玉手 杏佳
宮城県角田市出身。東海大学農学部卒業。
動物が大好きで、畜産飼料の卸やペットショップのブリーダー部門を経験。
震災を経て、地元に貢献したい、宮城に関わる仕事がしたいと考え、
あわえに入社。
農学部の贅沢なキャンパスライフ
幼少期から、とにかく生き物が大好きです。物心がついた時には昆虫図鑑や犬の分厚い図鑑をよく見ていました。小動物も好きですけど、馬・牛・豚・羊などに触れ合うのが好きで、大学は農学部を選びました。東海大学の阿蘇キャンパスは、本当に自然豊かで、自然そのものが観光資源です。別の大学の友人が東京や海外に遊びに行ったりする話を聞くなか、私たちはもっぱら阿蘇の大自然で遊んでいました(笑。
ミルクロードをドライブするだけでも気持ちがいいし、大好きな牛が放牧されている様子を間近で見られます。広大な土地がないと放牧も手入れが大変で難しいんです。「夏山冬里」方式で、夏は放牧して牧草を自由に食べ、冬は草も枯れて雪も降るので牛舎で飼います。そうして1年通してバランスをとるのも、自然との良いい共存関係だなぁと思います。
震災をきっかけに、ふるさとへ目が向く
働く場所に特にこだわりはなかったのですが、在学時に震災を経験して考えが変わりました。
宮城に、ふるさとに帰りたい。
家族や人とつながりがあり、かつ自然もある地元で、地域に関わる仕事がしたいと思いました。動物が好きで動物に関わる仕事をしていたのですが、本当に自分がしたい仕事は何なのか、自問自答していた時によぎったのが大学の文化祭の経験です。
文化祭での出店で、羊毛から小物をつくって売ってみました。
学校では羊の毛皮を刈る実習のために羊を飼っていて、実習で刈られた羊毛は毎回廃棄されます。友だちと、その羊毛でフェルトボールを作って遊んでいたら、教授から面白いじゃん、売りにしようよ!と言ってくださって。阿蘇のウールと阿蘇を売るをかけて、「阿蘇ウール」というブランドにして、ブローチやぬいぐるみ、キーホルダーにして販売したところ大反響でした。一見価値のないようなものに見えても、そこに付加価値をつけることで、経済性を伴い好循環をつくりだせます。漠然と宮城のために何かしたいと思っていたもやもやが、地域の資源を使って地域を盛り上げたいに変わり、あわえに入社しました。
加美町が目指すクリエイティブの知産地消
私は加美町のコミュニティマネージャーとして、加美町が目指すクリエイティブスキルの「知産地消」のためにクリエイティブを学ぶ公営塾「KAMI Creative Academy」の運営が主な業務です。令和4年度は、中新田高校にてクリエイティブコースとDXコースの授業を、サテライトオフィスの企業さんに行っていただきました。クリエイティブコースでは中新田高校校歌を現代風にアレンジしてPVを作成したり、DXコースでは地元の飲食店さんのHPを作成しました。実際に取り組んでみると、まだまだ情報発信も強化していきたいし、地元のクリエイティブ事業者さんと協働していきたいし、解決したい地域課題もたくさん見えてきました。けれど今は不安よりも、これからKAMI Creative Academy がどれだけの人たちのクリエイティブに関わる機会を生み出し、どんなコラボレーションが生み出され、加美町の地域資源に付加価値をつけていくプロジェクトが生まれるのか、とても楽しみです。
加美町での楽しみ
加美町は本当に面白い町です。国立音楽院のキャンパスやヴァイオリンを制作する科があったり、バッハホールまである。昔に生産されていた切込焼(きりごめやき)という陶磁器の文化や、自然のアクティビティも豊富です。加美町に移住する前のネットの情報だけでこれだけわくわくしているので、現地就任が今から楽しみです。これだけたくさんの魅力がある町なので、クリエイティブスキルが掛け算されたら、絶対面白くなる。そんな予感でいっぱいです。