シリーズ①ではマラリアという病気について、②ではドローン×AIによるマラリア対策とその事業の成り立ちについて紹介しました。
今回は、SORAがマラリア対策と並行して取り組んでいる、もう一つの事業の柱、農業の分野について紹介します。
なぜマラリア対策の会社が、農業にも取り組んでいるのか
マラリア対策と農業は、一見まったく別の事業に見えるかもしれません。ですが、どちらも「ドローンで空から撮影し、AIで写真を解析する」という 同じ技術を使っています。SORAは、この技術を軸に事業の幅を広げています。
背景にあるのは、アフリカの農地が抱える課題です。働き手の不足や気候変動による不作、水はけの悪さなどが原因で、収穫量が落ちてしまうケースが少なくありません。 SORAはここに対して、大きく3つの取り組みを行っています。
① 空からのデータで、土地の状態を把握する
ドローンで撮った写真と天気のデータを組み合わせて、次のようなことを行っています。
- 水はけが悪い場所や、洪水が起きやすい場所を見つける
- 土地を平らにならす作業をサポートする
- 肥料や水をどこにどれだけ使うか、計画を立てる
こうした情報をもとに、農家の人たちがより良い判断をできるよう手助けしています。
② 農薬や肥料をまくドローンを届ける
日本の大手自動車部品メーカーと協力して、農業用の散布ドローンをアフリカ全土に届けています。
除草剤や殺虫剤、肥料をまく作業から、種まきや養殖のえさやりまで、これまで人の手で行っていた作業を自動化。AIで作物の状態を分析し、必要な場所にだけ 必要な分をまくことで、無駄を減らしています。
③ 収穫の時期や量を予測する
パイナップルやカシューナッツ、コーヒーといった、アフリカで多く育てられている作物を中心に、ドローンと衛星のデータを使って、いつ・どれくらい収穫できそうかを 予測しています。これにより、農家の人たちは収穫の計画を立てやすくなり、作物を買い取る業者にとっても 物流の計画が立てやすくなります。
マラリア対策で培った「必要な場所を見つけて、そこにだけ対応する」という考え方は、 形を変えて農業の現場にも活かされています。