さて私が代表になってからですが
ーまず同級生に自分の仕事が認知されてなかったことー
ここが一番の衝撃で、家業の桐箱店を継ぐにあたってがむしゃらに仕事しても
自分に周りに認知される努力をしないと今後桐箱を買ってくれる世代がいないのでは?
とても不安になったのを覚えております
そこで地元の商工会の紹介でデザイナーとつないでいただきました
伝統的な桐箱の会社にいきなり「デザイン」と言われても
私もそうですし、営業それから職人。。。まぁ会社全体に戸惑いがありました
まずはうちの会社ってこんな技術があってこんな加工ができるよという
「すり合わせ」を1年ほど取り組みました
その後「桐箱をもっと身近に」をテーマにいくつか新商品の企画が始まりました
・桐箱の効果を知ってもらえること
・桐箱づくりの技術が生かせること
・なによりもほしいと思える商品を作ること
そこからわが社の大きな変化が始まりました
・まずは桐箱の特徴である「防虫効果」「調湿効果」そしてなによりも「軽さ」
⇒ここから保存に適したということで桐の米びつを作るきっかけに
・どんな商品でも自分たちが作りやすいか、自分たちの得意なことが盛り込まれているか
⇒形から技法にいたるまで…ここはなんどもデザイナーとキャッチボールした部分です
・なによりもほしいと思えるかどうかは
⇒①見た目がよくて、②なおかつ今の時代にあった利便性があるか③でも結局は価格が買える価格帯なのか
そんなやりとりの中で生まれたのがこの米びつです
この米びつにより当社は「パッケージ」「包装資材」から
自分たちの「商品」が誕生しました
今までは中身が売れてからの桐箱でしたが
この米びつは売り場に直接商品が陳列します
これまでは職人もモノづくりにこだわりがあったのですが
桐箱から桐の商品になったことで百貨店含めて様々なところで自分が作った商品をみるきっかけも増え
もっといい加工ができないか?もっと効率よく作れるにはどうしたらいいか?
ここではじめて事業承継からの新規事業で会社がゆっくりではありますが
歯車がまわりはじめた気がします