ある時から抱いた違和感
2015年からハウスクリーニング事業を始め、受注ベースで7000台以上のエアコンを、2000軒のお宅の水回りをクリーニングしてきました。
始めた当初は右も左もわからず、師匠に教えられた通りに洗ってきました。
師匠はその道15年のベテランで、どんなガンコな汚れでも手際よくピカピカに仕上げる正に職人でした(カッコよかった!)
でもよく咳をしていて、「最近、目が見えにくい」とこぼしていました。
弊社スタッフも時々、会社に帰ってきては「今日は防毒マスクを持って行くの忘れてお風呂クリーニングで死にかけました」とか、「洗剤が腕にかかってただれちゃいました」とか言うんですよね。
「そんなに強力な洗剤や薬剤なんだなー」と思いながらも「まぁプロの使う洗剤が家庭用より強いのは当たり前か・・」と安易に考えていました。
それから数年は日々の忙しさにかまけてそれ以上は深く考えないようにしていたんですよね。
正直に言うと「ここを掘ってしまうと仕事のやり方を大きく変えてしまわないといけないかも。利益率下がるかも」とか考えていました。
だけどメインで作業していた社員が結婚して、子どもが生まれて、幸せそうな顔を見ていると「これからも今のやり方のまま仕事をさせていていいのか・・」と考えるようになって、やっぱり気になって調べ始めました。
調べ始めたらやっぱりヤバかった
まず「ハウスクリーニング 健康被害」と検索してみましたが、やっぱりこの世は資本主義経済。
「ハウスクリーニングして家をキレイに保たないとこんな健康被害があるよ!」
みたいなのばっかり上位に上がってきて、「ハウスクリーニングすることによる健康被害」は出てこない。
そりゃそうですよね。
お金払ってキーワード買ったり上位検索に出てくるようにSEO対策したりするのは営利企業です。
これはどんな検索をしてもそうですが、真っ先に目に入ってくるのは誰か(多くは企業)にとって都合のいい情報ばかり。
なのでナチュラルクリーニングという分野でハウスクリーニングをされている人の話を聞いたり、薬品に詳しい化学系の企業に勤める専門家を訪ねて聞き込みしたりしました。
結果、驚きの話が山のように聞けました。
20年ほど前に「買ってはいけない」という主に危険な食品添加物について書かれた本が大ベストセラーになりましたが(その後「買ってはいけないは買ってはいけない」って本が出たりして物議を醸しましたねw)、それをなぞると正に「洗ってはいけない」という書籍を上梓しなければならないような話でした。
一例を挙げると、
①様々なクリーニング業界の中でもハウスクリーニング業界が最も劇薬を使っている
②一番健康被害を受けるのは施工する本人(作業者)、次に依頼者(お客さん)
③(洗剤・薬剤を)丁寧に、しっかり洗い流せばお客さんへの健康被害は回避できるが、最近はスピード重視、件数重視に傾倒してきてるのでできていない業者も多い
④資格もいらない、やろうと思えば誰でもすぐに始められる職種だけに無知な業者が多い(悪意すらない)
⑤国が規制すべきだが追いついていない(工場とかには厳しいが一般家庭にはゆるい)
などなど。
正直、まず自社のスタッフたちにそんなに危険な洗剤・薬剤を使って今まで仕事をさせていたのかと戦慄が走ったし、ちゃんと濯いでるとは言えお客さんへの健康被害も心配になりました。
そして更に思考は進みます。
「そんな劇薬を排水して、水生生物や環境に影響はないんだろうか?」
時は昨年の2021年。
世はコロナで大混乱、しかし同時にESGやSDGsという言葉が一般的になり、エシカルやサステナブルといった言葉を日々耳にするようになった頃でした。
エシカルなハウスクリーニングを作ろう!
新聞販売店を卒業し、Snailtrackにとって本業となったハウスクリーニング事業を営む全国の仲間たちとオンラインサロンを立ち上げ、愚直に売上を追いつつもスキルアップや顧客満足などについて議論する毎日。
※サロンのサムネ
特に付き合いも長く、経営に対する価値観が近しいサロンの運営メンバーだった中島圭一郎と七田伸也、倉垣勝史の3人とは月に2回のミーティングを行っていました。
あるミーティングの中で僕が
「このハウスクリーニング業界の現状をどうにか変えられないかな?」
と発言したところ、3人とも同じ課題感を持っていたようで
「めちゃくちゃやりたい!やろう!すぐ!!」
とその場でアホみたいに盛り上がって、翌月には会社を作ってしまいました。
それが(株)エシカルノーマルです。
なぜエシカルノーマルを立ち上げたか②に続く!
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