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〇〇を知れば、デスクワークは疲れ知らず!?  眼と身体に優しいデスクワークの対処方法


春の季節は新しい職場や仕事内容が変わりやすい時期です。

新しくデスクワークの多い仕事になったという方も少なくないと思います。

今回はそんなデスクワークでの眼精疲労の原因とその対処法について書いていきます。


まず人の眼の特徴として、

遠くを見ている時にリラックスをしていて、

近くを見ているときには頑張っている(緊張)状態であるという認識が重要です。

そのため、長時間のデスクワークは眼にとってはマラソンをしているような環境です。

同じ距離のマラソンでも楽に走れる人と疲労度合いが強い人がいるかと思います。

実はデスクワークも同じく、眼の特徴によって疲労の感じ方が変わるのです。


疲労を感じやすい眼の特徴は屈折異常、斜位、調節力が大きく影響します。

屈折異常では、遠視や乱視の眼の場合、デスクワークの不具合を感じやすいです。

遠視は遠くにピントが合いやすいため、遠くを見る際にもピント調節が必要になります。


乱視は軸度によっても若干異なりますが、ピンボケを防ぐために縮瞳をより行う必要があります。

黒目が小さい時の乱視量(瞳孔が小さくなることで乱視量が減る)

黒目が大きい時の乱視量(瞳孔が大きくなることで乱視量が増える)


斜位では、外斜位や上下斜位の場合、デスクワークの不具合を感じやすいです。

外斜位は開散方向に広がりやすいため、遠くにピントが合いやすく、近くを見るには輻輳(寄り目)が必要です。

上下斜位は近くも遠くもピントが合いにくいため、ピントの切り替えが必要な場合、時間がかかりやすく、疲労が溜まりやすいです。

調節力は老眼や調節不全の場合、デスクワークの不具合を感じやすいです。

老眼は、近視や遠視の度合いによって自覚するタイミングは異なりますが、40歳を過ぎれば、見えていても水晶体が経年劣化しているため、調節力は低下しています。

近くを見る作業が長い人は調節不全になりやすいと研究でも分かっています。Kaliugavaradhanらの研究(2023)では、若者のモニター作業時間による調節力の違いを計測しており、連続した60分以上の近業は調節力の低下を促すと結論づけています。

これらは調節安静位といい、楽にピントが合わせられる距離に影響します。

遠視や外斜位、調節不全(老眼)はピントの合いやすい位置が遠くなるため、デスクワークを行う際には楽な遠くの位置から近くにピントを持ってくる必要があるため、常に負荷がかかります。

乱視や上下斜位は対象物へのピントを合わせる能力が低下しやすいため、眼を細めたり、頭を傾けるなど見るための身体的努力が必要になります。

対処法に関しては、まずは眼の問題がある場合は、眼鏡やコンタクトレンズでの矯正が必要になります。また、眼の問題がない場合はアメリカ眼科学会が提唱する20-20-20ルールを実施するのがおすすめです。

20-20-20ルールについて

実は画面の高さもピント調節や首への負担に影響を及ぼすことがいわれています。

ヒトの眼は基本的には遠くを見る際には目線を上げ、近くを見る際には目線を下げます。

ウマと深海魚の眼の仕組み

そのため、モニター作業時は距離を離す、モニターの高さを下げる、さらにモニター角度を倒すことで、ピント調節が行いやすい環境設定が作れます。

さらにモニター角度を倒すことは、頸への負担が減ることも藤澤らの研究(2001)で示唆されているため、眼だけでなく、身体にも優しい位置であることが分かります。

モニター角度の違いによる首の筋活動の違い

これらの内容を参考に、新たにデスクワークを始められる方、すでにデスクワークが長い方、モニター位置の調整を行い、眼や身体を労わってあげましょう。

ZEISS VISION CENTERでは屈折異常、斜位、調節力を正確に計測ができるドイツ式両眼視機能検査を行っております。

眼に問題がないと自覚されている方でも、実はこのような眼の特徴を持っている可能性があります。

ぜひ、眼の特徴を理解し、デスクワークの環境設定に役立ててみませんか?







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