長期経営を見据えている点が大きいです。目の前の成果を出すことはもちろん重要ですが、10年後、20年後にどれだけの規模や社会的影響力を持つ会社になっているかも重視しています。
そのために不可欠なのが、一貫したカルチャーを醸成していくことです。時代に適応しながらも、「オリグレスとは何か」という軸を育てていく。その基盤づくりとして、中途の即戦力だけでなく、将来中枢を担うポテンシャル人材の採用、つまり新卒採用が必要だと考えていました。
この構想自体は創業初期から持っていましたが、開始するタイミングを見計らっていました。以前から「いつか自分の会社でも新卒を迎えたい」という想いはずっと持っていたんです。
そして今、グループ全体で社員数が100名近くまで成長してきて、ようやく新卒を迎え入れ、育てる体制が整ってきました。以前の規模では教育に十分な時間を割くのが難しかったのですが、今は少人数から採用し、段階的に増やしていける。今がまさにその時だと判断しました。
──新卒採用の開始は、オリグレスの長期ビジョンにとってどのような位置づけであり、今回入社する新卒はどのような役割を担うと期待していますか?
吉武:カルチャーを体現する存在になってほしいです。現在の社員は、多様なバックグラウンドを持つメンバーで構成されています。全員が前職で培った型や価値観を持ち寄っている点が、組織の強みでもあります。
一方で、新卒は社会人としてのスタートがオリグレスです。前職の影響を受けることなく、まっさらな状態で私たちのカルチャーを身にまとっていく存在になります。
だからこそ、既存社員も「オリグレスとは何か」「どんなカルチャーなのか」を改めて考え、伝えていく機会になります。既存社員と新卒が双方向で刺激し合い、カルチャーをつくり上げていく。その起点になってほしいですね。
──現在、新卒採用を実施していますが、それに先立って2人が0期生として入社しますね。
吉武:この2人との出会いは偶発的なものでしたが、嬉しい出来事でした。
一人は取引先でインターンをしていた方です。商談に同席していて、受け答えもしっかりしている印象でした。話を聞くと大学4年生だと知り、まだ就職先が決まっていないということで「うちも新卒採用をやりたいけど、まだ始められていない」という話をしたところ、そこから入社が決まりました。
新卒採用は未知の領域なので、最初から大きなコストをかけて本格始動するのではなく、こうした偶発的な出会いからスタートできたのは非常に幸運だったと感じています。
もう一人は、第二新卒の形で入社した方です。社会人1年目でミスマッチを感じて転職を決意した方で、早めに環境を変えて次の会社で長く活躍したいという考え方も受け入れたいと思っていました。
この2人との出会いをきっかけに「0期生が誕生したので、今こそ1期生も本格的にスタートするべきタイミングだ」と踏み切ることができました。2〜3年前であれば難しかったと思います。実際、創業初期にインターンの受け入れを試みましたが、体制が整っておらずうまくいかなかったこともありました。ただ、今は企業成長やカルチャーの面でも手応えがあり、「やるべきだ」と確信しました。
入社式の様子
「なぜここで働くのか」を問い直す。ゼロから立ち上げた新卒採用のリアル
──採用担当の風田川さんは、新卒採用のプロセスをどのように進めてこられましたか?
風田川:最初のキックオフミーティングが大きかったですね。単なるタスクの分担ではなく、吉武さんの「社会的意義」「会社成長に若い力が必要だ」というマインドを共有するところからスタートしました。
そこからやるべきことが山積したのですが、中でも「自分たちはどういう会社で、どんな人に来てほしいのか」を言語化する作業には苦労しました。説明会で学生に伝えるための言葉を、自分たちがまだ持っていなかったので、そこを整理するのにかなり時間をかけました。
吉武:今回、会社説明会のすべてに自ら登壇しました。何かを新しく始めるときは「まず自分でやってみる」のが私のスタイルです。
例えば昨年のM&Aも、社員に任せる前に自ら多くの経営者に会い、初期の財務分析も自分で行いました。中身を理解していないのに人に任せるのは、どうしても性分に合わないんです。今回も、学生がどんな反応をするのか、何を考えているのかを、まず自分で掴みたいと考えました。
──実際に学生と接してみて、どのような気づきがありましたか?
