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この言葉は文豪の夏目漱石が学校で営業の授業の際に「I love you」を学生に訳させたところ、当たり前ですが「私はあなたを愛しています」と答えた学生に日本人がそんなことを言うか「今夜は月がきれいですね」とでも訳しておけ。といったというどうもホントかウソかわからない話のようです。
そう日本語は行間を読んだりすることで、直接的な表現をできるだけさけて、間接的に想いを伝えることがよくあります。私の大好きな百人一首の世界などではもう訳が分からないほどの隠喩が用いられ・・もうまどろっこしいったらありはしません。しかし、やはり表現者としては本当にその言葉だけで今の気持ちを表現できているのかを何度も何度も考えていると・・やはり「愛しています」では不十分ではないかと考えてしまうんですよね(笑
以前、僕の大好きなマツコ・デラックスさんが西野カナさんをディスっていました。内容としては「会いたくて会いたくて」という歌についての話で。あの歌はもはや歌ではないと。なぜなら、歌というものは「会いたいというその感情」を会いたいという表現を使わずにどのように伝えるのか、それが歌の持つ魅力であるはずなのに、歌詞そのもので「会いたくて会いたくて」といわれてしまったら・・・もうそれは歌ではないと。正直、その指摘にグッときました。やはりあの人は稀代の表現者だなぁー
これからも言葉を扱うものとして、どうしたらもっと相手に伝わるのかを常に考えてものを書いていきたいと思います。