オーリーズで働く個性的なメンバーたちにスポットライトを当てるため、社員をインタビュー形式でご紹介していきます。
第一弾は、事業会社を経てオーリーズに入社し、2020年3月をもって退職、事業会社に戻ることになった石高さんに、副社長の足立がインタビュー。退職を機に、オーリーズの魅力や、組織の課題を振り返ってもらいました。
【プロフィール】新卒にてスローガン株式会社に入社。採用支援事業部にて、50社以上のスタートアップ企業を対象に、新卒採用を目的とした集客戦略の策定から、コンテンツの企画・運営や、運用型広告、メールコミュニケーションの実務に従事されていました。専門領域における自身の提供価値を高めたいとの動機からオーリーズにジョインし、2020年3月をもって退職。退職後も、業務委託でオーリーズに関わってくれています。
事業会社を経て、専門性を身に着けるためオーリーズへ
足立:この3月で、オーリーズを退職ですね。一緒に働くことができて良かったです。石高は、いつもチームメンバーや組織のコンディションに目を配っていました。石高の持つチーム観や組織観からは、多くの気づきをもらいました。ありがとう。
石高:こちらこそ、運用型広告に関してはほぼ未経験の私に、丁寧に指導いただき、学びの環境を与えて下さって本当に感謝しています。 オーリーズでの経験や学びがなければ、次のチャレンジはできなかったので、なくてはならない時間でした。ありがとうございます。
足立:オーリーズに入る前は何をしたんでしたっけ?
石高:私は、大学院を出たあと、人材領域の事業会社のマーケティグチームで働いていました。CRMが主な責任領域でした。企業の思想やサービスへの共感できて、自分の影響範囲が大きく、否が応でも成長できる環境に身を置きたいと思っていました。なので、業界のシェアや知名度などは重要視せず、当時約60名規模の会社に入社しました。
特に、面白い人生を送ってきた魅力的なメンバーが多かったことや、 会社が大事にする価値観が素敵で、とても良い環境で働かせてもらいました。
当時の採用ページに書かれていた言葉が好きで、印象に残っています。
世の中を良い方向に変えたい、そのためにどんな問題にアプローチすれば良いのかを真剣に考え、勉強し自らを高める努力をし、未来は自分たちで創るものだと考える人を一人でも増やしたい。スローガン株式会社 採用情報
具体的な業務は、学生向けのメディア(ベンチャー・成長企業の採用情報など)を運営しながら、新卒採用をおこなっている企業のご支援をしていました。
メディアの会員登録数、アクティブユーザー数を増やすための施策を実施したり、企業の説明会等の集客のためSNS広告、SNS運用、メルマガ運用、Web接客ツールの運用やカスタマーサポートなど、幅広い領域を経験させてもらいました。
次のキャリアを考え始めたのは、がむしゃらに働いて、ひとり立ちができはじめて、次の目標を定めようとしていた時でした。マーケティング戦略を描いたり、成功確度を高めるようなセオリーを知り身に着けていきたいという気持ちが強まりました。
努力すれば場所を変えずとも習得できるとは考えていましたが、長期的なキャリアを考えて「できるだけ早く自分が求めるスキルを身に着けたい」、「プロとして価値提供している専門性の高い環境に身を置きたい」と思い、Web広告代理店や事業会社のマーケティング部門を次のキャリアとして定めました。
時間を投資するものに「深い共感と納得感」を持てるか
足立:マーケティングという領域で専門性を高めていきたい、という想いが高まってきたんですね。なんでオーリーズを選んでくれたんですか?
