こんにちは!バイウィル広報の藤田です。
本記事では、バイウィルの中核を担う、「地方の環境努力を経済価値に換える」お仕事についてご紹介します。
環境に関わる仕事に興味がある。
環境問題やカーボンニュートラル、脱炭素って最近よく聞くし、社会意義はあるんだろうけど、具体的な仕事の想像がつかない。
そう思っていませんか?
(私も入社する前は全然ピンとこなかったので非常にわかります)
今回“脱炭素の現場”のやりがいとリアルについて、バイウィルの創出支援チームを率いる、マネージャーの樋掛さんにお伺いします。
目次
- (1)経歴とバイウィル入社のきっかけ
- (2)創出支援の仕事のリアル
- (3)創出支援の案件事例とやりがい
地方の森林を守る林業者様や太陽光発電事業者様など、あらゆる日本の技術力による環境努力を証明し、“カーボンクレジット”を創出する仕事とは──
(1)経歴とバイウィル入社のきっかけ
「きっかけは前職から。カッコイイだけじゃない、投資家に説明できる定量化した緑化推進の答えを求められ、時代の潮流を感じていた」
ーご経歴改めて拝見しました。植物学専攻からの造園のお仕事だったんですね。元々環境というテーマに興味があったんですか?
正直そういうわけではないですね。
学生の頃、勉強が苦手だったんですが、生物だけ嫌いじゃなかったんです。
それが理由で、大学では植物学を専攻しました。
その時、ランドスケープデザインの授業に面白さを感じて。
それで新卒は大手ハウスメーカーグループの会社に就職し、環境緑化事業部で主に造園の施工管理を担当しました。
その後、緑化事業を工事のみで終わらせるのはもったいない、もっと幅広く緑化事業に携わりたいと考え、裁量もあって幅広くやれるベンチャーに転身しました。
ーそこからなぜバイウィルへ転職しようと思ったんですか?
いや、実は転職活動していなかったんですよ。
居心地もやりがいもあったんで。
でも、どこか漠然とした不安感というか、自分のキャリアの天井をここで止めていいのか、みたいなことは感じていました。
そんな時、当時のクライアントから「投資家へ説明するために緑化の取組みを定量化できないか」という相談がいくつかあって。
対応に頭を悩ませている時、登録していた転職サイトのスカウトメールが届いて、環境価値を「カーボンクレジット」化する事業とそれをやっている企業があると知ったんですよ。
それがバイウィルとの出会いでした。
初めてカーボンクレジットという言葉を知り、これはクライアントが求めている「定量化」の答えに近いかもしれない、よし、チャンスだ、面接で情報収集しようってのが本音でした(笑)
面接で話を聞くうちに、このカーボンクレジットの社会意義と、それを本気で社会実装して日本経済を動かそうとしているバイウィルの事業モデルの面白さ、そしてこの事業の立ち上げに携わる人の魅力に、気づけばワクワク感ていうのか、そういうのが沸いてきて。
クライアントから言われていた緑化・環境配慮の定量化という時代の潮流も感じていましたし、この未成熟業界に早くから飛び込むことは、ポジションも自分の努力次第で確立できるのではと野心的な気持ちも芽生えて、気づけば入社を決断していましたね。
(2)創出支援の仕事のリアル
「地方の脱炭素努力を私たちが証明すれば、それが経済価値になる。地方創生に直結し、次世代へつなぐ」
ー改めて、今のお仕事は何をしているか教えてください。
私たちは今、地球温暖化の解決策のひとつとして注目されている”カーボンクレジット”をつくる仕事をしています。
カーボンクレジットは、環境保全・環境配慮の事業努力によって二酸化炭素を吸収・削減した量を数値化・証明したものです。
その証明量を日本ではJ-クレジットとして販売できる仕組みになっており、大手企業が脱炭素経営のための投資対象として購入することで、「地方事業への投資」と「大企業の脱炭素経営の実現」という循環がおこる社会システムになっています。
Jクレジットによって生まれる環境価値と経済価値の循環
バイウィルでは、現状需要過多で圧倒的に不足しているJ-クレジットを創出することに注力しています。
地方にあるJ-クレジット化できるポテンシャル事業を全国から見出し、国が認証するJ-クレジットとして作り出すことで、地方のサーキュラーエコノミーの契機を生み出しています。
地方の努力が日本の経済を動かし、それが日本のカーボンニュートラルの実現を前進させる、めちゃくちゃ社会意義あると思いませんか?
