QIXはこれまで、動物病院という医療の現場を中心に製品とサービスを届けてきました。
“Quality of Animal Life(QAL)”という理念のもと、医療とケアの品質を高めることに注力してきたのです。
けれど、私たちはある時、こう感じ始めました。
「本当に“生活の質”を支えるには、病院の外にも目を向けなければならないのではないか?」
医療の外にある「困りごと」に目を向けて
食事、しつけ、生活環境、介護、最期の時間──
これらはすべて、医療“以外”の領域に存在する課題です。
動物病院での治療だけでは解決できない、けれど日常的には確実に直面している。
私たちはそれらの“声になりにくい課題”を、無視できなくなっていきました。
QXLという視点――すべての“X-Life”へ
そこから生まれたのが、「QXL(Quality of X-Life)」という視点です。
“X”には、動物だけでなく、人、家庭、福祉、教育、デジタル…あらゆる“生活のかたち”が当てはまります。
QIXは、単に製品を届ける会社ではなく、
「動物たちの暮らしを支える新しい体験価値」を創造する企業へと進化しようとしています。
食事から福祉、教育、そしてデジタルへ
現在、QIXが取り組むペットフード事業「Smiley」は、“生活を支える”というビジョンを具現化する象徴的な取り組みです。
食事は、健康の入口であり、QXLの出発点。
今後は以下のような領域にも広がっていきます。
- 動物介在福祉: 高齢者・障がい者向けの動物介在支援やプロダクト
- 教育と啓発:飼い主や専門職向けの啓発と育成
- デジタル :予防・提案・行動変容を支援するデータ活用
QIXはこれらを通じて、「動物病院の外」にある課題へ、誠実に応えていきます。
そして、“次の15年”へ──
5話にわたって、QIXの15年を振り返ってきました。
- 第1話では、創業の原点「なければ創る」という想い
- 第2話では、現場に学びながら形にしてきたプロダクトの礎
- 第3話では、迷走を経て理念に立ち返った“第二の創業”
- 第4話では、すべてを形づくってきた“人”という存在
- そして本話では、“医療の外”へと視野を広げる次の挑戦
15年とは、単なる年数ではなく、「問い続けた時間」だったのだと思います。
そしてその問いは、まだ終わっていません。
最後に:問いは、まだ終わらない
QIXが目指すのは、製品を売る会社ではありません。
「まだ言語化されていない課題」に耳を澄まし、問いを形にする文化を育てる会社です。
医療の内と外。
動物と人。
企業と現場。
その間にある「ゆらぎ」や「すきま」にこそ、未来の価値は眠っています。
もし、あなたの現場にもまだ名前のついていない“違和感”や“想い”があるのなら──
それは、私たちがともに取り組むべき問いかもしれません。
QIXの挑戦は、ここからが本番です。