1
/
5

メディアの未来とは?未来のメディアに欠かせない視点とマーケターの役割の変化を解説

本記事では今後のメディアのあり方とそれに伴うマーケターの役割の変化、どのようにしてメディアが社会に与える影響についてご紹介します。

デジタルマーケティング企業「株式会社Wedia」の代表であり、10年以上デジタルメディア業界で働くWedia代表今井にインタビューをしました。

Weida代表今井の経歴

最初に、今回インタビューをした株式会社Wediaの代表である今井の経歴をご紹介します。

  • 早稲田大学卒業(2010年)
  • 株式会社アイスタイルに新卒入社(2010年)
  • 株式会社イトクロに入社(2013年)
  • 株式会社Wediaを設立(2016年)

デジタルメディア企業で都合4回の上場を経験した後、株式会社Wediaを設立し代表取締役に就任。

2020年には売上高3兆円を超える世界最大の人材企業ADECOのグループ企業、株式会社A-STARの最高マーケティング責任者(CMO)に就任しました。

代表今井の考えるメディアの展望は?

――10年以上この業界で活躍している今井代表は、既存メディアは今後どうなると考えていますでしょうか?

今井:以前のインタビューでも触れましたが「マスからミニへ」というよりユーザー個人にフォーカスしていく流れが大枠にあると考えています。

江戸時代から考えると、メディアは瓦版や口コミでスタートし、新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、そしてインターネットの誕生という進化の変遷を辿っています。

その中でメディアがユーザーのニーズに合わせてどんどん細分化されており、その動きは今後も続くでしょう。


また、今後のメディアを考えていく時並行して、メディアを見るユーザーの状況を考えなくてはなりません。

メディアを運営する上で重要なのは収益として成立するかどうかであり、そこで忘れてはならないのが見ているユーザー全員の可処分所得(自由に使えるお金)の合計です。

メディアがミニ化していくほど1つのメディアあたりのユーザー数が減っていき、見ているユーザー全員の可処分所得の合計は減っていくと考えられます。


メディアを見るユーザーの人数が減ってもマネタイズできなければメディアは成立しません。

そうなった場合に大きな可処分所得を持つユーザーを持つことができている、マネタイズの伸び代が大きいメディアの価値が高まるのではないかと考えています。



つまり、売上で考えた時にメディア全体の売上の8割がピラミッドの頂点部分に位置する富裕層や可処分所得の多い人に向けたサロンのようなミニメディアで占められていくのではないか、ということです。


極端な例でいえば、総資産1億円の人が3,000人参加するサロンがあれば、3,000人しか見ないメディアだったとしても価値が高いということになります。


また、ミニ化すればするほどテキストや動画よりも濃密なコミュニケーションが必要になります。

つまり、マスメディアのようにユーザーと距離をとったものから、サロンのような身近なものへと原点回帰していくのではないかと思ってます。

マスからミニへの移行です。


SEOの観点では、テレビのような漠然としたニーズのある人に向けて延々とコンテンツを羅列していくメディアは減少している印象です。

それは検索エンジンが「探す」というユーザーの能動的なアクションを前提としたメディアプラットフォームであるからというのは大きいですが。


つまり、先ほどのピラミッドでいうところのピラミッドの上(購入)を目指す動きは始まっています。一方でYouTubeやFacebookといったSNSはピラミッドの下層(漠然としたニーズ)を狙う動きをとっており、二極化しつつあります。

オウンドメディアならば、目的意識を明確にし明確な購入の上を狙っていくようなコンセプト設計や、コンセプトに基づく集客導線の設計が必要になるでしょう。


――二極化していく中で、ミニマムになりつつも上層に位置するメディアは、社会的にどういう影響を与えられるのでしょうか?

今井:ユーザーが少ないという意味でのミニメディアだったとしても、そのメディアはとても大きな影響を持つメディアになるでしょう。

多くの人が見ているメディアが大きな影響を生むという考え方は古いものになっていきます。


例えば先ほどの総資産10兆円の3人が何かを実行しようとして3人が1兆円ずつ出資すれば、それだけで大きなインパクトになります。

あるいは、その3人が「青色と赤色だったら赤色の方が重要な色だ」という世界を実現しようとしたとします。

誰もが見るテレビで「赤色の方が優れている」というCMを流すなど、3兆円を活用してマーケティングすれば、世界に大きな影響を与えられるでしょう。

このように、お金を挟んだ上で社会的影響力が存在しているといえるのではないかと考えているので、見ているユーザーが少ないメディアであったとしてもそれは即ち影響力が少ないメディアとはいえなくなっていくと思います。

マーケターの役割はどう変化するのか?

――今後マーケターの役割はどのように変化し、何を目指せばいいのでしょうか?

今井:私自身がマーケティングをはじめた頃はまだメディアも少なく、メディアに紐づくコンテンツの総量が少なかったため、コンテンツ設計が曖昧で漠然としていても集客だけしっかり取り組めばとりあえず集まるような時代でした。

今はベースとなるメディアが増えたことでコンテンツの総量も増え、代替品がすぐに見つかる時代です。

そのため、コンテンツ設計やマーケットインになるようなプロダクト設計が求められるようになり、プロダクトアウトにおいてもよりユーザーの最後の落としどころを意識した設計が必要になってきています


コンテンツ、ユーザー、集客という要素がある中で、マーケターが重視すべき部分は集客からコンテンツへと変化していく、ということを認識することです。

現時点でコンテンツ設計からマーケティングがスタートしている時代へ変化しつつあります。

これまで「マーケティング=集客」だったものが「マーケティング=ブランディング」や「マーケティング=コンセプト設計」からマーケティングの領域が始まるように、マーケターの役割が上流部分へと上がっていると考えています。

最後に

今回は今後のメディアのあり方とそれに伴うマーケターの役割の変化から、ミニマム化するメディアが社会に与える影響についてのインタビューでした。

株式会社Wediaは、結果を出すことにコミットしたコンサルティングを行っています。

オウンドメディアで思うように成果がだせないと悩んでいる人はぜひ弊社へご相談ください。

株式会社Wedia's job postings

Weekly ranking

Show other rankings
Like 宅間 悠一朗's Story
Let 宅間 悠一朗's company know you're interested in their content