Deepwell株式会社の代表取締役を務める塚本さん。
大学在学中にアパレル企業を創業し、その後コンサルティングやAI領域へと活動の幅を広げてきました。 現在は、「人にフォーカスしたAIの社会実装」をテーマに、福祉現場やレガシー産業に根ざしたAI活用・DX支援に取り組んでいます。
今回は、Deepwellを立ち上げた背景や、福祉業界に注力する理由、仕事への想い、そしてこれから目指す会社の姿について伺いました。
――まずは自己紹介をお願いします。
塚本大智です。Deepwell株式会社の代表取締役を務めています。 2001年大阪府出身で、同志社大学在学中にアパレル企業を創業しました。事業運営を通じて、市場や現場のリアルに触れる中で、事業は机上の理論だけでは動かないことを強く実感しました。 その後、コンサルティングやAI領域へ活動の幅を広げる中で、福祉業界が抱える構造的な課題と、そこに対するAI活用の可能性を感じるようになりました。 現在は、「人にフォーカスしたAIの社会実装」をテーマに、福祉現場やレガシー産業に根ざした実践的な変革に取り組んでいます。
――Deepwellを立ち上げた背景を教えてください。
一番大きかったのは、テクノロジーの進化と、その恩恵を受けられる人の数との間に大きなギャップがあると感じたことです。 AIをはじめとする技術は、ものすごいスピードで進化しています。一方で、実際の現場では「何から始めればいいかわからない」「便利そうだけど、自分たちの業務にどう使えばいいかわからない」という声も多くあります。 私たちが目を向けているのは、超高度な開発競争だけではありません。むしろ、テクノロジーに距離を感じている方たちの“最初の一歩”を支援したいと考えています。 AIやITが一部の専門家だけのものではなく、社会全体の推進力になる。そんな状態をつくるために、Deepwellを立ち上げました。
――なぜ福祉業界に注力しているのでしょうか?
理由は大きく2つあります。 1つ目は、私自身の原体験です。 身内に指定難病を持つ者がいたこともあり、幼い頃から福祉や介護は自分の生活に近いところにありました。また、学生時代には就労支援や訪問看護の現場にも関わる機会があり、そこで働く方々の大変さや、現場が抱える課題を肌で感じてきました。 福祉の仕事は、人の人生や生活に深く関わる、とても価値のある仕事です。一方で、記録や書類整理、制度変更への対応、請求業務などに多くの時間が取られ、本来向き合うべき利用者との時間が削られている現実があります。 2つ目は、福祉業界こそAIの恩恵を強く受けるべき業界だと考えているからです。 AIやテクノロジーは、ITに強い人や大企業だけのものではありません。人手不足が深刻で、業務が属人化しやすく、制度変更への対応も多い福祉業界こそ、AIによって大きく変わる可能性があります。 ただし、福祉現場にAIを入れるには、現場理解が不可欠です。制度や業務の流れ、職員の方々の心理的なハードルを理解せずにシステムだけを入れても、現場では使われません。 だからこそ、私たちは福祉業界に特化し、現場に根ざしたAI実装に取り組んでいます。
――Deepwellでは、具体的にどのような事業を行っていますか?
Deepwellは、AIの導入・活用・定着を支援するコンサルティングと研修を行っています。 福祉業界向けには「アイノテ」というサービスを展開しています。介護記録、支援経過、報告書、マニュアル、シフト作成など、福祉現場で発生する文書業務を中心に、AIを活用できる環境づくりを支援しています。 もう一つが、企業の社内AIDXを促進する「アイノビ」です。営業資料作成、社内FAQ、議事録作成、SNS運用など、日々の業務に直結するテーマをもとに、生成AIの活用を設計しています。 共通しているのは、AIを導入して終わりにしないことです。 現場の課題を言語化し、使える形に落とし込み、成果が出る運用フローまで伴走する。そこがDeepwellのこだわりです。
――仕事をする上で、どんなところにやりがいを感じますか?
お客様の現場が少しでも前に進む瞬間に、一番やりがいを感じます。 たとえば、最初はAIに不安を感じていた方が、研修や導入支援を通じて「これなら使えそう」「この業務が楽になりそう」と感じてくださる。その瞬間はとても嬉しいです。 AIは、使える人だけが使うものではなく、現場で働くすべての人の力になる可能性があります。 その可能性を、実際の業務の中で形にしていくこと。そこにDeepwellの存在意義があると思っています。
――これからDeepwellをどんな会社にしていきたいですか?
ビジョナリーカンパニーを目指したいと考えています。 Deepwellのミッションは、「テクノロジーの力で、すべての人に“本質的な幸せ”を。」です。 AIは、人を置き換えるためのものではありません。人がまだ見ぬ景色を共に創るための力だと捉えています。 クライアントの挑戦に伴走し、その成果を共に喜ぶ。その連鎖が広がっていくことで、人本来の創造性や感性がより発揮され、より自由に生きられる未来につながると信じています。 福祉業界とAIをつなぐ新しい形を生み出しながら、誰もがテクノロジーの恩恵を自然に享受できる世界をつくっていきたいです。
――最後に、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
AIという言葉を聞くと、少し難しく感じる方もいるかもしれません。 でも私たちは、AIを特別な人だけのものにしたいわけではありません。むしろ、現場で働く人たちが自然に使え、日々の負担を軽くし、本来向き合いたい仕事に集中できるようにするためのものだと考えています。 Deepwellは、テクノロジーの先にある「人間らしい働き方」と「本質的な幸せ」を大切にしながら、これからも挑戦を続けていきます。 私たちの取り組みに少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ他のストーリーやメンバーもご覧ください。