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アパレルブランドやスイーツ、コスメ、ジュエリーなど様々な領域の事業を展開するnewn。この裏で活躍するのがコーポレートチームです。今日はコーポレートを統括する原にフォーカスして、多事業を支える裏側に迫りました。
一見「経営管理?!」となってしまうようなオシャレな風貌の原さん。優しい雰囲気の中に、強い情熱を併せ持っていました。
プロフィール
原 真也(Shinya Hara)
新卒で人材派遣会社に入社。営業から子会社の代表に就任。その後起業を経験した後、Web業界に転身しに株式会社ペロリに入社。経理管理とメディアコマースの立ち上げを担当。2017年、株式会社newnに入社。経営管理部を統括している。
何度でもいつまでも挑戦し続ける
ーー まずは、これまでの経歴を教えて下さい。
現在44歳。新卒で人材派遣やBPOサービスを提供する会社に入社して、営業から営業所長、子会社代表を2社経験させてもらいました。その後、当時の先輩の起業に誘われて役員に。製薬企業から臨床開発を受託する事業の立ち上げや子会社化を担当し、代表も経験させてもらいました。いずれも「ザ・営業会社」な社風だったので、当時はゴリゴリセールスマンだったんですよ(笑)
ーー なんと…今とはかなりイメージが違いますね!そこからなぜWeb業界への転身を?
インターネット黎明期くらい、高校生の頃に初めてネットに触れ、それから「インターネットで遊ぶ」ことにハマりました。ネトゲもよくプレイしてたのですが、オンライン上で初めましての人とコミュニケーションして人間関係を築くって体験に感動したのを覚えています。で、インターネットとは接点の少ないビジネスをやっている傍らで、Web関連で面白そうなビジネスが次々生まれていくのを横目にしつつ「好きな領域で、未来をつくる仕事」をやりたいという欲求が爆発してしまい、toCのWeb業界へを決めました。当時37歳、決して早くはない転身だったと思います。
ーー なるほど。それで新たな挑戦を。
はい。転職したペロリでは、最初経営管理を担当していました。当時ペロリには、その辺りのポジションの人がいなかったので。その後、メディアコマースの立ち上げで、ECバックエンドのフロー設計やロジスティクス構築、MD等の事業側も。
それまでやっていた人材派遣やBPOサービスの仕事って、原資や領域経験がゼロの状態から立ち上げるのが役割だったんですよ。その経験から、立ち上げて運用に乗せるまでの一通り事業開発のナレッジがあったので、MERYでもやっていたような感じです。
ーー いずれも0から立ち上げをなさってたのですね。そこから、なぜnewnに?
ある日、あやたろさんにお茶に誘われて話したのがきっかけです。その時にあやたろさんから溢れ出る事業構想やアイディアを聞いて、Webからブランド立ち上げという未経験の領域に挑戦できるのは魅力的だなと思ったんですよね。
ーー 新たな挑戦をすることが、1つ転身の軸になっているんですね。
基本的に、新しいことに触れたり新しい事業にトライし続けないといけないという焦りみたいなものが僕にはあって。だから、変化のないルーチーンワークの方がよっぽど苦痛で…。newnに来る時も「また冒険すっか!」というノリでやってきました。自分は、ブルドーザータイプで、未開拓なエリアを「エイ!ヤア!トウ!」で開拓していくような役割が得意だと思ってます(笑)だから、あまり未経験の領域に対するアレルギーのようなものはないんですよね。
ーー newnではどんなことからスタートしたのでしょうか?
入社当時は、いわゆる「やる人がいない領域」を一通り担っている感じでした。新ブランドを立ち上げるタイミングだったので、サプライチェーン中心に、商品調達から最終デリバリーまでをまるっと引き受けて「ひとまず事業の裏側を動かす」ことを担っていました。
今は、それぞれのブランドや組織が大きくなり人も増えてきたのでコーポレートを見ています。基本的には事業と同様、オペレーションのフローを作って構造を整えたり、効率化を図ったり、結構事業と似ている側面が多くてそれも面白いなと思っています。
年齢なんて関係ない。誰でも活躍できる組織に
ーー 私自身、入社前にnewnに対して「若い人が活躍している」というイメージがあって。原さんのようにどっしり構えて下さっている大人がいるのは入社してから知りました(笑)
基本的にポジションがないフラットな組織なので、年齢は関係なく若くて活躍している人が多い組織ではありますよね。
ただ、正直僕の中では、年齢は全く気にしていなくて。誰もが年齢・性別・国籍といったパーソナルな部分関係なく全ての人に対してリスペクトを持って対等にコミュニケーションを取るべきだと思っているんですよ。そういった要素で区別するなんて、もったいないじゃないですか。むしろこちらが学べることもたくさんあるし。
ーー 仰るとおりですね。そういう風に考えてくださっているからこそ、今のような組織になっているのでしょうか?
