目次
第6回JCPMセミナーに登壇しました
がん医療は、確実に変わっている
私たちは、医療を語りたいわけではない
医療の進歩を、お金の理由で止めたくない
Precision Financialで働くということ
私たちが目指している社会
最後に
第6回JCPMセミナーに登壇しました
こんにちは。株式会社Precision Financialの川原です。
先日、第6回 日本がん臨床プレシジョンメディシン研究会セミナーにて、
「がんプレシジョンメディシンと民間生命保険の活用方法(2026)」
というテーマでお話しさせていただきました。
当日は、聖マリアンナ医科大学病院 ゲノム医療推進センター がんゲノム診療部 部長であり、臨床腫瘍学講座 主任教授でもある砂川優先生、そして合同会社DMM.com 執行役員の来田誠氏をはじめ、医療・保険・テクノロジー・情報発信に関わる方々と同じ場で、これからのがん医療について議論する機会をいただきました。
正直に言うと、保険代理店である私たちが、がん医療の最前線を議論する場に立つというのは、少し意外に感じる方もいるかもしれません。
でも、私たちはそこにこそ、Precision Financialが存在する意味があると考えています。
がん医療は、確実に変わっている
がん医療は、今、大きく変わっています。
遺伝子パネル検査、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬、適応外薬、未承認薬、自由診療、セカンドオピニオン。
一人ひとりのがんの性質に合わせて、治療の可能性を探していく時代になりました。
これは、患者さんにとって大きな希望です。
一方で、選択肢が増えるということは、同時に「判断しなければならないこと」も増えるということです。
その治療は保険診療なのか。
高額療養費制度の対象になるのか。
自由診療になった場合、どれくらいの費用が必要なのか。
民間保険で備えられる部分はどこなのか。
いま加入している保険は、実際にその場面で支払われるのか。
がんと告知されたあと、患者さんやご家族がこれらを冷静に整理することは、決して簡単ではありません。
治療方針を考えるだけでも精一杯の中で、仕事、収入、家族の生活、住宅ローン、教育費、これからの暮らしまで一気に考えなければならない。
私たちは、ここに「医療と金融の間にある大きな課題」があると感じています。
私たちは、医療を語りたいわけではない
今回の講演で伝えたかったことは、単に「がん保険が大切です」という話ではありません。
民間保険は、医療を代替するものではありません。
医師の判断に介入するものでもありません。
治療方針を決めるものでもありません。
でも、患者さんが治療の選択肢を考えるときに、経済的な理由だけで可能性を諦めないための備えにはなり得ます。
たとえば、がん診断一時金。
自由診療に関する保障。
先進医療や患者申出療養への備え。
働けなくなったときの収入への備え。
家族の生活を守るための資金設計。
これらは、ただ商品を知っていればよいという話ではありません。
どのタイミングで、どの保障が、どのように役に立つのか。
逆に、どのような場合には支払対象にならないのか。
公的制度と民間保険は、どこまで役割が違うのか。
そこまで理解して、初めて「患者さんの選択肢を守る金融支援」になると考えています。
医療の進歩を、お金の理由で止めたくない
JCPMは、プレシジョンメディシンの普及と発展を目指す研究会です。
公式サイトでも、「全ての人が当たり前にプレシジョンメディシンを受けられる環境を創る」というビジョンが掲げられています。
この言葉に、私たちはとても共感しています。
ただ、どれだけ医療が進歩しても、患者さんが費用面の不安から選択肢を検討できなければ、その進歩を十分に活かすことはできません。
もちろん、すべてを民間保険で解決できるわけではありません。
公的制度で支えられる部分があります。
医療機関が担う役割があります。
患者支援団体が担う役割があります。
そして、ファイナンシャルプランナーや保険の専門家が担える役割もあります。
大切なのは、それぞれの役割を正しく理解し、患者さんやご家族が孤立しない仕組みをつくることだと思っています。
がんは、医療だけの問題ではありません。
お金だけの問題でもありません。
治療、仕事、家族、暮らし、人生の選択。
そのすべてがつながっています。
Precision Financialで働くということ
Precision Financialは、単なる保険代理店ではありません。
もちろん、私たちは保険を扱います。
数字も見ます。
商品も約款も確認します。
営業として成果を出すことも大切です。
でも、それだけではこの仕事は成り立ちません。
がん医療の変化を学び続けること。
公的制度と民間保険の違いを正しく理解すること。
患者さんやご家族が置かれている状況を想像すること。
医療者の領域に踏み込みすぎず、それでも金融の立場から支えられる部分を探すこと。
簡単な仕事ではありません。
むしろ、簡単に「助けられます」と言ってはいけない領域だと思っています。
だからこそ、私たちは誠実でありたい。
知識を更新し続けたい。
医療、保険、金融、生活支援の間にある溝を、少しずつ埋めていきたい。
今回、砂川先生や来田氏をはじめ、医療やテクノロジーの最前線にいる方々と同じ場で議論できたことは、私たちにとって非常に大きな機会でした。
そして同時に、まだまだ学ぶべきことが多いと感じる時間でもありました。
私たちが目指している社会
私たちが目指しているのは、
「誰もが、がんになっても選択肢を諦めなくてよい社会」です。
これは、きれいな理念として掲げているだけでは意味がありません。
実際にがんと診断された人が、治療や生活の選択肢を前にしたとき、
「お金のことが分からない」
「保険が使えるか分からない」
「誰に相談すればいいか分からない」
という理由で、一人で悩まなくてよい状態をつくりたい。
そのためには、保険業界の中だけにいてはいけないと思っています。
医療の現場で何が起きているのか。
患者さんはどんな選択を迫られているのか。
制度上、どこに限界があるのか。
民間保険やファイナンシャルプランニングが本当に役に立てる場面はどこなのか。
その問いに向き合い続けることが、Precision Financialの仕事です。
最後に
今回のJCPMセミナー登壇を通じて、改めて感じたことがあります。
医療は、これからも進歩していきます。
だからこそ、金融の側も進化しなければならない。
昔の知識のまま、昔の保険提案のまま、昔の価値観のままでは、これからの患者さんやご家族を支えることはできません。
私たちは、まだ完成された会社ではありません。
でも、がん医療とお金の課題に本気で向き合い、医療者、研究者、企業、ファイナンシャルプランナーと連携しながら、少しずつ社会の仕組みを変えていきたいと思っています。
保険の仕事を、もっと社会に必要とされる仕事にしたい。
金融の力で、誰かの選択肢を守りたい。
がんになっても、人生を諦めなくてよい社会をつくりたい。
そんな想いに共感してくださる方と、これから一緒に働けたら嬉しいです。