This page is intended for users in Singapore. Go to the page for users in United States.

ロゴリニューアルの裏側に隠された「ビジョン・ミッション・バリューとの融合と数学的意図」とは?

ビジョン・ミッション・バリューの棚卸し

新ロゴを考えるにあたり、ビジョン、ミッション、バリューを再構築する必要がありました。なぜなら、この部分がないと、未来永劫使える新しいクリエイターズネクストの象徴を作り出すことができなくなるからです。

まずロゴを作るにあたり、

ビジョン :働きがいも、経済成長も。
ミッション:価値の高い、仕組みを、ともにつくる。
バリュー :Ownership,All for one,Professional

の3つを定義しました。 この定義に至るまでの過程もどこかの記事でご紹介したいですね。(いやあ、とっても長い話し合いを経て作ったので・・・)

これらのビジョン・ミッション・バリューを体現しつつ、私たちの強みである数学・解析というキーワードが匂い立ち、しかもBorn Globalな雰囲気を入れたい!さらに、新しい定義を作る革新的な組織でありたいぞ・・・。

そんなことを考えていきました。私たちが提供しているKOBITは、世界でデファクトスタンダードになるアクセス解析のAIにする使命がありますので、そういった概念を盛り込みたくなるわけです。

そもそも、なんでリニューアルしたの?

[Bizdev局/筒井]

『窪田が創業した時のビジョンや提供している価値が16年の歳月(クリネクは2003年創業)を経て、良い意味で現在のものとの差分ができていました。

その差分を埋めるだけでなく、これからの会社の成長を受けきって、さらに加速させていく様なロゴにしたい。

ロゴは企業のアイデンティティであり、全てのステークホルダーへの約束を表現しています。

クリネクが急成長している第二次創業期の今、やるならこのタイミングだと思い、昨年の夏頃から会社をあげて丁寧に、想いを込めて進めて行きました。』


窪田が19才の時(現在35才)に作成したリニューアル前のロゴ。クリエイターのミッションは「笑顔」を作ること。そんな想いから生まれたロゴでした。その想いは今でも変わらず、しっかりとチームに根付き、新しいロゴにも受け継がれています。

クリネクの創業時の話。きっかけはおばあちゃんとのエピソード。

この写真はその時の様子です。みんなでひたすらクリネクの要素出しをしました。

何がクリネクっぽいのか、何がクリネクっぽくないのか。

出てきたクリネクっぽいワードは仕組み、創造、進歩、つながり、真摯、笑顔、刺激、コミット、感動。などなど。

今はどんな世の中で、どんな世界を作っていくのかのディスカッション。

幸せで、ワクワクした気持ちの人が増えることに貢献したい。


それぞれ、思い思いにコンセプトを作って見たり。




表現は違っても、根っこの部分は同じだったのが印象的です。


当時のブランドアイデンディティプリズム。

それぞれがクリネク、自分自身と向き合った結果、

クリネクに関わってくださる方々への感謝が溢れてきました。

・クリネクで働いてくださっている方、これからジョインしてくださる方、そしてその方々のご家族。

・現在お取引をしてくださる方、これからお取引してくださる方。お仕事をご一緒させて頂いているパートナーの方々。

・直接的な交わり方ではなくとも、クリネクを温かい目で見守ってくださっている方、応援してくださる方々。

・そして社会、人類、世界に対して。

そんな方々に、我々は何を提供できるのか。何を提供していかないといけないのか。

夏から徹底的にすり合わせ、腹落ちしきったのは年をまたいだ1月の中頃でした。

納得のいく素材が出来上がったところで、全幅の信頼を置いているデザイナー、木下さんに相談をすることになりました。

木下さんとの打ち合わせのために、新しい取り組みをしました。それが打ち合わせの前に会社の近くの美術館に行く、という取り組みです。そもそも、デザインは他に代替できるものではありません。お金を払えば、手に入るようなものでもなく、全く新しいアイディアや、発想への深い敬意が不可欠です。

弊社は品川の御殿山にあるのですが、御殿山には原美術館という場所があります。原美術館は現代美術の専門美術館として開館して以降、国内外の多数のアーティストたちを紹介し、日本のアートシーンに絶大な影響を与えてきました。私たちのロゴもアートの中の1つとして、貢献をする意識を持つ必要があります。そのため、美術館に行き、芸術を堪能した後で、ロゴについて話し合うということを実施しました。