newnは、自由なカルチャーがあって、良い意味でマイペース、プロダクトギークな人が多い集団です。今のカルチャーやフラットな組織は、意図的につくられたというよりも、メンバーや事業フェーズが要因となって自然発生的に生まれたと思っています。
ただ、今は組織拡大フェーズに差し掛かっている状態なので、当然ながらガバナンスを強化していく必要もあって。自由なカルチャーを維持しつつも、統制を強めなきゃいけないというジレンマはありますね。
難易度が高いとは思いますが、できる限り自由なカルチャーや風土を損なわず、ガバナンスプロセスをつくっていきたいと考えています。
この思想は、Netflix社のカルチャーデッキやVALVE社の従業員向けHANDBOOKが非常に参考になるので僕は好きで。影響されている所が多いかもしれません。
ーー スタートアップならではの面白さはありますか?
毎日が刺激的なことでしょうか。newnは意思決定やアクションのスピードが早くて、新しい施策やプロセス、ビジネスプロセスの違う新規事業が併走していて、まさに「混沌(カオス)」な状態です。カオスって新しい発想やバリューが生まれる土壌だと思っていて、そこに身を置く事自体が楽しいんですよね。
例えば「COHINAで新施策をやりたいけど、現状のオペレーションでは無理がある。施策自体はチャレンジする価値はあるが、成功するかどうかはわからない」newnはこうしたシーンってよくあるのですが、既存オペレーションに固執せず、壊して再構築して実行することを選択します。結果、それが新しい顧客体験を生み出したり、うまくいかないことが分かれば経験値を積めたり。こういう貴重な機会を短いサイクルで獲得できるところが、面白さだと思います。
ーー そういうスピード感は、スタートアップならではですね。
そうですね。皆が「良いプロダクトをつくる」「お客様へどんな価値を提供できるか」を1番に考えています。コーポレートとしては、新しいアクションに対してブレーキを踏むことを目的にせず、それらを実現するための方法を模索する存在でありたいなと思っています。
僕は、事業部の活動や思考する時間を奪うようなガバナンスプロセスにはしたくなくて。ディフェンスはもちろん必須ですが、例えば、ゴールキーパーがゴールを守るのはポジションとしては当然で。
ディフェンスだけに終わらず、オフェンスに繋げるパスで攻撃起点をつくったり、得点を決めるために必要なことができるキーパーのようなコーポレートでありたいなと思っています。
ーー 今後newnに入社していただくなら、どういう人が良いでしょうか?
「オフィスにゴミが落ちていたら自分で拾えるような人」ってよく表現していますが、社内に落ちている課題を見逃すのではなく、それを自分で拾い上げられるような人が良いんじゃないかと思っています。会社が大きくなると、一定数課題に目をつぶる人が増えていくと思っていて。そうではなく、自ら動いていける人だと活躍しやすいんじゃないかと。
ーー 今いるメンバーもそういう人が多いかもしれませんね。
newnのメンバー、面白いよね(笑)「僕のヒーローアカデミア」という漫画、分かります?あんな感じで、それぞれが別の特技を持ったヒーローのように、色んなプロがいるなと思っていて、誰と話していても飽きないんです。そして、皆何かしら野望があって、エッジが効いていて。
現在のnewnはフラットな組織というのもあって、マネジメント体制が整ってはいないですが、不思議と事業成長から逸脱したことが起きないですね。それはメンバーの「良いプロダクトをつくる」「お客様へどんな価値を提供できるか」というセンターピンがブレないからだと思います。だから、こうしたカルチャーを今後も継続していきたいですね。
あと、割と右脳左脳を往復するタイプの人が多いかもしれません。数値やロジックといった秀才的思考と、数値やロジックでは見えてこない感覚的な狂人的思考、それぞれを受け入れて思考、コミュニケーションが取れる人だと楽しめるのではないでしょうか。左脳的インプットを右脳的発想に繋げたり、右脳的発想を左脳で数値やロジックに落とし込んだり。そういうのをバランス良くできる人だといいなと思います。
コーポレート分野、まだまだプロフェッショナルなヒーローを増やしていきたいので、ぜひご一緒したいです。
ありがとうございました!次回のインタビューもお楽しみに!
文=坂井
写真=砂川