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グローバルに活躍する“Sustainability Tech”へスケールアップ――SAPジャパン元常務執行役員の大我猛が語る、なぜ今booostでサステナビリティに取り組むのか【COOインタビュー】/前編

2023年1月、booost technologiesの取締役 COOに「SAP」元常務執行役員の大我猛さんが就任しました。
就任に関するプレスリリース

今回は、大我さんがESG事業に取り組む背景やbooostへのジョインの経緯、今後について伺いました。


プロフィール

SAPジャパン常務執行役員を経て、booost technologiesに参画

大我 猛/取締役 COO(Chief Operating Officer/最高執行責任者)
1997年、日本オラクルに入社。ITコンサルティング業務を経て、経営企画を担当。その後、コンサルティングファームに参画し、M&Aによる企業統合コンサルティングに従事。

2008年に世界最大級のB2Bソフトウェア企業であるSAPに入社。チーフ・カスタマー・オフィサー、デジタルエコシステム統括本部長などを歴任して、2020年に常務執行役員 チーフ・トランスフォーメーション・オフィサーに就任。大企業とスタートアップの共創事業、サステナビリティソリューション事業など複数の新規事業を立ち上げて統括。

2023年1月、booost technologiesの取締役 COOに就任。



Q.まず、これまでのご経歴お聞かせください。新卒でオラクルを選ばれたのはなぜですか?
私が就職活動を行った当時は、世の中にインターネットが出始めた頃でした。この時、私は世界が大きく変わるなと思いました。インターネットで世界が変わったか?は、皆さんご存知の通りです。

このような時代背景があり、就活では①IT、②財務、③英語の3つのスキルを伸ばせるところを基準に選んでいました。この3つがフィットするのがオラクルだったのです。



Q.オラクルではどのようなキャリアを積まれたのですか?
希望通り、コンサルティング部門に配属され、初めはERP(エンタープライズ・リソース・プランニング/企業資源計画))の導入コンサルティングをやっていました。
その後、よりクライアントの価値を引き出していくためには、戦略および構想の策定が大切だと感じたので、その領域のコンサルサービスの立ち上げを行いました。

そこから、次は自社で実践したいという想いが芽生え、自らの希望で経営企画のポジションに異動し、3カ年計画や単年度の事業計画、PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション/M&A後の統合効果を最大化するための統合プロセス)に携わりました。
約1年取り組みましたが、プロセスを理解した後はルーティン化してしまうと感じたため、新しいチャレンジをしようとコンサルティングファームへの転職を決めました。



Q.コンサルティングファームを挟み、SAPへジョインされたのですね。どのような背景があったのか聞かせてください。
コンサルティングファームでは、企業統合をメインとするコンサルティングを行いました。例えば、グローバル企業が買収を行う際に、90日間でどのように統合していくのかというプランを描き、実行を支援するようなプロジェクトです。

オラクル時代の経営企画、そして企業統合のコンサルティングといった経験をしてきた訳ですが、基本的にはエグゼクティブが決める判断材料を揃える仕事で、自分にはもちろん決定権はありませんでした。すごくハイレベルな企業の意思決定に関わるものではありましたが、自分で決定して動かすことをやりたいという思いから、SAPに転職する決断に至りました。



Q.SAPには15年間在籍されていたようですね。SAP時代はいかがでしたか?
SAPではまず、ERPを導入したら経営がどのように変わるかを定量的に示す部隊(バリュー・エンジニアリング)に参画しました。その後、様々な部署を経験しましたが、一貫して「バリューセリング」という、ソリューションの機能ではなく、得られる価値の訴求を行っていました。

その後は、イノベーション事業の立ち上げをやるようになりました。SAPはソフトウェアを提供するいわゆるベンダーですが、それだけではなく日本企業とともにイノベーションを起こすということを体現するためです。例えば小松製作所と共同で「Landlog」というジョイントベンチャーを設立したり、三菱地所との共同事業として「Inspired.Lab」という大企業の新規事業部門とスタートアップのコミュニティを醸成するイノベーション施設の創設を行ったりしました。

並行して行っていたのが、サステナビリティです。SAPは、DJSI(The Dow Jones Sustainability Indices)でグローバルソフトウェア企業として15年連続No.1を獲得している、先進的な企業です。顧客支援と自社での実践の両軸で取り組んでいました。私は、SAPジャパンのサステナビリティ組織の立ち上げから推進を手掛けました。



Q.イノベーションとサステナビリティの2つに、特に取り組まれてきたとのことですが、その背景にはどのような想いがあるのでしょうか?
日本企業の抱えている課題を解決したいという想いが常にありますね。私がこれまで関わってきた仕事は、総じて「企業をいかに変革していくか」ということです。

2000年代の日本企業の課題は「グローバル経営モデルを確立する」ということでした。当時、私が携わったのは、日本企業がグローバルで事業を展開する際、「地球で一つの会社」として正しく統制が取れるような仕組みとプロセスの構築でした。

2010年代になると、既存事業の成長では追いつかず、新規事業のための「イノベーション」が求められるようになりました。変革には3つのP(People、Process、Place)が鍵であると提唱して日本企業のイノベーション支援をやってきました。

2020年代は、言わずもがな「サステナブルな企業への変革」です。

時代ごとにテーマは変わりますが、日本企業が直面する課題に向き合って来たという背景があります。



Q.なぜSAPを出て、booostへジョインしようと思われたのでしょうか。
「サステナブルな企業への変革」においては、SAPでは即時的な貢献が難しいと感じたからです。
SAPが提供するサステナビリティ関連のソリューションは、グローバル経営モデルを構築できていることが前提であり、グローバルで業務、システムを標準化して一つのERPを導入しているような企業にベストフィットします。しかしながら、日本企業は、まだグローバル経営モデルの構築は道なかばといった状態です。

サステナビリティ経営はまったなしで取り組まなければならない喫緊の課題であり、10年以上かけてグローバル経営モデルへの移行やERP導入が終わってから、サステナビリティ変革に取り組むということでは遅すぎると感じました。そこで、私が考えた現実的な解の一つがbooostでした。


後編につづく!

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