石高:オーリーズのスタンスに深く共感したことと、自分がつけたいスキルの獲得イメージが湧いたことです。
私の重要な選択軸の一つに、「時間を投資するものに深い共感と納得感を持てるか」というものがあります。
面接で多聞さん(社長)の話を聞いて、オーリーズのスタンスやポリシーにとても共感し、「自分が思う正しさや誠実さを曲げることなく働けそうだな」と感じたことは、大きなポイントでした。
面接で印象的だったのは、自分自身の生い立ちから大事にする軸まで、私自身をしっかりと理解しようとしてくださったこと。人となりを理解した上で、私のやりたいことはオーリーズで本当に実現できるか?という点も含め一緒に考えて下さり、直感的に「良い会社だな…」と感じていました。
そして、面接時に「BQ(Business Quotient)」という能力開発制度についても説明してもらい、獲得したいスキルへの道のりのイメージが湧きました。スキルと評価制度が連動しているので、自分の成長が評価や顧客への提供価値に結びつく点も魅力でした。
必要なサービスを、必要な人に届けるための武器をもつ
足立:専門性以外にも、組織開発の志向性や、人に向き合うカルチャーなどに共感してくれたんですね。嬉しいです。ところで、専門性を身につけた先には、なにか実現したいことがあったんですか?
石高: いちばんの理由は、自分が心から必要だと思うサービスを必要な人に届けていくための「自分なりの武器」を持ちたいと考えていました。
話は逸れますが、私は大学・大学院時代に「動物介在療法※」というマイナーな領域の研究をしていました。主に発達・身体的な障がいを持つ子どもやご家族がいらっしゃる現場に入ったり、調査をしたりしました。
その現場で初めて、社会にあまり知られていない、障がいを持つ本人やご家族の身体的・精神的な苦悩、現場の方たちの熱意や知識の多さなど、多くの事実を知りました。恥ずかしながら、それまで知らなかったことばかりでした。
この経験から、「弱者」とされる人たちや、その人たちに紐づく問題が、生活から切り離されている違和感を強く感じるようになりました。
●過去の私のように、「知らない」ことで人が人を思いやる想像力を奪ってしまってはいないか?
●医療・福祉領域では、ビジネスと現場が切り離されていることで、事実が社会から見えにくいのではないか?
こういった考えから、まず、一つ専門性を持ち自立した上で、適切に人とサービスを繋いだり、素晴らしいサービスや活動にスポットライトをあてられるようになりたい、と思うようになりました。
そして、転職のきっかけになったのはもう少し具体的な出来事でした。
転職を本格的に考える前に、自分が好きなサービスのWebマーケティング担当の募集があり、勢いで応募したことがありました。その面接時に「具体的にどうWebマーケティングをしていきたいですか?」と聞かれてうまく答えられず、圧倒的な自分の力不足を痛感しました。
このときに、この問いに答えられるようになるまでは、マーケティング領域でキャリアを積もうと決めました。
※犬・馬・イルカなどが介在し、治療目的を定めて動物と触れ合う補完代替療法
心のメンテナンスを、日本の日常に溶け込ませたい
足立:自分の信じるものがあって、それが人々や社会に役立つことで、そのためにマーケティングの力を使いたい、身につけたい。とても素敵だと思います。かっこいい。
オーリーズをやめた後はどうするんですか?
石高:『cotree(コトリ-)』というオンラインカウンセリング・コーチングのプラットフォームを提供する会社で働きます。
もともとは、副業としてオーリーズと並行して細々と関わらせてもらっていたのですが、事業の拡大タイミングでフルコミットした気持ちが強まり、cotreeに移ることにしました。今後は、カウンセリング・コーチングを利用した心のメンテナンスを、より日常に浸透させていけたらと思っています。
海外では、カウンセリングが日常的に使われていたり、保険適用されていたりする国もありますが、日本ではあまり身近とはいえない状況です。心と身体は密接に関係しているのに、身体をメンテナンスすることは日常的でも心をメンテナンスしようと考える人は少ないと思います。
心のケアが日常的になり、自分とうまく付き合う手段を持つ人が増えるように、そして、苦しんでいる人が近くにいたら「カウンセリング・コーチングを受けてみたら?」と手段を届けられる人が増えていくように、サービスを育てていきたいなと思っています。
質にこだわる仕組みと、組織だからこそ得られる学び
足立: まさに、学生時代に学んだことや、体験を通じて感じたことが繋がってきているんですね。キャリアを通じて情熱が育まれてる。素敵です。
オーリーズで働いて「良かったな」と思ったことはありますか?