初回ロゴ案の検討

クリエイターズネクストのJOB POLICYには「ハイタッチする」というものがあります。デザイナーの木下さんがその「ハイタッチのイメージ写真」を裏に配置して、図案を考えてくれました。

図案A:

図案B:

図案C:

図案D:

図案E:

こういった図案を元に、ホワイトボードや付箋を使って、デザインの意図の整理をして行きました。

左下部分に数字が書いてありますが、ここで議論していたのは、色を黄金比である1.618倍した時に色はどう変わるのか、というような話でした。補色に近くなる、という結論になりましたが、これはただのアイディアで終わりました。


デザイナーの木下さんの図案の中でもっともバウハウス図案でした。バウハウスの校長だったルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエは、「Less is more.」(より少ないことは、より豊かなこと)や「God is in the detail」を提唱しています。確かにこういった考え方はクリエイターズネクストが大切にしている考え方に近いものがあります。

また、バウハウスの色についてもクリエイターズネクストの「3つのバリュー」を元に作ることができそうです。さらに「NEXT」という図形を幾何学模様にしている点も斬新なアイディアでした。ただ、クリエイターズネクストは四角っぽくない、どちらかといえば丸い、という議論も起きます。ここでA案の図案に丸が採用されていたため、この図案についても話し合いをしました。

A案で使われていたのはスーパー楕円という図案になります。スーパー楕円とは、とても長方形に近い円、みたいな概念です。スーパー楕円って何だろう、と話していると、弊社の数理領域アドバイザーである滝田が解説をしてくれました。

スーパー楕円とは、(|x|/a)^p+(|y|/b)^p=1(ただし p>2) という式で表される図のような曲線のことです。aが大きければ大きいほど横長になり、bが大きければ大きいほど縦長になります。

C案のバウハウスのようなNEXTの幾何学図形とA案のスーパー楕円を組み合わせた形にしてみてはどうか、と会議で話題になります。

さらに配色を「全ての色に塗り替えることができる」最小構成である赤・青・黄のRGBにすることで、MVVを体現したロゴになるのではないか、という話になりました。

赤:働きがいも、経済成長も。(ビジョン)
青:価値の高い、仕組みを、ともにつくる。(ミッション)
黄:Ownership,Professional,All for one(バリュー)

の3つの意味を持たせることを考えたのです。

ですが、ここでバウハウス図案の場合、大きな問題が起きることがわかりました。

「このロゴ、なんかオープンハウスさんっぽくないですか?」
弊社でストラテジープランナーをしてくれているKさんがそう一言言いました。

実はオープンハウスさんのロゴの図案はまさにバウハウスを採用していて、しかも間取りを象徴する形なので、実にユニークでしかもお洒落なロゴだったわけです・・・!これは正直、衝撃でした。その結果、残念ながら、初回に提案してもらった全てのロゴ案はボツになってしまったのです。

アルキメデスの三角形との出会い

そこで、代表の窪田は頭を悩ませます。クリエイターズネクストの新しいロゴになるような新しい象徴的な記号が欲しい。それはなんだ・・・。数学的な背景を盛り込めるようなもの・・・。まず真っ先に思い浮かんだのはアルキメデスの三角形でした。

解析の歴史的な起源は実は円と三角形で説明することができます。円という大きさを測定しづらいものがあったとき、その図形を三角形という測定しやすいものに分解します。そして、余白にまたより小さな三角形を埋め込んでいく。その作業を無限に繰り返すことで、円という大きさを測定しづらいものに対しての正確な面積を解明した。これが解析の原点だと言われています。

ですが、これだけだと何かが足りない。解析は説明できるが、Born Globalな雰囲気や革新的な組織であることは表現しきれていない。そこで、窪田は「数学の真理をつかんだ25人の天才たち」という本を買い、数学の歴史を調べる作業を始めます。

ポアンカレによる双曲幾何学の円盤モデルとの出会い

その結果、実は数学の歴史上、とても大きな変換点となる偉大な数学者の存在に気づきます。その名もポアンカレ。

「ポアンカレによる双曲幾何学の円盤モデル」では1本の直線と平行で与えられた1点を通る直線が無数に存在することがわかります。この双曲幾何学を1つのヒントにして、リーマンが任意の次元の湾曲した空間(多様体)の理論を構築し、それがアインシュタインの重力理論の基礎となりました。その後、現代数学への応用としては、複素解析、特殊相対論、組み合わせ群論、3次元多様体のトポロジーにおけるサーストンの幾何化予想(いまでは定理)が存在します。

