~ 内閣府イベント「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム年次総会」で紹介 ~
台風10号による河川の氾濫や浸水、土砂災害等の被害により、被災された方およびその関係者の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
「モバイルワーカーをスマートにする」をミッションに掲げるUPWARDは、2020年9月2日に行なわれた内閣府主催のイベント「内閣府地方創生SDGs官民連携プラットフォーム年次総会」に登壇し、令和2年7月豪雨におけるご支援事例をご紹介しました。
UPWARDは災害時の被災地支援において、システムの無償提供を行ない、地方創生に取り組むとともに、より多くの自治体の支援に繋がるよう、事例を共有しております。
令和2年7月豪雨 罹災証明書の発行業務におけるモバイルCRM「UPWARD」の活用
令和2年7月豪雨におきまして、UPWARD株式会社は株式会社システムフォレストと連携を図り、熊本県人吉市、熊本県球磨村、熊本県相良村にUPWARDライセンスの無償提供を行ないました。位置情報とCRMを掛け合わせたモバイルCRM「UPWARD」の無償提供を行なうことにより、罹災証明書のスピード交付を実現し、証明書発行のスピードは2016年熊本地震の水準を大きく上回りました。
(熊本日日新聞調べ)
<罹災証明書とは>
1:大雨により被害のあった住宅について、被災者からの申請を受け、市町村が被害の程度を証明する書類2:被害の程度については、市町村が住家災害認定調査により判定
3:被害の程度が、全壊、大規模半壊、半壊などに分類され、程度に応じ、
手当の支給、固定資産税の減税、水道料金の減免などの保証が行われる
罹災証明書は、被災後に公的な支援を受けるために必須となる書類です。被災された住民の方は、速やかに手に入れる必要があります。
まず、自治体職員の方が罹災証明書の発行のために被害状況の調査を行ないます。今回の場合、調査を行ないつつ、同時進行で申請の受付も行なったため、UPWARDをご利用いただいたのは以下の場面となります。
1:申請者の住居情報と調査対象物件の位置情報の確認・修正
2:UPWARDモバイル画面にて調査対象物件を可視化
3:地図上で被害状況や申請書発行の進捗を可視化
罹災証明書発行業務は、スピード・正確性/公平性・情報集約の3点が重要
令和2年7月豪雨においては、コロナ禍で罹災証明書発行業務に携わる職員数も限られる状況でした。いち早く住民の方に支援を届けるためには、下記の3点が重要なポイントとなります。
(1)スピード
第一に重要になるのがスピードです。水害の場合、浸水などによる住居の被害が甚大なため、早期の再建のために迅速に現地調査を行ない、罹災証明書を発行する必要があります。UPWARDを通じ、地図上のデータを確認しながら現地調査の情報と突合することで、速やかなデータ入力を促進しました。
(発行開始までの期間:熊本日日新聞調べ)
(2)正確性・公平性
続いて正確性・公平性も重要です。実際の被害状況に沿わない判定を行なってしまったり、発行の漏れやダブりが生まれてしまうと、その後の支援内容に影響が出ることになります。クラウドサービスによる情報管理を行なうことで、緊急事態であっても正確性・公平性を保つことが出来ました。
(3)情報集約
また、コロナ禍での災害対応においては、情報の集約という面も重要になります。三密を防ぐため、インターネット環境が不安定な中でも多拠点・少人数での対応が必要となりましたが、クラウドサービスを用いることで、モバイルWi-Fiでもシステムを無理なく稼働させ、リアルタイムで情報を集約することが出来ました。
本プロジェクトの推進およびシステム構築を実施いただいたシステムフォレスト株式会社富山社長からのコメント
「今回は水害であったため、浸水などによる住家の被害が甚大であり、早期の再建のためにも、より迅速に現地調査を行ない、罹災証明書を発行する必要がありました。
建物や橋の崩落によって通信環境も不安定な中、他の自治体から支援に駆け付けた職員が、現地調査や様々な場所に設置した罹災証明書受付窓口で対応することになります。
UPWARDを利用することで、土地勘のない職員でもスムーズに調査を行なえたり、受付に来られた方と地図上で住居の位置を確認し合うことで、円滑なコミュニケーションを取ることが出来ました。モバイルWi-Fiでもサクサク動き、こうした状況下でのクラウドサービスの効果というものを、改めて感じました。」
「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム年次総会」登壇者UPWARDカスタマーサクセスマネージャー剣持からのコメント
「日本の人口減少は急速に進み、特に地方における労働人口不足は官民問わず喫緊の課題となっております。このような状況において、あらゆる現場において早急な生産性の向上が求められております。
新型コロナウイルスの影響もあり、リモートワークの活用等による生産性向上の機運が高まっているものの、現実問題として今すぐすべての訪問業務をリモート化することは困難であり、また今回ご紹介した罹災証明書発行業務の事例のように現地への訪問が必須となる業務は一定数存在します。
UPWARDでは、この欠かすことのできない訪問業務を、CRM(顧客関係管理)情報と位置情報、モバイル技術を組み合わせることにより、徹底的に効率化いたします。」
地方創生SDGs官民連携プラットフォームとは
内閣府では、SDGsの国内実施を促進し、より一層の地方創生につなげることを目的に、広範なステークホルダーとのパートナーシップを深める官民連携の場として、地方創生SDGs官民連携プラットフォームを設置しています。
(内閣府地方創生SDGs官民連携プラットフォームホームページより)
UPWARDは災害時の被災地支援において、位置情報を活用したシステムの無償提供を行ない、地方創生に取り組んでおります。またより多くの自治体の支援に繋がるよう、事例を共有しております。
過去2016年4月に発生した熊本地震におきましても、甚大な被害を受けられた熊本県西原村にて、UPWARDとSalesforce(*)をご活用いただき、現地調査、罹災証明書発行を支援しています。
https://www.systemforest.com/case/case_12.html
https://www.salesforce.com/content/dam/web/ja_jp/www/documents/customer_stories/nisiharamura.pdf
(*) UPWARDはセールスフォース・ドットコム社の被災地支援の取り組みに参画しております。
詳しい支援内容につきましてはこちらでご紹介しております。
https://www.salesforce.com/jp/company/org/disaster-relief/