プロフィール:古藤杏(ことうあん)
群馬県前橋市出身。株式会社catenasが運営する学習塾sociusをきっかけに、「駄菓子屋ひびのば」と出会う。そこから、かつて自分の救いだった「駄菓子屋」という第3の居場所を全国に広げる挑戦へ。また、活動に専念するため通信制高校への進学を選択。現在は、「駄菓子屋ひびのば」の店舗運営やSNS発信を中心に活動中。
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── まずは、「駄菓子屋ひびのば」に参加したきっかけを教えてください。
きっかけは、私が通っていた学習塾「socius」での出会いでした。そこで紹介されたのが、この「駄菓子屋ひびのば」のプロジェクトです。
私がこの活動に強く惹かれた背景には、自分自身の幼少期の経験があります。当時、私は毎日のように近所の駄菓子屋に足を運んでいました。しかし近年の駄菓子事業の衰退の波に抗えず、そのお店も閉店を余儀なくされてしまったのです。地域のコミュニティや子供たちのサードプレイスが失われていく寂しさを感じていました。
だからこそ、単に駄菓子を売るだけでなく「駄菓子屋を通じて地域の居場所を広げていく」というひびのばのビジョンに強く共感しました。かつて自分がもらった温もりを、今度は地域の子供たちや住民の皆さんに届ける一員になりたい。そう思い、迷わず飛び込みました。
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── 通信制高校を選んだきっかけについて教えてください。一般的なイメージとは異なる決断だったそうですね。
はい。実は中学3年生で部活を引退し、本格的な受験期に入るまで、私の中に「通信制高校」という選択肢は1ミリもありませんでした。周りの友達と同じように、普通に受験をして、普通に全日制の高校に進学するものだと疑っていなかったんです。
当時の私は、通信制高校に対して「学校に馴染めなかった人が行くところ」「進学や大学受験が難しくなる」といった、マイナスな固定概念ばかりを持っていました。
そんな時、学習塾「socius」で通信制高校に通う先輩に出会ったんです。
その先輩は、自分の意志で通信制という環境を選び、主体的に勉強しながら、自分のやりたい活動に生き生きと取り組んでいました。その姿を目の当たりにした時、衝撃を受けると同時に、自分が持っていた偏見やマイナスなイメージがすべて間違っていたことに気付かされました。
「ひびのばの活動に、自分のすべての力を注ぎたい」
そう決意した時、決められた時間割に縛られる全日制ではなく、自分の挑戦したいことに24時間を自由に使える通信制高校こそが、自分を一番成長させてくれる新しい可能性だと確信しました。だからこそ、私はあえて通信制へと進学し、「駄菓子屋ひびのば」の活動に専念することを選んだんです。
── 現在はどのような活動を行なっていますか。
主にSNSの運用と、実際の店舗運営の2つを軸に活動しています。
店舗に立っていると、小学生の小さなお子さんからお年寄りの方まで、本当に幅広い世代のお客様が足を運んでくださいます。普段の生活の中だけではなかなか関わる機会のない世代の方々と、「何の駄菓子が好きなの?」と盛り上がったり、昔懐かしい駄菓子の思い出話をしたりする時間は、私にとっても非常に新鮮で楽しいひとときです。
また、時には「SNSの発信を見て来ました!」と声をかけていただくこともあります。自分たちが画面の向こうへ届けてきたオンラインの発信が、こうして店舗というリアルな場所での出会いや温かい繋がりに変わる瞬間を目にすると、この活動をしていて本当に良かったなと大きな喜びを感じます。
── これからの目標や、実現したいビジョンを教えてください。
これからの目標は、「駄菓子屋ひびのば」を、かつての私のように誰かにとっての「なくてはならない第3の居場所」として、もっともっと多くの地域に届けていくことです。そのために、SNS発信も店舗運営も、まだまだできることに挑戦し続けていきます。
また、店名にある通り、この活動を通じて、世の中のさまざまな「固定概念にヒビを入れていきたい」と思っています。通信制高校という選択をしたからこそ、私は今、これほど充実して楽しい時間を生きることができています。しかし世間にはまだ、通信制高校に対してどこかマイナスなイメージを持つ人が多いかもしれません。私のこの場所での挑戦や、生き生きと働く姿を見せることで、そうした通信制に対するネガティブな固定概念にもヒビを入れ、新しい選択肢の形を証明していきたいです。
世間の「普通」に囚われず、自分で考えて、自分でキャリアを選び取っていく。この場所での挑戦を通じて、一歩ずつ自分の未来を切り拓いていきたいと思っています!