石高:一つ目は、難易度の高い課題が多い環境に身を置くことができて、たくさんのアウトプットができたことです。
マーケティングの目標設定や予算策定、クリエイティブ改善など、幅広い業務を任せていただけるクライアントの支援に入ることができました。また、オーリーズは、自分の担当領域を限定せずに、主要な広告プラットフォームすべてを運用する方針なので、スキルの幅を広げることができたこも良かったです。
あとは、SQ(サービス・クオリティ)という顧客インタビューの制度。現場には、売上や粗利などの目標は追わず、顧客満足度を上げることに集中し、「良い利益」を生みだすことにこだわる仕組みがありました。
いろんな局面で、「本当にこの選択をとるべきか?」という問いを、クライアントと限りなく近い視点で考えることのできる環境でした。これは、自分のキャリアを築いていく上でも大事なことだったので、オーリーズを離れることをためらったポイントでもあります。
二つ目は、一緒に働く人から得る学びが多かったこと。オーリーズには、少し話しただけで「なんか良い人そう」と感じるような、人柄の良いメンバーが集まっているなぁと思ってます。
所属するメンバーは、様々なキャリアやバックグラウンドを持っているので、自分にない経験や知識を持つ人と働けたことは、良い経験でした。大企業から転職してきた人や、個人で仕事をしていた人などが集まると、視点の異なる意見が出てくるので、学び多い環境だったと思います。
足立: SQの仕組みを評価してくれたのは、とても嬉しいですね。SQを通じた顧客志向のチームで働けた経験は、きっとこの先、石高のキャリアの支えになると信じています。
組織化していくと見失われがちな、「この仕事は何のため、誰のためのものだろう?」という、働くことに対する根源的な問いを持つ習慣が、オーリーズのチームビルディングを通じて身に付いたんじゃないかなと思います。
逆に、オーリーズの「課題と感じるところ」はありますか?
石高:オーリーズの情報を探しても、自社のホームページにも他のメディアにも情報が少なすぎるな…と思っています。良い意味で目立つことに興味がない人が多いからでしょうか。
難易度の高い事例や組織開発事例・個性的な社員たちなど、スポットライトをあてたいものがたくさんあるだけに、もどかしい気持ちです。今後もっとオーリーズの良さが世に放たれていくことを楽しみにしています。
足立:それはつまり、オーリーズ自身のマーケティングが弱いってことだね(笑) ありがとう。がんばるよ!
さいごに
足立:最後に、オーリーズをおすすめしたいポイントと、今後の抱負を聞かせてください。
石高:外部パートナーとして、クライアントと目線を合わせながらコミットしていくオーリーズの働き方は、事業会社とはまた違う楽しさがありました。
●マーケティングの専門性を身につけ、自分のキャリアを高めていきたい
●利益ばかりを追求するのではなく、クライアントの「根っこの課題」に向き合う仕事がしたい
●誠実で合理的なサービス・組織をつくっていきたい
こういった思いが強いひとには、オーリーズにフィットするんじゃないかなと思います。
個人的な抱負としては、オーリーズで得た経験を糧に、次の会社に貢献していきたいです。
わたしの大事にする言葉に、東大入学式の祝辞のコメントがあります。
あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。
平成31年度東京大学学部入学式 祝辞
オーリーズで多くの学びを得たことを、今後関わるプロダクトを通して社会に還元できるよう努めていきます。
足立:石高の「心のメンテナンスを、日本の日常に溶け込ませたい」という夢を、ぼくたちは応援しています。 話を聞かせてくれてありがとう!