QIXの創業は、決して“完璧なスタート”ではありませんでした。
ただ一つ確かなのは、「この現場に必要なものが、まだ世の中に存在しない」という強い想い。
その問いを原動力に、私たちは一歩ずつ、製品と文化を育ててきました。
“現場に届くかどうか”を問い続けて
最初の製品づくりは、手探りの連続でした。
製品名の見直しや、思わぬ技術的課題への対応など、小さな調整や判断をいくつも重ねながら前に進んでいきました。
たとえば、犬猫の血流のサポートを目的に開発した製品では、製品特性と成分安定性のバランスに細心の注意を払ったにもかかわらず、改善の余地が見つかり、その後の展開を見直すことに。
しかしそれら一つひとつの選択が、
「本当に役立つか」「使い続けられるか」という視点を鍛えていったのです。
足で拾い、耳で確かめるモノづくり
当時の動物医療の現場には、“サプリメント”という概念はほとんどありませんでした。
だからこそ、何よりも優先したのは「聞くこと」。
製品の良さを伝えるのではなく、「現場で何が必要とされているのか」を徹底的に聞きに行くこと。
動物病院を回り、対話し、仮説を持ち込み、検証する。
その地道な繰り返しが、今のQIXのスタイルを形づくっていきました。
文化としての“現場主義”と“検証志向”
いまQIXでは、開発でも営業でも「まず現場を知る」「仮説を持ち、確かめる」という姿勢が当たり前になっています。
でもそれは、どこかで一気に制度化されたわけではありません。
創業当初の一つひとつの試行錯誤が積み重なって、いつの間にか“文化”になっていったのです。
「売上」ではなく、「信頼」を積み上げる
数字にこだわるよりも、「この製品が誰かの現場を支えているかどうか」を大切にする。
その姿勢は、いまもQIXの根幹にあります。
製品数が増え、取り扱い領域が広がっても、この軸だけは変わっていません。
最後に:「あなたの現場にも、“まだ形になっていない声”はありませんか?」
QIXは、華々しいスタートを切ったわけではありません。
でも、声を拾い、仮説を立て、確かめていくという営みを繰り返してきました。
それが、いまのQIXの礎です。
もしあなたの現場に、“まだ言葉になっていない違和感”や“まだ形になっていないアイデア”があるとしたら、
──それは、きっと未来の誰かの役に立つ“問い”になるはずです。