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アイデンティティである本質的な「ベンチャースピリットに立ち返ろう!」ブランド価値を再定義し取り組む、オルビスの第二創業期!

オルビスは1987年の創業以来、オイルカット化粧品の開発、簡易包装の徹底や通信販売など、化粧品業界としては革新的な様々な施策により、多くのお客様に支持され、事業を成長させてきました。

しかし、事業が安定する一方で、原点であり強みでもあった、世の中で当たり前となっている価値観や固定概念に疑念を抱くベンチャースピリットが薄まっているという面もあります。

自分たちの存在意義、ブランド価値を改めて定義し、お客様にとってかけがえのない存在になるために、オルビスは第二創業期として新たなスタートを切ることに決めました。

ポーラ時代に商品開発〜販売の川上〜川下までを経験


2018年1月にオルビスの代表取締役社長となった小林は、ポーラへの新卒入社、グループの社内ベンチャーで立ち上げたディセンシアの社長を8年務め、オルビスの経営に参画しました。

小林 琢磨 2002年にポーラ化粧品本舗(現ポーラ)へ入社し、2010年にDECENCIA(ディセンシア)社長へ就任。2017年1月にオルビスへ異動し、取締役兼商品・通販事業担当に着任。翌年、2018年1月1日にオルビスの代表取締役社長に就任。

小林 「最初に入社したポーラでは、ホテルやヘアサロン向けに商品を開発・販売するBtoBの部門に配属されました。他のBtoCの部署とは違い、商品企画やマーケティング、物流の一連の流れを部署内ですべて行っている、社内カンパニー的な独立した組織でした。

この時期に、法人営業から、商品企画やマーケティングと、川上から川下まですべてを見ることができました。この経験は社長を任されるようになった今でも間違いなく自分のベースとなっています」

その後、グループの社内ベンチャーで立ち上げた敏感肌用化粧品の会社であるディセンシアの経営に参画しました。

お客様の生の声から、隠れたインサイトをつかむ


ディセンシアで商品開発をするなかで、当時一般的に売られていた敏感肌用化粧品が、お客様の潜在的なニーズからずれていることに気づいていきました。

小林 「ユーザーインタビューで敏感肌の女性に直接お話を伺うと、ある方が『敏感肌用の化粧品を使っている、と友人に言うのが恥ずかしかった』とおっしゃったんです。

化粧品は本来、綺麗になるために、ワクワクした気持ちで使うものですよね。 でも、当時の多くの敏感肌用の化粧品は、安心・安全の低刺激を第一に訴求していて、パッケージも医薬品のような雰囲気のものばかりでした。

そこで、安心・安全は大前提としつつ、『敏感肌はもっと美しくなれる』をブランドステートメントに掲げ『手に取ったときにワクワクする』『胸を張って伝えられる』という、本来化粧品に求められている価値を訴求できるよう、ブランドの打ち出しからクリエイティブにも徹底的にこだわりブランド・商品開発を行いました」

これをきっかけに、多くの敏感肌のお客様に選んでいただき、ディセンシアは急成長しました。

小林 「ターゲットの深いところの要望――インサイトをつかみ取るには、データに頼るのではなく、自分自身で体験することが重要だと考えています。

アンケート調査で得られるのは顕在化しているニーズに過ぎません。データとしてそれを活用するのはもちろんいいとは思いますが、それを企画の根源としても、革新的なものは生み出せません。

市場に新たな価値を生み出すには、ターゲットとなるユーザー・お客様の声を集めることはもちろんですが、自らが一流の消費者となって、お客様自身が気づけていない、潜在的なニーズを掴み取る必要があります。

この考え方は今のオルビスにも重要だと思います。ターゲットを再度明確化し、インサイトをつかみ、本質的な価値を具現化する。つまり、『価値を再定義』することです」

オルビス創業期のベンチャースピリットを取り戻す


第二創業期のオルビスのブランド戦略を担うこととなった小林は、オルビスについてこう語ります。

小林オルビスは元々ポーラグループから、ベンチャーとして誕生した会社です。 創業したのは、バブル絶頂期。世間全体として、豪華で高級なものが求められる風潮がありました。

化粧品についても同様でした。ポーラ含め、大手はこぞって高級感のあるオイルリッチな方向を志向し、パッケージもプラスの論理で「金色が足されていく」傾向になっていたのですが、オルビスはまさに真逆のことをやったんです。

人が持つ自らきれいになれる力を引き出すために、必要なものだけ肌に与えるという考えから、オイルカット化粧品を販売し、包装もボトルをそのままフィルムのピロー袋に入れるような簡易なものにしました。

また、当時の化粧品は対面販売が主流だったのですが、オルビスはいち早く通販に踏み切りました。

90年を越えてバブルが崩壊し、人々の価値観が『必要以上にお金をかけたくない』という方向にシフト。そこにオルビスの思想がマッチし、90年代後半〜2000年代前半に事業は大きく成長を遂げました」

