スマホ、パソコン、電気自動車、データセンター——。私たちの生活を支えるこれらの機器には、共通の悩みがあります。それが「熱」の問題です。
電子機器は使えば使うほど熱を発生させます。その熱が機器の性能を落とし、寿命を縮め、最悪の場合は発火事故にもつながります。これまでも冷却ファンや放熱シートなど様々な対策が取られてきましたが、冷却のための消費電力が増大するという新たな課題も生まれていました。
「熱の問題を、素材から解決できないか。」
そんな発想から名古屋大学の研究室で生まれたのが、私たちU-MAPが開発した新素材「Thermalnite(サーマルナイト)」です。
■ Thermalniteって何?
Thermalniteは、窒化アルミニウム(アルミニウムと窒素の化合物)をファイバー(繊維)状に加工した素材です。セラミックスや樹脂などの材料に少量混ぜるだけで、熱をすばやく逃がす「熱伝導率」を大幅に高めることができます。
従来のパウダー状の窒化アルミニウムは、材料の8割以上を混ぜなければ効果が出ませんでした。しかしThermalniteはわずか2割程度の添加で十分な効果を発揮します。ファイバー状の構造が材料の中で熱を逃がすネットワークを作り出すからです。
さらに、熱伝導率が上がるだけでなく、部品の「強度」も同時に高められるのが大きな特長です。
■ どんな製品に使われる?
現在は主に、Thermalniteを添加したセラミックス基板や樹脂シートを製造・販売しています。スマートフォンやEV(電気自動車)の部品、さらにはデータセンターのサーバー基板など、幅広い分野での活用が期待されています。
特にデータセンターは、消費電力の約4割がサーバーの冷却に使われるほど発熱対策が重要な業界。Thermalniteの活用が進めば、大幅な省エネルギーにつながる可能性があります。
■ 私たちが目指すこと
熱の問題は日本国内にとどまらず、世界規模で深刻化しています。U-MAPはThermalniteを武器に、世界の電子機器が抱える熱問題の解決に挑みます。
名古屋大学発のスタートアップとして、材料という「ものづくりの根っこ」から、未来のテクノロジーを支えていきます。一緒に、その挑戦を進めていくメンバーを募集しています。