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療養費573億円をデジタルヘルスで適正化できそうな話

皆さんは療養費ってご存知ですか?簡単に表現すれば、整骨院・接骨院などで柔道整復師の先生などに施術してもらったときに保険証を出して保険適用されるときにかかる医療費みたいなものです。
あまり知られていませんが、在宅勤務で増えているデスクワークなどによる、(原因の不明確な)慢性的な肩こり・腰痛などは、実は保険適用で見ることは保険の不正請求になり、所属している健康保険組合の貴重な財源を蝕む要因の一つになっています。当社の肩こり・腰痛対策支援サービス”ポケットセラピスト”では、柔道整復師の施術を、保険適用で頻回受けている方にご利用いただき、約70%の療養費削減ができていますこの業界への課題解決のポテンシャルは、573億円規模と概算しており、デジタルヘルスで大きな社会課題を解決できるという話を今日は書きたいと思います。

3,278億円の療養費マーケットの変化

アトラグループ株式会社のIR資料によると、柔道整復の療養費マーケットは3,278億円あることが示されており、柔道整復の施術所数は増加していますが、年々このマーケットは尻すぼみになってきていることが分かります(保険から自費診療にマーケットが移り変わっています)。
その要因の一つとして、保険の不正請求が一定数されている業界であることがあり、これまでいろいろな規制が厳しくなってきている歴史があります(もちろん自費診療で適正に施術されている方も大勢いらっしゃいます!)。

不正請求を防ぐために療養費点検業者が、健保の業務代行として「これは正しい保険の使い方か」などと審査したり、そもそも、整骨院等では一旦窓口で全額負担してもらい、適正な保険請求と認められた場合に7割が払い戻される仕組みに、支払い方法を変えたりするなどして、様々な療養費適正化の取り組みをしています。

保険者機能を推進する会の療養費適正化研究会さまから、以前、講演のお声がけをいただいたのですが、そのときに「これまで、適正な保険の使い方をしているか。というチェックに必死になっていたが、そもそも、そんなに頻回行くほど症状が辛いのであれば、行かなくても良いカラダづくりをすれば、療養費も適正化出来るのでは?」というお言葉を伺って、当社の目指しているビジョンと一致するなーと感じました(実際には、頻回受診の背景には「先生が話し相手になってくれる」「リラクゼーション目的」など多様な問題がありますが、話が膨らみすぎるので、ここでは省略)。

ポケットセラピスト利用により療養費の健保負担額が70%削減!


当社の事業では、まず、健康保険組合さまの保有しているレセプトデータから、高額の療養費がかかっている状況や頻回受診されている状況などが認められる加入者を、データ解析することにより導き出し、その対象者に対して、「あなたのお辛い症状を、オンラインで時間もお金も節約して対策してみませんか?節約できた時間とお金を家族や大切な人との時間や思い出づくりに使ったりするのはどうですか?」というような案内をお送りしています。メールやチラシなどで案内するのですが、案内送付した母数の最大25%が、1回の告知でポケットセラピストに登録をしてくださり、自分でのケアに取り組もうと、一歩踏み出してくれるのです。

実際にこの取り組みを進めてみて感じたのが、健保のスタッフの皆さんともよくお話するのですが、リラクゼーション感覚で整骨院・接骨院に行って保険使ってしまうという方ももちろんいるけれども、本当につらい症状に悩んでいて、その解決手段が、その方の頭の中には「整骨院・接骨院」しかないのだな。ということが分かってきました。

腰痛に関する全国調査(2003)では、腰痛で治療施設に行ったことがある場合、「整体・整骨・接骨」に行く方が最多の47.7%で、整形外科より多いことが報告されています。まず、痛みが出たら整骨院・接骨院!!という第一想起に出てくるのはすごいなと思いながら、5年後の世界は、「痛みに悩んだらまずはポケットセラピスト!!登録すれば最適なソリューションにすぐに出会える!」という第一想起のポジションになるべく、ガンガン進めていきたいなと考えております!

実際に、ポケットセラピストの利用前後の療養費を比較すると、直近の実績では約70%の適正化(削減)ができていました。ポケットセラピストの利用前後のデータのみだと、緊急事態宣言の影響などで施術に行かなくなったのではないか。という疑問も出てくるため、プロペンシティマッチングスコアという統計手法を用いて、それらのデータのバイアスを最小限にしています。

事業のポテンシャルを考えると、3,278億円の療養費マーケットに対して、療養費を使っている加入者に案内すると、25%がポケットセラピストを使い、約70%の療養費適正化が出来るため、「3,278億円×登録率25%×療養費削減(適正化)率70%=573億円の療養費削減が今後できる可能性がる」という概算ができます!これだけの療養費が適正化されれば、国の財政にも大きく寄与できるなと思っています。

デジタルヘルスで社会課題の解決を

ヘルスケア市場の可能性は非常に大きいと考えており、コロナ禍において、よりヘルスケアマーケットは大きく動いていることを肌で感じています。この不確実性の高い時代だからこそ、勝負をかける時期でもあると思います。

ただ大きな勝負をかけるためには一緒に挑戦する仲間が必要です。この記事を読んで、少しでも興味を持ってくれた方、ヘルスケアの未来を共に創り上げることに興味を持ってくれる方は、ぜひ一度お話しましょう!

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