シフト管理サービス [Airシフト]
グッドデザイン賞の仕組みや、過去のすべての受賞対象が検索できる「グッドデザインファインダー」など、グッドデザイン賞に関する情報をご紹介するサイトです。毎年1回(4~6月頃)募集する、グッドデザイン賞への応募もこのサイトから行うことができます。
https://www.g-mark.org/award/describe/48181
【伊藤仁志(いとうひとし)】1990年生まれ。高校卒業後、川崎にある工場に就職するもデザインの道に進みたいと考え、退職。デザインの学校に進み、在学中に株式会社ビットエーにインターンとして参画し、CMSの運用コーディングを担当。その後、旅行代理店の制作担当部署でデザインやコーディングを経験し、2014年に株式会社ビットエーに再入社。入社後はUI/UXデザイナーとして情報設計やデザインを担当する。2018年、飲食店向けwebサービスのデザイナーとしてグッドデザイン賞受賞。現在は学校教育のICTサービスにUI/UXデザイナーとして携わる。
私とビットエーの関わり方は、少し特殊と言えるかもしれません。実は正式に入社する前に一緒に仕事をしたことがあるのです。
まず、高校を卒業して、漠然とデザイナーになりたいと思って専門学校に進学しようと思っていました。しかし人生をかけてやりたいことなのかと自問しても確信が持てなかったので、自分でお金を貯めてから本当に行きたいと思えたら進学しようと決めたのです。
そこで地元を離れて神奈川県の化学製品工場で働きました。そんな思いで働き始めたので、工場での業務に対しては積極的になれず、逆に「デザインをやる」というより思いが強くなったことを覚えています。今思い返しても、親を頼ってなんとなく進学しないでよかったと思います。
そして、3年間の工場勤務を経て、地元の北海道にあるデザインの専門学校に通うことに。そこでデザインを学んでいたところ、ビットエーの仕事を手伝っている方と出会いました。
「東京のいけてる会社で3ヶ月だけ働けるチャンスがあるけど、どうする?」
と誘われ、最先端のWebデザインがどんなものか見たかったこともあり、半ば言われるままに上京したことがはじまりです。
当時はまたビットエーのオフィスがマンションの一室だったころです。これが東京のオフィスか…などの感傷に浸る間もなく激務が私を待っていました。今では良い思い出ですが、とにかく怒涛の日々を過ごしました。それがその後の私の人生を大きく変えるきっかけになるとも知らずに。
無事に3ヶ月の仕事を終えるころ、「このままビットエーで一緒に仕事しないか」とお誘いを受けたのですが、3年間必死にお金を貯めて通っていた専門学校を卒業したいこともあり、一度北海道に戻りました。
結局その後、旅行代理店のWeb担当として就職しても物足りず、ビットエーで働いた日々、社員のみなさんの熱い思いや東京での刺激的な生活を思い返し、こっそりビットエーのサイトを見ていたりしていました。そんな折、代表の橋本から再び声が掛かり、会ったその場で手書きの内定書をいただいた瞬間に「このチャンスを掴むしかない」と転職を決めました。
再び参画してからは、日本最大級の転職サービスのデザインやリニューアル、新規クライアントへの提案などを行ってきました。
さらに社内のノベルティ制作にも携わり、クライアントとはまた違った切り口のデザインを提供しています。メンバーが日々使うものを作ることは、自分ごとにもしやすい反面、難しさもありますが、みんなが使ってくれているのを見たときの嬉しさは何にも代えがたいですし、とても良い経験をさせてもらっています。
直近ではシフト管理サービスの「Airシフト」のデザインに関わらせていただき、連携するシフト管理アプリ「シフトボード」とあわせて2018年のグッドデザイン賞を受賞することができました。
本案件では、単なるデザイナーとしてだけでなく、ディレクターとしての動きも求められていました。格好良いとか使いやすいなどのデザイン観点だけでなく、ユーザーにどう使ってほしいのか、どの程度、どこまで使ってほしいのかを考え抜く必要があったのです。
なぜそうなっているか、逆になぜそうなっていないのかを、自分を含め一緒に担当するデザイナーの意図を汲み取って、納得感のある形で提案、チューニングを積極的に行いました。
例えば「つまみ」ひとつのデザインにおいてもドラッグ&ドロップで動かせることが、見ただけでわかるようになっているか、初見のユーザーがひと目で伸縮可能であることが認識できるかなどです。
UIを調整するだけでは限界があります。何をどう変化させると使いやすく、わかりやすくなるかを考え、デザイン作成後も使用感を追求、調整しました。
世の中のデザイナーから、ビットエーって格好いいものを作るよね、とか、ビットエーでデザインやってみたいと思ってもらえるような、業界から一目置かれるような会社にしていきたいと思っています。
また、ビットエーのクリエイティブを支える1人として活躍できるように、幅広い視点と視野でデザインを追求していきたいです。