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倒産寸前だった会社を私が父から引き継いだ理由。

はじめに

みなさん初めまして、合同食品株式会社代表の和田です。

ストーリーを更新していくにあたり、最初は私が新卒で入社したIT会社を退職し父から会社を引き継いだ経緯について簡単に綴らせていただきます。

随時更新していきますのでぜひご覧くださいませ。


父の病と自分のキャリア

新卒でIT企業に入社。サラリーマンとして働き7年もの間で色々な資格も取得し、いずれはその方面で独立しようかと考えていた。
そのため、当初は全く父が経営する会社(合同食品株式会社)に関わる予定も後を継ぐ気もなかったが、以前から病気であった父親の状態が悪化しいよいよ出社がもうできないという状況が見えてきてどうしたものかと考えるようになった。
既に結婚して父と離れて暮らしてはいたが様子が気になり、「一度行こうか?」と休日の土曜日に、会社を訪問した。
父親は事務所のソファーで横になっている。よほどしんどいのだろう。
父から今まで仕事の話をさほど聞いたことはなかったが、今の状況などの話を聞きながら決算書を見せてもらう。
決算書の内容や、社内の雰囲気など…。うーん、これは…。現状の受注状況などを聞いても、正直倒産寸前である。
もうこの会社を引き継がず、清算(相続放棄)してもいいのでは?と思うような状況。


私の使命とは ー顧客、取引先、コロッケへの想いー


父親は真面目な人で、笑顔がチャーミングな人だった。
ただちょっと怒りっぽく、病気が進行すると余計にその傾向があったように思える。
そんな父親は、倒産寸前の小さな零細企業を息子に引き継がせるのは忍びないと思ったのであろう。
会社については、私には相談なり、一回も何も言ってこなかった。
その父親である前社長と、一回きりであったが2時間ほどその時の得意先を3件一緒に回り、次の日から前社長は出社しなくなった。
得意先様からいただいた宿題をこなすこともあるし、流れに乗るようにサラリーマンをしながら、土日や有給を使い、またあるいは営業の合間を縫って家業を手伝うようになった。まさに、他に継ぐ人もいないし、やるしかない状態。
そんな混沌とした状態であるが会社に関わっていくうちに、一所懸命働いてくれるスタッフ、材料を供給してくれる仕入先様、コロッケを買っていただけるお客様…に愛着が湧いてきてもいた。

あっという間だったが7カ月ほど経過して、いつまでもこの状態を続ける訳にはいかない。

「さて、どうしたものか?」

・莫大な負債があるし、このまま会社を清算するのも方法。でも残ったスタッフの皆様は?
・うちのコロッケを気に入って買っていただいているお客様は?
・いつも無理を言って材料などを運んできてもらっている仕入先様は?
・何よりも、やめてしまえば、この美味しいコロッケたちはどうなる?


色々な思いが巡る中、一番は「親子の縁」というものを強く感じ、今後はこの会社というステージでやっていくことが、私に与えられた運命のような気がした。倒産寸前ということもあり気持ち的には清水の舞台から飛び降りる気分でもあった。
コロッケ会社を継ぐなどとは言わずに結婚した家内には息抜きに二人で旅行した先の和歌山の海岸沿いでその想いを伝えました。海がお日様の光でキラキラ美しく輝いていた。
「そんなん聞いてないけど」と言う家内、「しんどいけど、やってみようと思う!」
…家内は了承してくれた。

1年で事業を立て直し、本社&工場を2020年4月に新設移転。世界を目指す

そこから無我夢中に走り続け20年、倒産寸前だった状態から”小ロット受注製造”を軸に事業を立て直し、紆余曲折ありながらも今日までやってこれました。それも、弊社を愛してくださっているお客様、スタッフ、地域の皆様のおかげです。

さらなる高みを目指すため2020年4月に本社、工場を新設移転。念願だった新工場、皆が働きやすく、しっかり休憩もでき、より衛生的で、より価値のある商品を効率良く生産でき、ご来社のお客様もしっかりおもてなしができる、我ながら素晴らしい本社工場ができたと思っております。

また食の安心安全を追求する最前線である直営店「magoコロっ」もリニューアルオープンし、大好評を得ています。大切な川下事業としてこれからしっかり育て、展開していきます。

そして食の安心の土台である農業への取り組みも進めています。自らオーガニック・自然栽培のじゃがいも作りに取り組むとともに、全国の農家の方との提携をどんどん拡大しています。

これからもコロッケという食を通してたくさんの方に健康と美味しさを、そして癒し、幸せ、感動を提供し続けます。

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