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「地球を守る仕事」を成し遂げたい――花王元ESG活動推進部部長の柴田学が語る、なぜ今booostでESGに取り組むのか【CSO(サステナ責任者)インタビュー】/後編

2023年1月、booost technologiesのCSO(Chief Sustainability Officer/サステナ責任者)に花王株式会社 元ESG活動推進部 部長の柴田学さんが就任しました。
就任に関するプレスリリース

今回は、柴田さんにESGへ取り組む背景やbooostへのジョインの経緯、今後について伺いました。
前編はこちら



Q.花王で長年勤められていた中、なぜbooostに興味を持たれたのでしょうか。

CO2排出量という観点に戻ったときに、花王が事業を通して出しているCO2は大体1000万トン/年で、業務で影響の輪を広げられるのは、サプライヤーや社員までで、限界があると思いました。

生活者が変わらなければ、環境は変わりませんが、そのハードルはまだまだ高いです。また、サプライヤーや協力会社に呼びかけてもすべての方々が、すぐに対応できるわけでもありません。このままでは2050年のNET-ZEROを達成することができない、間に合わないと危機感に近いものを感じていました。

NET-ZEROの達成もすれば良いというものではなく、カーボンバジェット(温暖化による気温上昇を抑えるためのCO2排出量の上限、累積の排出量)を超えないように一日も早く前進させることが大切ですから、もっと効率よく影響の輪を広げる企業があるのではないかと、このような課題認識をずっと持っていました。

花王で先進的にやってきましたが、それが他社の憧れで終わってしまうのが嫌でした。難しくて手が届かないと思われるのではなく、他社でも取り組めるような仕組み作りをしたいという気持ちがあり、サプライチェーン全体のESGをTechnologyの力で加速させるbooostに関心を持ちました。



Q. booostへのジョインの一番の決め手は何でしたか?

エネルギーの受給管理ができる「booost Energy(旧 ENERGY X )」事業がバックグラウンドにあることです。

日本は現状、年に1回再エネ証書を購入して、オフセットするという流れですが、世界では、今使っている電力が再エネなのか否かというように、自然エネルギーの即時性が問われています。その観点で、次のニーズはPPA(電力販売契約)が出来るか、再エネ電力のデマンド管理ができるかというところにあり、CO2やエネルギーの全体を捉えているbooostはプラットフォーマーとしては技術的に一歩先を進んでいると思いました。

ESGにかかる項目は日々悪化しています。要因はたくさんありますが、その一丁目一番地はやはり温暖化です。booostは「booost GX (旧 ENERGY X GREEN)」でのカーボンマネジメント事業からESG全般に拡大していっていますが、影響の輪を広めるにはパイが多いところから攻める必要があり、プレイヤーの多い脱炭素から入るというところも、理にかなっていると感じました。



Q. 入社されて約2ヶ月、booostの印象はどうですか?

皆さん元気だなと感じます。常に動きながら考えて進めていくという要領で、アグレッシブさがありますね。前職と違って、社内調整の資料作りが殆どないことは新鮮です。また、ESGに取り組みたいという熱い気持ちの持ち主が集まっていて、その熱量には日々感化されています。

青井社長の印象は面接のときから変わらず、ほとばしる熱さというよりは内に秘める熱さをお持ちの方だなと思っています。



Q.今現在はどのようなことに取り組んでいらっしゃるのでしょうか。

一番の役割は、プロダクトのESGのレベルアップだと思っています。先日、booost Sustainability Cloudのリリースについて発表しましたが、より多くの方に使われる製品に成長させるために、現場での実務経験を還元していきます。また、コンサルティング部門をリードし、プロダクトを通しての企業支援だけでなく、お客様のサステナビリティ課題をトータル的に支えるサービス体制を整えていくことも、直近の大きな役目だと思っています。

インターナルな部分では、社内で、週に一度勉強会を開催しています。これまで得てきた知識を、自分だけ持っていても何の価値もありませんから、booostの社員であり、一生活者である皆さんにどんどん伝えて、「地球を守る仕事」を一丸となって進めていきたいと考えています。社外セミナーへの登壇も同様の気持ちで臨んでいます。

〈講演会登壇の様子〉



Q.今後はどのようなことにチャレンジしていきますか?

やりたいことや、やらなければならないことはたくさんあります。目下では、既存ユーザーのフィードバックやニーズをヒアリングし、それをプロダクトに落とし込むプロセスや、売り込み方を工夫するプロセスを強固にする必要があると考えています。

ただ、実践するには開発や営業のリソースにも限りがあるため、組織の強化ないしは拡大も必須です。そのためには資金も必要となり、booostはシリーズAで12億の資金調達を行いましたが、つぎのフェーズでリードしていくためには、当然ながら仕込みが必要です。

booostの成長の先には、ESG課題の解決があります。どんなときも、製品を売る以前に、お客様のサステナビリティを第一に考えてチャレンジしていきたいです。



Q. booostをどんな会社にしていきたいと思っていますか?

先程も述べましたが、booostにはサステナビリティやESGに対して熱い想いを持ち、元気で前向きな人たちが集まっています。booostがこの気持ちを存分に発揮しあえる会社、また、個々の気持ちを共有し相乗効果が生み出せるような会社にしていけたらと考えています。



Q.最後に、今後どんな方にジョインして欲しいかお聞かせください!

現在のbooostのメンバーと同じく、熱い想いを持っている人です。それ以外では、いい意味で負けず嫌いの方が向いていると思います。この業界は、常にゴールが動き続けていますし、他社も同じ目標に向けて様々な取り組みを行っています。めげずにやり続けるタフネスさがある方なら、やりがいを持ち続けられると思います。



プロフィール

花王ESG活動推進部部長を経て、booost technologiesに参画
日本唯一のCDP「トリプルA」3年連続獲得をリード

柴田 学/CSO(Chief Sustainability Officer/サステナ責任者)
1988年、花王に入社。 研究所に所属し、さまざまな製品の生産技術開発と工場への実装を経験。その後、本社の環境の管理部門へ異動。環境全般と人権にかかる業務を推進。

エネルギー・GHG管理、再生可能電力、プラスチック関連、水管理、LCA評価をはじめとする環境分野全般と人権活動を専門とし、中長期戦略策定や目標設定、グローバルな管理体制の構築と運営などを実施。さらにCDPをはじめとする社外調査対応や情報公開も担当。気候変動やサーキュラーエコノミー、プラスチックの分野で複数の社外委員を務めるとともに、社外講演にも多数登壇。

2023年1月、booost technologiesのCSOに就任。

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