【話者プロフィール】 庄崎(Shozaki) / AIエンジニア
20代はWeb制作会社でのデザイナーやフロントエンド業務、30代はWebデザイン・コーディングスクールの講師やPhotoshop解説書の執筆を経験。2022年の生成AI(Stable Diffusion / ChatGPT)登場に衝撃を受け、SNSでのコミュニティ活動を経てAIdeaLabにジョイン。現在はシステムプロンプト制作、著名人AIの音声収録・音声モデル開発、LLM関連の技術調査などを幅広く手掛ける。
1. 変化の激しい生成AIの世界へ。Web制作業界からAIdeaLabへの転身
―― これまでのキャリアと、生成AIの世界に興味を持ったきっかけを教えてください。
20代の頃は、中小企業のWebサイトやオークションサイトのキャンペーンページなど、様々なWeb制作にデザイナーとして携わっていました。その後30代では、渋谷のWebデザインスクールやWebコーディングスクールで講師を務めたり、PhotoshopやIllustratorなどの解説書を執筆したりしていました。
機械学習自体には以前から興味があり、Google ColaboratoryでWord2Vecなどを個人で触ってはいたものの、当時はそれが実際の仕事にどう結びつくのかは見えていませんでした。しかし、2022年にStable DiffusionとChatGPTに触れたことで、「これはWeb制作だけでなく、あらゆる分野の仕事のやり方を根本から大きく変える技術だ」と直感し、強く興味を抱くようになりました。
―― 数ある企業の中で、なぜAIdeaLabへの入社を決めたのでしょうか?
それまでずっとWeb制作業界にいたため、他の業界の方々との繋がりはあまりありませんでした。ただ、生成AIの台頭以降はSNS上の生成AIコミュニティに参加するようになり、そこで活動していたところ、AIdeaLabの社員さんに出会いました。そこで「生成AI関係の仕事がしたい」という想いを伝えたところ、会社を紹介していただく形になりました。
全く知らない業界への転職ではありましたが、SNSを通じて技術的なお話やコミュニケーションを重ね、人柄や価値観を知っている方が社内にいたことで、安心感を持って一歩を踏み出すことができました。
(庄崎さんが趣味で撮影されたお写真)
2. 著名人アバター開発の裏側。最先端AIだからこそ活きる「手作業のこだわり」
―― AIdeaLabでの現在の役割と、手がけているプロダクトの面白さを教えてください。
現在は、システムプロンプトの制作や、LLM関連の技術調査、そして「AI著名人/芸能人」をはじめとするアバター系の開発に携わっています。具体的には、芸能人の方の音声収録やそのデータを用いた音声モデル開発など、画像と音声を組み合わせた先端AIの開発全般を担当しています。
芸能人の方ご本人に音声収録をしていただくための台本作成や、話し方の再現など、責任が非常に大きい業務ですが、自分が作成した音声モデルやシステムプロンプトが組み込まれたアバターが、著名な方々と一緒にテレビに出演しているのを見た時は、どこか不思議で、かつ大きなやりがいを感じます。
―― 開発において、庄崎さんが特にこだわっている部分はありますか?
効率化の話と矛盾するように感じられるかもしれませんが、最後のクオリティを左右する「人間のこだわり」を大切にしています。
例えば、収録した音声のノイズ除去や高音質化について、Pythonや機械学習で自動化するだけでなく、プロ用の音声編集ツールを用いて手作業でノイズを丁寧に取り除くなど、あえて時間をかけて泥臭く調整を行っています。自動化だけに頼らず、手作業でノイズを取り除くことで、テレビ等のメディアでも通用する高品質の音声が実現できるんです。
3. 職種の壁を越えた連携と、心理的安全性の高いチームカルチャー
―― チームやビジネスサイドと連携する際、スピード感を保つために意識していることはありますか?
最も意識しているのは、Slackの返信を早めにするというシンプルなことです。リモートや非同期のコミュニケーションが多いからこそ、レスポンスの速さがチーム全体の開発速度や安心感に直結すると考えています。
―― ご自身の持つ専門知識(デザインや講師経験など)を、どのようにプロダクトやチームへ還元していますか?
AIエンジニアとしての役割に留まらず、これまでのデザイナーや講師としての経験を活かし、アプリのデザインや使いやすさ(UI/UX)で気になるところがあれば、積極的にフィードバックや提案を行っています。職種の壁を越えてプロダクトを良くするための意見を出し合える環境があります。
―― 庄崎さんから見て、AIdeaLabならではの居心地の良さやメンバーの魅力はどこにありますか?
一言で言えば、純粋に「仲が良い方が多い」と感じています。お互いの専門性を尊重しつつ、心理的安全性が高い状態で、新しい技術についてフラットに議論できる社風です。
(AL開発合宿の風景)
(AL開発合宿の風景)
4. 趣味の探究が仕事に活きる。「挑戦の量と学習の速度」を意識する
―― 庄崎さんにとって「AIへの挑戦」にはどんな楽しさや意義がありますか?
私はデザイナー時代から常に「作業効率を上げたい」と考えており、キーボードショートカットの活用だけでなく、スクリプトによる作業の自動化を行ったり、「神速Photoshop」という作業効率化に関する書籍の執筆に携わったりしてきました。
LLMをはじめとした生成AIは、従来のショートカットやスクリプトでの自動化とは比べものにならないほど劇的に効率を上げられるため、触っているだけで純粋に楽しさを感じます。また、趣味でも小説LLMの自作などを行っているのですが、オープンウェイトのLLMが出始めた初期から自分のMacでローカル環境を構築して動かしていたおかげで、LLM特有の癖や弱点を深く理解することができ、それが現在の業務でのシステムプロンプト構築に非常に活きています。趣味での深い探究が、そのまま日々の業務の強みへと繋がっているのを実感します。
(自作のLLM開発の社内LT資料)
―― これから組織としてもっと面白くしていきたい部分や、強化したいカルチャーについて教えてください。
これからもっと強化していきたいのは、「挑戦の量」と「学習の速度」です。
生成AIの領域は、最初から正解が分かっていることの方が圧倒的に少なく、実際に作って、使ってもらって、改善していく中で初めて見えてくるものが数多くあります。だからこそ、上手くいくか分からない仮説であっても、まずは小さく素早く挑戦し、その結果をチームで率直に振り返り、次の開発に素早く活かす文化をさらに強くしていきたいです。そうした挑戦の積み重ねが、最終的にプロダクトや組織全体の面白さと強さに繋がると信じています。
(庄崎さんが趣味で撮影されたお写真)
5. 未来のメンバーへのメッセージ
―― 最後に、「技術を楽しみながら、自分らしく挑戦したい」と考えているエンジニアの方々へ一言メッセージをお願いします。
生成AIの世界は変化が激しく、毎日が新しい発見に満ちています。その中で、自分なりのこだわりや探究心を見つけられると、それがそのままあなた自身の独自の強みになるはずです。
AIdeaLabには、そうした個人のこだわりや挑戦を歓迎する環境があります。ぜひ私たちと一緒に、最先端の技術を楽しみながら、新しい価値を作っていきましょう!