未経験からエンジニアとしてキャリアをスタートし、16年間ほぼ同じ現場で仕事をしてきた春原さん。現在30名規模のチームを統括しながら、大手保険会社向けの通話録音システムの運用保守に携わっています。特定の技術を突き詰めるというよりも、「誰かが困ったときに動ける人間でいたい」という姿勢でキャリアを積んできた春原さん。
SESという働き方への本音、会社の雰囲気、そしてこれからめざす姿について、じっくり聞かせてもらいました。IT経験があって「次のステップ」を考えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ーフリーター期間を経て、ゼロからエンジニアへ。最初の5年で培ったこと
正直に言うと、エンジニアになろうと思ってなったわけじゃないんです。大学卒業してから半年ぐらいフリーターをしていて、さすがにまずいなと思っていたときに、兄の知り合いから声をかけてもらって。完全に右も左もわからない状態で、未経験のままIT系の会社に入ったのが最初です。
最初の4年はひたすらプログラマーとして働きました。本当に大変でしたよ。パソコンの知識はゼロだったので、何をやってるのかわからないまま、やらざるを得ないからやる、みたいな感じで(笑)。でも今思えば、そこで鍛えられたなとは思います。
その後、会社の経営が傾いて倒産することになって、新しい仕事を探さなきゃいけなくなりました。そのとき、同じ現場でキッティング業務を一緒にやっていた、今の取締役から連絡をもらったんです。「こういう案件があるんだけど、興味ない?」って。それが入社したきっかけです。仕事を探してるって噂で伝わったみたいで(笑)。コネクションに救われた、みたいな話ですね。
ー同じ現場で16年。それでもずっと面白いと思えた理由
入社してからは、ずっと同じお客さん先に入っています。もう16年目になりますね。珍しいパターンだとは思うんですけど(笑)。
今いるのは、北海道から沖縄まで拠点を持つ大手保険会社さんです。通話録音システムの運用保守がメインで、最初は5人くらいの体制だったのが、今は30人近くになっています。チームは5人前後で6チームくらいある感じで、私は全体の統括みたいな立ち位置です。どこかで問題が起きたら出ていく、という動き方ですね。
業務の内容は変わってきています。最初はIPシステムの運用保守を10年以上やって、その後は通話システムの運用保守にスライドして今に至ります。新しい拠点に録音設備をゼロから整えるような大きな案件もあって、やること自体はけっこう幅広いんですよ。
歴が長いので、今はお客さんやベンダーさんから直接相談が来ることも多くて。営業を通さずに私に話が来て、そのまま動くことも珍しくないです。お客さんからすると、業務内容を全部説明しなくても通じる相手がいると話が早いんだと思います。
ーやりがいは「無理難題を一緒に乗り越えた先」にある
一番やりがいを感じるのは、難しいって言われながらも、お客さんやベンダーさんと話し合って、どうにか落とし込んで、それが軌道に乗り始めたときですね。
エンドユーザーのお客さんがいて、間にベンダーさんがいて、うちがいる、という構造なので、それぞれの思惑が微妙にずれることがあるんです。そういうときに、「どうしたらうまくいくか」を現場目線で整理して、双方が納得できる着地点を見つけていく。そこが、この仕事の醍醐味だと思っています。
お客さんから感謝の言葉をもらえると、次もがんばろうってなりますね。無理なスケジュールをなんとかこなして「ありがとう」って言ってもらえると、やっぱり嬉しいです。人と話しながら何かを作り上げていく感覚というか、文化祭みたいなノリが好きなんだと思います(笑)。
ーSESに「帰りづらさ」を感じていた自分が、今は「いつでもウェルカム」と言える理由
SESって、自社に帰りにくいとか、所属感が薄いって感じる人、多いと思うんですよ。実は私もそうでした。入社したての頃は3年に1回くらいしか自社に戻らないような状況で、「久しぶりに帰ったら、誰だろうって顔で見られるんじゃないか」って、本気でドキドキしてたんです(笑)。
でも実際帰ってみたら、全然そんなことなくて。すごく風通しがよくて、居心地がいいところだと感じました。だから今、同じように感じている人には、「そんなことないよ、いつ来てもウェルカムだよ」って自分の経験ベースで言えるんです。入社のタイミングでそういう話をするようにしているのも、最初に思い込んでしまうとなかなかとっ払えないから、というのが理由ですね。
会社の雰囲気でいうと、風通しのよさは本当に自信を持って言えます。事業部長の村瀬がとにかく話を聞いてくれるタイプで、上がそういうスタイルだと、下も言いやすくなるんですよね。自分が思うことを伝えたら、ちゃんと動いてくれているなって感じる場面が多くて。組織の体制について相談したことが、実際に形になったこともあります。
プライベートでも、若手と飲みに行くこともありますし、テニスやフットサルの部活動でコミュニケーションを取ったりもしています。役職がついている人間でも、そんなに構えていない人が多いので、話しかけやすい雰囲気はあると思いますよ。
ー「何でもやる人」をめざして。これからのキャリアに思うこと
これからのことで言うと、「究極の何でも屋」になりたいんですよね。現場の作業でも、社内のことでも、営業的な動きでも——「あの人に言えばなんとかしてくれる」って思ってもらえる存在になりたくて。特定のこれしかやりたくないっていうこだわりが正直あまりないので、足りないところがあれば自分が担えるようになりたいという気持ちがあります。
技術力だけで勝負するというよりは、人と話しながら物事を動かしていくほうが自分には向いていると思っています。なので今は、マネジメントをしっかりやりつつ、営業側の観点や動き方もさらに身につけていきたいと思っているところです。
それと同時に、後継者を育てることも大事なテーマになっています。今まで自分がやってきたことを、次の人に渡していかないと。自分だけがわかる状態をつくってしまったら意味がないので、その辺りにも力を入れていきたいですね。
ーおわりに
春原さんの話を聞いて感じたのは、「技術力よりも、人と動く力」を大切にしているエンジニアの姿でした。SESだからこそ多様な現場・人と関われる。その経験をしっかり受け止めてくれる組織文化がある。
「お客さんのために動く」というシンプルな軸が、16年間ぶれずに続いている。
それがeプリントサービスのエンジニアとしての仕事の、ひとつの答えかもしれません。
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