テクニカルアーキテクト　木本政慶

キャリアのスタートは常駐SES

この業界に入ってから10年ほどは自社のパートナーSIerに常駐してシステム開発を行っていました。様々な会社の方と仕事をするので、いろいろと学ぶことは多かったのですが、ある程度のスキルが身に付くと単にルーティンをこなしているような状況になります。その状況・環境では先がないと思い、上司に相談したところ、タイミングよくエンドユーザー企業の情報部門に常駐するという話が来ました。その企業では、主に販売管理システムの保守、業務改善に2年間関わりました。情報部門ではあるものの、やはりユーザー企業ですので、これまで意思疎通に使っていた言葉がなかなか伝わらなかったり、ユーザーの求めるものをくみ取ることがなかなかできなかったりして、最初はお互いに戸惑うばかりでした。この経験からウォンツからニーズを引き出すことを心がけるようになったと思いますし、システムの主役が誰なのかを意識するようになったと思います。

自社パッケージ開発の責任者となりマネージメントと顧客合意形成を学んだ

ユーザー企業常駐を終えて自社に戻り、自社パッケージの開発責任者になりました。導入各社の業務に合わせてカスタマイズを請け負っていたため、標準機能とカスタマイズのバランスを取ることが非常に難しかったです。

自社パッケージの開発だと予算を見ないといけないのですが、最初はどうしていいか全然わかりませんでした。会社の先輩も予算管理している人はほとんどおらず、聞いて答えてくれる人はいませんでした。
今振り返ると、ここでプロジェクトの上流マネジメントを自己流なりにやってきたのがとてもよかったです。今でもこの時に学んだマネジメントの能力は活かしています。

SESやっているときはお客さんは同業者でしたが、自社パッケージのエンドユーザーは全くの他業種。
自分が言っていることは相手が理解できなくてあたりまえ。単語ひとつでも通じませんでした。慣れるまでに数年かかりましたが、エンドユーザーとの共通言語を作っていく過程がとても大事であることを学びました。

オルターブースとの出会い

長い間マネジメントに明け暮れていたので、技術をあまりキャッチアップしていませんでした。その危機感から技術をまた一から学ぼうと勉強会に行くようになりました。恐らく、ふくおかクラウドアライアンスのイベントだったと思いますが、まず最初に小島さんと知り合いました。その後、さらに色々な勉強会に参加するようになり、そこでオルターブースのメンバーと知り合っていきました。

小島さんの第一印象は「面白い人だな」でしたね。見た目が金髪だし、人前で話すときに自信がある。自分ができないところをやっているんだなと思いました。こういう人たちはあまり見たことがなかった。

まさか自分がオルターブースに入るなんて思ってもなかったですし、入れるとも思っていませんでした。
初めは自社パッケージの課題をクラウドやマイクロサービスの導入で解決できそうだと思って勉強会に参加し、小島さんに相談していました。担当していた自社パッケージも導入・運用を重ねる上で様々な課題があったのですが、クラウドやマイクロサービスを取り込むことでそれらが解消できそうな感覚もありました。そんな中でパートナーとしてオルターブースと一緒に仕事ができないかと模索していたのですが、前職ではそれがなかなか叶わず、自社パッケージの課題解決にも限界を感じていました。

オルターブースに入社を決めたのは妻の一言だった

そんな時に小島さんから声をかけてもらい、オルターブースへの入社を決めました。気持ちとしては即決でした。ただ、小さい子供もいたため家族の理解が不可欠です。早速家に帰って妻に相談したところ「今日みたいな顔で帰ってくるなら早く転職して」と言われました。今まで自分はどんな顔で帰ってたんだろう？と思いましたが（笑）

すぐに入社を決めて小島さんに連絡しました。

一緒に仕事をしたいと思っていた人たちと働ける幸せ

こんなにすごい技術者達と一緒にやっていけるんだろうかという不安がありましたが、入社してみてわかったのは、自分に期待されているのは技術力ではなくマネジメントなんだということです。自分にないものばかり気にしてもしょうがないので、「このチームの中で今足りてないポジションや機能は何か」を常に考えるようにしています。今は「こんな人たちと働けたら面白いだろうなあ」と思っていた人たちと働ける幸せを日々感じていますし、彼らになくて自分にはあるものを意識して、貢献できるようになりました。