しかし、企業規模の拡大とともに、自らの本質的なアイデンティティをいつの間にか薄めていってしまっていた、と小林は語ります。

小林 「企業が成長と共に、安定や効率化を求めていくのは、ある種当たり前のことです。しかし、安定や効率化を追い求めるがあまり内部視点を強めていくだけでは市場の変化には対応できません。 進化のための向かうべき方向を明確にするべく価値の再定義が必要だったのです。

これまでオルビスの強みだと思われていた、オイルカットや通販というチャネルは、私たちがお客様に価値を提供する上での手段でしかないと考えています。手段を守るのではなく、ブランドの考え方の軸である、“余分なものを排除し、最小限のもので人が本来持っている強さや美しさを引き出す”に立ち返り、それに基づいた戦略を考えていく必要があります。

そのためにも、創業期のオルビスのような、ベンチャースピリットを取り戻したいと考えています。」

オルビスとは何者なのか? を追求したい


第二創業期のオルビスが掲げるブランドメッセージ「ここちを美しく。」について、小林はこう語ります。

小林 「ブランドを考えるにあたり、僕たちは何者なのか?何屋なのか? 何を提供価値とする会社なのか? に立ち戻る必要があると考えました。

これまでは、化粧品だけでなくダイエット食品や栄養補助食品、ボディウェアなど商品の幅を広げることで、総合・カタログ通販的な意識でビジネスを拡大してきました。

それは、数字には表れ辛いブランドの価値を追い求めるよりも、既存のお客様に幅広い商品を展開して単価を上げ続けていくほうが、手堅く効率的に収益性の拡大を図れるという部分が多分にあったのは間違いない。
ですが、総合通販的な品揃えとレスポンスの効率性を徹底し過ぎたことで、自らの本質的なアイデンティティを徐々に見失い、市場でのプレゼンスが弱まってしまったと感じています」

そこで、そもそもオルビスの提供価値とは何なのかに立ち返り、軸として打ち出したのが「スマートエイジング」です。

小林 「オルビスが考えるエイジングケアは、『アンチエイジング』のように、肌に投資を続けて年齢に抗うのではなく、人が持つ本来の力を引き出して自分らしい年齢の重ね方ができたと納得できることを目指しています。それを私たちは『スマートエイジング』と表現しています。

働き方改革や女性推進の文脈でも、「女性活躍…」や「輝く女性…」など見方によっては既に頑張っている人に「もっと頑張れ」と応援しているものが多く感じます。もちろんそれを否定しようとは思わないけど、スマートエイジングを叶えるためには既に頑張っている人が無理せず自分らしく心地よくいられる時間こそが非常に重要であり、それをいかにサポートできるかが重要だと考えます。

年齢や立場にとらわれず自然に湧き上がる自分らしさが本当の美しさにつながると思うんです。

そんな想いが『ここちを美しく。』の新しいブランドメッセージに込められています。

このブランドメッセージのもと、本質的な美しさを引き出すことに軸足を置き、お客様とのエンゲージメントを深化させていく商品やサービスを展開していきたいと思っています」

多様な人々とともに、オルビスのブランド価値を作っていきたい


オルビスは現在、オープンイノベーションに力を入れ、外部のクリエイターの方々との連携など様々な取り組みを行っています。

小林 「一例ですが、Apple製品を見た時に、人はノンストレスでなめらかな使い心地を思い起こしますよね。それは、”Appleブランドが約束してくれるベネフィット”が、人々の中に共通したイメージとしてあるからです。

オルビスでも同じことを再現したいと考えています。 そこで、外部のクリエイターの方々と一緒に、お客様の体験価値の向上につながる取り組みを行っています。

CDであるグラフィックデザイナーの佐藤卓さんと長年タッグを組み、デザイン・イノベーション・ファームのTakramさんと一緒にコンセプトショップの構想を立ち上げたり、映像ディレクター/デザイナーの中村勇吾さん、ミュージシャンの小山田圭吾さんとともに、マス広告を制作したりもしています」

もちろん、ただ外部のクリエイターの方と連携すればオープンイノベーションが起こるというわけではありません。

小林 「オープンイノベーションの推進には、組織風土や社内の人材育成は不可欠です。オルビスの社員がフラット、かつオープンなマインドを持っていなければ、外部クリエイターの方と連携することはできません。

オープンなマインドを持つために、社員一人ひとりが課題意識をもち、アンテナを磨きつづけなければならないのです。その組織風土を推進するのが社長である私の役目でもあります。

今後も外部のクリエイターの方々や、社員、これから入社する人も含め、たくさんの人の考えを取り入れながら、ブランド価値を創造していきたいと考えています」


私たちはオルビスの第二創業期をともに作る新たな仲間を募集しています。

お客様の目線で本質を追求し続ける、というオルビスの基本的な考えに共感してくれる人にぜひ来ていただきたいですが、決して同質性を求めてはいません。

多様な考えを持つ人々とともに第二創業期のオルビスを作っていきたいと考えていますので、「オルビスのファン」ではなく、「オルビスのことを知らなかった」という人にも、来ていただきたいと思っています。

第二創業期を迎えたオルビスでは、チャレンジを後押しし、個人が裁量を持って働くことができる環境が整っています。

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