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「未来の製造業をつくる」大石裕明代表取締役(CEO)インタビューVol.2

Catallaxyでポジティブ・サムの秩序を構築したい

弊社は2015年7月に登記して、合同会社Catallaxyとしてスタートしました。
創業時の頃はよく覚えています。
プログラミングが大好きなのが高じて、サラリーマンをやりながらも、個人事業主として2社、3社のウェブサービスを手がけており、「規模を鑑みて、そろそろ法人化していいかな」と思ったので、法人化しました。

システム開発会社としての起業でした。社名はCatallaxy。
システム開発とは一切関係ない会社名ですが、「ポジティブ・サムな秩序」という意味のとおり、たぶん、なんとなく、その時から「みんなを巻き込んで秩序をつくりたい、遠くにいきたい」という思いが頭の片隅にあったのだと思います。

2016年に、前職で知り合った浅沼秀平(共同創業者)と連絡をとり始めました。
浅沼はそのときは大学生で、キャリアに悩んでいた時期で、「エンジニアになりたい」という気持ちが芽生えていたのを覚えています。
仲がとても良いし、目指している方向が一緒なので、すぐに彼と一緒に働きはじめました。
彼の人望のおかげで、まもなくたくさんの仕事が降ってきました。
そこから着々と信頼を積み重ねてきて、紹介のみでの仕事によって、月の売り上げが100万、150万とトントン拍子で増えていきました。

2016年と2017年は、すごい勢いで売上が上がっていったものの、なにか満たされない日々でした。
口座残高を見て安心する気持ちがある一方、嬉しい気持ちは一切なかったように記憶しています。
たぶん、先ほど言った「遠くにいきたい」気持ちが頭の片隅にずっとあったんでしょう。
でも、目の前の忙しさにかまけて、自分たちが遠くにいけている気がしなかったことに、潜在的にストレスを抱えていたんだと思います。

2017年半ばには、会社の買収やCTOの打診などあり、僕たちの技術力を見たこともない金額で買ってくれる会社が3社ほどありました。
「ありがたいなあ。」と思いつつ、「でも・・・。」という気持ちでした。

受託開発事業を振り切って

そんな気持ちのまま、ずっと受託開発事業を全うできる気がしませんでした。
「この気持ちを持ち続けたら、浅沼にもクライアントにも、いずれ迷惑になる。」

「受託開発は麻薬」という言葉があります。「月々の安定した売り上げに依存し、やめられなくなる。」という意味です。
まさに自分がそんな状況に置かれている気がしていて、このまま「遠くに行くこと」が置き去りにされてしまう人生になることが怖かった。
ただ、幸いにも(?)
売上が成長することに、あまり興味を持てなかった。お金を持ったところで、車や家などのお金を使う出費にまったく興味がない自分には、お金の使い方もよくわからなかった(笑)。

そんな背景から、ケジメとして受託開発事業を撤廃しました。
いままでの受託開発も買収提案も全て断り、本腰を入れて自社開発事業に一本化しようと決めたのが2017年の年末です。
2018年は、自社開発事業をやっていこう。中でも、自分のずっとやりたかった「未来の製造業づくり」に力を入れてやっていこうと決めました。

そのエネルギーは凄いもので、サービスを3日で作り、
不器用ながらも色んな人に話しまくりました。
自分はこういうことをしたいんだ、遠くに行きたいんだ、未来の製造業をつくりたいんだ、という思いを一生懸命伝えました。
15社、20社ぐらい回って、全員に断られたのですが、辛いと思ったことは一度もなかったです。
去年までの、「心からやりたいことをやらない人生を送る」方が辛かったですから。

その一環で、インキュベイトファンドのサーキットミーティングに参加し、そのなかで僕の話にすごく共感してくれる投資家にやっと出会えました。
その人と熱く事業について語り合い、「一緒に事業を作り上げていきたい」という気持ちが強くなり、迷わず出資を受けました。
それが2018年の4月ですね。充実した毎日でした。

■Mitsuriにできること

Mitsuriは金属加工業に特化したウェブサービスです。金属加工業には大きな課題が3つあります。
一つ目は商流。商流が従来の人づて、紹介などの非効率でスケールしない営業手法が行われています。
属人的な営業で、「既存の大きな会社さんから安定して受注がくれば良い」という考えがマジョリティなってしまっているので、どうしても内に閉じてしまう営業なのです。それだとフェアなサプライチェーンとは言えない。
サプライチェーンをもっとフラットにして、旧来の営業手法を行わずとも、インターネット上で商談ができると言ったようなプラットフォームを作ろうとしています。


二つ目の課題として、上流工程の硬直化があります。
金属加工の工場全般に言えることは
上流工程にITが行き届いていなくて、郵送だったりFAXだったりのアナログな手法がビジネスとしてなおも確立しています。
ITを導入して、従来3時間かかっていたものが1分で済むなど、飛躍的な生産性の向上の余地がたくさんあることに気づきました。
新しい上流工程のあり方の提示ができるプラットフォームづくりにチャレンジしています。

三つ目の課題は、下流工程の限界費用の高さが挙げられます。
工作機械を買う
にしても、工場を建てるにしても、5,000万円〜1億円ものコストが最低でもかかります。
そのため参入障壁が高くて、この業界がなかなか新陳代謝しない原因になってしまっています。
Mitsuriを通して下流工程に対しても、新しい工場、下流工程のあり方を開発していく。そういったこともチャレンジしています。

■出会えて幸せだったと思ってほしい

チームを作って、経営してみて、営業してみて・・・経営資源は「ヒト、モノ、カネ」と言われますが、あらためて経営とは数え切れないほどの「ヒト」に支えられていることに再認識させられました。
いまのチームメンバーにしても、ユーザーにしても、自分の可能性を信じてくれた投資家にしても、自分を心身ともに健やかに育ててくれた両親と姉弟と友人にしても、足を抜けて寝れない気持ちでいっぱいです。
そんなヒトたちと会えたことは、奇跡としか言いようがないですし、そんなヒトから得たたくさんの恩を返したいです。
ドラマチックではありますが、人を大事にしたい思いは人一倍強いものがありますね。

たぶん、僕がCatallaxyという秩序を広げようとしてて、さらに「未来の製造業を作って、平均寿命を2倍にしたい」って思うのは、 純粋に人間が好きで、人間と人間の交わる可能性に、大いに期待しているからなんだと思います。

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