吉武:会社員時代は、OB訪問を毎年多く受けていました。頼まれたら必ず受けるようにしていました。だから、学生と接することのメリットは身に染みて理解していました。自分の仕事を専門外の学生に分かりやすく伝えるプロセスは、思考の整理とアウトプットの訓練になります。また、学生のフレッシュな視点に触れることで、自分の感覚もアップデートされます。
これは自分の成長につながる価値があることですので、オリグレスの社員全員にも体験してほしくて、全社で取り組む形にしました。うちはまだ創業5年目。オンライン説明会で「全員カメラオフ」なんてこともありました(笑)ですが、それすらも「昔は全員にカメラオフにされて、壁に向かって話をしているような日もあったんだ」と、5年後、10年後に笑って話せる最高のストーリーになります。何もないところから作り上げていく過程そのものが、何よりのやりがいです。
風田川:私自身も、学生から「やりがいは何ですか?」と聞かれるたびに、自分がなぜここにいるのかを突きつけられている感覚があります。自分の経験を振り返りながら言葉にすることで、「だから自分はここにいるんだ」と再認識できる良い機会になっています。
吉武:まさにその通りですね。ただ目の前の業務をこなすのと、会社という視点を意識しながら働くのとでは、アウトプットの厚みが全く違ってきます。新卒採用を通じて、既存社員もワンステージ上に引き上げられている。これこそが、今取り組む大きな意義の一つです。
──新卒採用を始めたことで、社内の雰囲気には、どのような変化がありましたか?
吉武:嬉しかったのは、面接官を社員から「任意参加」で募ったところ、全員がポジティブに手を挙げてくれたことです。入社直後だったり、リモート勤務が多く難しいという理由から慎重な姿勢の社員もいましたが、それでも「必要ならぜひ参加したい」というスタンスでした。
忙しい業務の中で、新卒採用を自分ごととして捉え、関わろうとしてくれる仲間がいる。その点には大きな手応えを感じています。
「オリグレスらしさ」の正体。若い感性を武器に、エンタメの主役へ
──どのような志や価値観を持った人に、応募してもらいたいと考えていますか?
風田川:期待する要素は大きく4つあります。協調性、主体性、エンタメ性、責任感です。これらは吉武さんとの議論を経て、私たちが大切にしたい価値観として整理してきたものです。
吉武:正直、掲げる言葉自体は他のベンチャーやエンタメ企業と大差はないかもしれません。素直さやチームプレイなど、辿り着く表現はどこも似通ってくるものです。
ただ、「オリグレスらしい素直さ」というものは確かに存在しているんです。これは明確に言語化できるものではなく、社員一人ひとりのパーソナリティの積み重ねに近いものです。
だからこそ、面接官として既存社員が関わることで「うちらしいよね」「能力は高いけど少し違うかも」といった感覚は、実際に人と向き合う中で、初めて見えてくるものです。このプロセス自体も、今回の採用における大きな狙いです。
──今の時点で、学生からの反響はいかがでしょうか?
風田川:想像以上に多くの応募をいただいています。他社と比較してもスカウトの「承認率」が非常に高いのが特徴です。
現在は企業側からスカウトを送る形が主流ですが、接点を持てる社数が限られている中でオリグレスを選んでもらえている。さらに、大手やメガベンチャーを志望している層が、創業5年目のエンタメベンチャーである私たちを選択肢に入れてくれている。これは大きな手応えです。
吉武:なぜ承認率が高いのか正確な理由は分かりませんが、「事業の魅力」を意識して設計してきたことが大きいと思います。起業の段階から、「やりたいと思える事業か」を意識してエンタメを選びましたし、「人が入りたいと思える会社か」を意識してカルチャーを作ってきました。
会社員時代に、事業選びがいかに採用力に直結するかを身に染みて学んだからです。今のエンタメ領域の事業も「人が入りたくなる領域であること」を絶対条件としてきました。その戦略が、結果として現在の高い反応に結びついているのだと思います。
──最後に、これからオリグレスに応募しようとしている学生に、メッセージをお願いします。
吉武:「エンタメは、若い人が中心となるもの」だと思っています。私たちの主軸であるリアルエンタメや「推し活」といった領域において、ムーブメントの起点になるフレッシュな熱量は、常に若い世代から生まれます。だからこそ、毎年新卒を迎え入れ続けることは、会社にとっても必ず良い影響があると考えています。
実際にその価値が発揮されるのは、新しく入った方自身が主役となって、自ら企画を考え、実行し、やり切ったときです。上の世代が「今はこれが流行っているらしいよ」との薄っぺらい知識でトップダウンで現場に落とし込むのではなく、20代の彼らが呼吸をするように触れているものから自然に生まれる企画の方が価値を生みます。
そうした環境で自分が主役として挑戦していきたいと思える方に、ぜひぜひ仲間になってほしいですね。