私が創業を決めたのは、2019年にロサンゼルスでラグリーフィットネスに出会ったことがきっかけでした。創業から6年。次のフェーズを考えるために、昨年、私はまたカリフォルニアに行きました。
今日は、AI・DXの時代だからこそ際立つ「人の温かさ」の価値について書きたいと思います。それは、これから私たちがどんな会社をつくっていきたいかと、まっすぐ繋がっているからです。
機械と人間の、絶妙なバランス
オーシャンサイドの夜、クラフトビールとタコスの店に入りました。種類が多すぎて、一人ではとても選べない。店員さんに好みを伝え、試飲させてもらい、ようやく納得の一杯にたどり着きました。タコスも、何個が適量か分からない私に、ちょうどぴったりの量を提案してくれました。
そして決済は、手元で操作できるDX。チップは自分の気持ちで選べる形。
DX化というと「全部システムにすること」だと思われがちですが、それでは本当の価値は伝わりません。相談と提案は人が、決済は機械が、感謝は自分の気持ちで。人と機械が組み合わさってこそ、そのサービスが持つ本当の価値が届く。改めてそう感じた出来事でした。
フィットネスを超えて、ライフスタイルへ
元々創業前の2019年にもロサンゼルスに行ったのですが、その時に一番印象に残っていたのは、フィットネスがライフスタイルとして根付いている文化でした。向こうでは、フィットネスを「運動」としてではなく、暮らしの一部、生き方そのものとして届けている。ウェアも、プロダクトも、店に流れる空気も、ぜんぶがひとつのライフスタイルとして繋がっている。
6年経って改めて訪れた時、もう一度確信しました。LAGREE MICRO studioを、レッスンという枠を超えたライフスタイルブランドへ進化させたい。日常に溶け込み、その人の生き方そのものを少し豊かにする存在に。6色のグリップ付きオリジナルソックスをつくったのも、そんな想いからでした。
「だからいいのよ、人間がやってるんだから」
当社はコロナ禍にオンラインで立ち上げたこともあり、業界では比較的DX化が早かった方だと思います。それでも、どんなにAIが発達しても、人がレッスンを提供する価値は絶対に失われないと確信しています。
先日、レッスン中にカウントや動きの名前を間違えてしまった時、クライアントさんにこう言われました。「だからいいのよ、人間がやってるんだから」。
少人数のグループレッスンだからこそできる、その人に合った提案とアドバイス。この品質を、少子化の日本で保ち続けるのは正直きつい。でも、だからこそ価値がある。今回の視察で、その確信はますます強くなりました。
基盤を整え、「相互扶助」を大切にする
次のステージに向けて、新しく大切にすると決めた価値観があります。「相互扶助」——互いに支え合うことです。一人ひとりの専門性を磨きながら、自分の役割をプロとして全うし、仲間と支え合える。そんな人と、一緒に登りたいと思っています。
だから今、一緒に登る人を探しています
効率化できるところは積極的にデジタル化する。そうして空いた時間とエネルギーを、人間にしかできない価値創造に集中させる。これが、LAGREE MICRO studioの根っこにある考え方です。
6年間、私たちはこのメソッドを日本にローカライズすることに力を注いできました。コロナ禍にいち早くオンラインで立ち上げ、日本で初めてマイクロフォーマーを輸入し、北参道から麻布十番へ。インバウンドの波に乗って、麻布十番を多国籍なクライアントとインストラクターが行き交うインターナショナルなスタジオに育てました。日本語の認定資格コースをつくり、インストラクターを自分たちで育てられる体制も整えた。そして、それらを実現するための基盤として、LMSやVODシステム、外国人向けの予約システム等、自社システムも開発してきました。
これからは、これまでに磨き上げたブランドを、日本全国、そしてアジアへ広げていく第2創業期に入ります。来年こそ、3店舗目を立ち上げたい。
守りの時期は、一人でもやってこられました。でも、広げる挑戦は、一人ではできません。だからいま、私が最も力を入れているのは、店舗でもFCでもなく「人」です。
AIが人の仕事を次々と代替できる時代だからこそ、人が人であることの意味を感じられる空間を、人と人がつながり続けられるコミュニティを、つくり続けたい。この挑戦を、一緒に描ける人と出会えたら——そう願っています。