ここでまとめ上げた実際の資料が上です。

クリエイターズネクストのことを略して、「クリネク」と呼びますが、クリネクらしさとして以下のようなイメージが浮かびました。

・球体が地球儀っぽいため、「グローバルさ」
・ダイバーシティー・多様性の文化
・解析や組合せ最適化などの数学
・新しいアイディアの「発見」
・曲線が直線という意外性

こういう考えをまとめ上げることができました。

滝田に相談したところ、「数学界の革新のシンボル」だと判明。

このベースのアイディアを元に窪田はクリエイターズネクストの数理アドバイザーである滝田に相談をします。ポアンカレについて、教えて欲しい、と。

そうすると、滝田はある衝撃的な事実を窪田に伝えます。それは以下のような内容でした。

「ポアンカレはこれまで信じられていた『原論』の5箇条(ユークリッド幾何学の5つの公準)のうち、1箇条を否定する新しい論理があることを発見し、非ユークリッド幾何学という全く新しいコンセプトを打ち出すことに成功したんです。原論に記されているのは幾何学の出発点となる5つの事実で、これらを用いて『三角形の内角の和は180度』など、幾何学のあらゆる事実を証明できるとされています」

原論の中に書かれていた5つの公準
1.任意の一点から他の一点に対して直線を引くこと
2.有限の直線を連続的にまっすぐ延長すること
3.任意の中心と半径で円を描くこと
4.すべての直角は互いに等しいこと
5.直線が2直線と交わるとき、同じ側の内角の和が2直角より小さい場合、その2直線が限りなく延長されたとき、内角の和が2直角より小さい側で交わること

この5箇条のうち、最後の5つ目の否定を考えると『ポアンカレによる双曲幾何学の円盤モデル』が生まれるんです。」

そう、ポアンカレの図案は、まさに数学界の革新・歴史的転換点の象徴だったわけです!

木下さんのデザインがかっこよすぎた・・・!

この図案や背景となる意味の情報を受け取り、デザイナーの木下さんは思案を続けます。

その結果、2つの図案を生み出してくれました。

図案A:

図案B:

どちらも素晴らしい図案なのですが図Aについては、Xを三角形2つで表現しています。これはまさにアルキメデスの三角形が踏襲されているのです!すごい!もう興奮でした。ここで滝田が質問します。

滝田「これ、ちゃんと全ての円が座標の円と直交するように作られてるんですか!?」
そう、この条件が満たされていないと、ポアンカレによる双曲幾何学の円盤モデルとは言い難いのです。それに対する木下さんの返答は非常に頼もしいものでした。

木下さん「はい。こちらを見てください。」

これには、会議室にどよめきが湧きました。

滝田「じゃあ本物ですね!本物のポアンカレによる双曲幾何学の円盤モデル上の直線だけでデザインされてるんですね・・(感動)」

"中心で交わる直線"には意味があった!

ここで代表の窪田も質問をします。

窪田「ポアンカレの円盤モデルって、『円弧が直線を表す』理論なはずなんですけど、それでいくと、この中心で交わっている直線はどうして存在するんですか? デザイン的に必要ってことですかね」

木下さん「それはですね・・」

滝田「いや、直線は"無限の半径を持つ円"だと言えるんです。これもポアンカレによる双曲幾何学の円盤モデルの大切な要素なんですね」

▲ 滝田による"直線は半径∞の円である"ことの図解。

窪田「そうか!!この図案は半径∞の円も内包していたんですね・・・!!」

この結果、図Aのロゴが新しいクリエイターズネクストロゴにふさわしいのではないか、という結論に至りました!

「キーカラー」を決めよう。

ロゴが決まったあと、キーカラーを決めました。今回、決めたキーカラーにはビジョンである「働きがいも、経済成長も」が込められています。紺は冷静なプロのイメージですので、経済成長を象徴しており、赤は情熱的なイメージですので、働きがいを象徴したカラーになります。体で例えると、紺は脳みそ、赤は心臓、というわけです。

紺:経済成長・フォーマル・脳みそ
赤:働きがい・情熱・心臓

というわけで、めでたく、新しいロゴのイメージが決まったのでした。

Creator’s NEXT inc.'s job postings
10 Likes
10 Likes

Weekly ranking

Show other rankings