ーなんだか大きな話になってきましたね!とはいえ、目に見えないものを証明するとなると、大変なことも多いのでは。
そうですね。
証明するためのモニタリングや、基準、それらを定めた制度やルールは厳しく、複雑で、認証機関・審査機関とのやりとりも煩雑です。
国も、国際社会にカーボンニュートラルの達成を約束しているので、やはり生半可なことはしません。
しかし、一方で、まだまだ未整備な範囲も多いことも事実。
なぜこのルールなのか、質問しても、回答が得られないこともあります。
要は、まだ誰も確実な正解を持っていないんです。
ー厳しいのに未整備とは、かなりの暗中模索ですね・・実際どうやって証明して、J-クレジットをつくるんですか?
J-クレジットの発行されるまでには5つのステップがあって、私たち創出支援チームは削減・吸収事業の探索の後の4ステップを担っています。
J-クレジット化から経済価値(資金化)するまでのステップ
そもそもJ-クレジットは何でも認められるわけではなく、技術や科学的根拠などに裏打ちされた国が認めている70の方法論というのが存在します。
たとえば森林を保全することで生まれるCO2を吸収するという方法論や、蛍光灯や電球をLED化するなどもCO2を削減するという方法論もあります。
クライアントは自治体や林業者、太陽光発電事業者など幅広いですが、基本的にその多くは地方に所在しています。
私たちは地方のクライアントごとに綿密なヒアリングを行い、どんな事業で環境努力・配慮をしてCO2の削減・吸収を実践しているかを調べ、プロジェクト登録できる方法論を導き、時に組み合わせ、時にそれら方法論の実践をアドバイスします。
そうしてクライアントの事業がJ-クレジットのプロジェクトとして最大限に評価されるようコンサルテーションを行った上で、認証委員会との詳細な書類のやりとり等を経てプロジェクト登録を目指します。
プロジェクト登録後、その実態が伴っているかどうか年単位でのモニタリング・現地審査が行われ、審査通過を経て、やっとJ-クレジットが発行されるという流れです。
クライアントご自身でJ-クレジット発行までを勝ち得ることも、やろうと思えばできるとは思いますが、登録やモニタリングには費用が発生することや、クライアントの事業努力を”最大値で認証”されるには、柔軟かつ高い専門性が求められます。
結果、完全成果報酬で行っているバイウィルには、全国から大小多くのご相談をいただけています。
(3)創出支援の案件事例とやりがい
「私たちが地方の環境努力を諦めない。これが日本経済を動かす」
実際の現地調査で撮影した写真
ーこれまでで印象に残っている案件はありますか?
いくつかありますが、以前、森林の認証プロセスでルールが代わり、それまでは認証が認められていた案件が、急に「対象外」とされる事象が発生したことがありました。
その時、チームで国の認証ルールに挑み、北海道の林業の努力が認められた時は、思わずガッツポーズが出ましたね。
今カーボンクレジットという業界において、議論されているのは、クオリティの評価。
CO2の削減・吸収は、目に見えないため、ともすれば、やってもない削減・吸収努力をでっちあげ、クレジット化することも考えられるわけです。
そのような不正がないよう、国も「本当にそこに努力事実があるか」を明確に確認するべく、認証ルールや制度が日々試行錯誤の上、改変されています。
だからといって、本当に努力している事業者が認証されないと意味がありません。
まさにそのクライアントは長年にわたり林業において、森林経営を愚直に取り組まれていたので、「最大限に評価されるべきだ」と思いました。
障壁になったのは過去30年を証明できるか。
過去5年ならまだしも、30年前の証跡を証明するという難易度の高さは、
想像に難くないと思います。
チームであらゆる可能性を議論し、可能性を徹底的に調べました。
改めてクライアントの林業者が、どのように森林経営計画を立てているのか、何を基に地形・森林状況を把握してきたのか、自治体との連携履歴や、補助金の申請ルートでの証跡有無。
そもそも審査機関は、なぜ当該証跡がないと認証しないルールになったのか、何が情報として必要なのか。
関連情報を調べ、幾度もやりとりし、結果、審査機関が納得せざるを得ないようなロジックを組み切ったことで、新しいルートでの認証を通すことができました。
これが“前例”となり、ルール変更により認証されなかった他の案件も、
認められる可能性が出てきたんです。
ーそれはすごい!諦めずに国のルールに挑んだということですね。
そうですね。
ルールを理由に諦めることは簡単ですが、地方の環境努力を諦めず、最大限に証明することが私たちの仕事だと思っています。
きちんと事業努力を証明し、J-クレジット化できれば販売できるので、地方事業は投資機会を得られることになります。
地方の努力を最大限に引き出し、私たちがカーボンクレジット化することが
地方への資金循環を生み、ひいては日本が国際社会に約束した脱炭素を前進させるのです。
それくらいの気持ちで日々クライアントに向き合っています。
(後編に続く)