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本よ、我らにインスピレーションを! 〜プロジェクト・マネージャー編〜

プロジェクト・マネージャーのブックレビューA.C.O.では各自のスキルアップに必要や書物や資料を、会社が負担する支援制度があります。クリエイターにとって、良い本は多くのナレッジやインスピレーションを与えてくれる、いわば栄養剤。購入した本は社員達でシェアすることで知識を共有し、スキルアップに役立てています。

前回の記事(本よ、我らにインスピレーションを! 〜デザインチーム編〜)では、A.C.O.のデザインチームがインスピレーションを刺激する本を紹介いたしました。今回はプロジェクト・マネージメント、グロース・マネジメントを行うメンバーの、おすすめの一冊をご紹介したいと思います。

池野 将司(WEB ANALYST / WEB DESIGNER )の一冊

新しいアナリティクスの教科書 データと経営を結び付けるWeb解析の進化したステージ / アナリティクス アソシエーション(著)

データ分析によるビジネスの改善に取り組むWeb担当者、 アナリティクス担当者、経営者のための一冊。教科書というだけあり、アナリティクスの概念についてわかりやすく解説されています。ツールの使い方というよりはデータを活用するためのノウハウが盛り込まれています。

イントロでは、2014年に行われたサッカー FIFAワールドカップで優勝したドイツ代表の話から始まるのですが、優勝という大きな目標(KGI)のために過去のデータを分析し、チーム強化のための改善目標(KPI)を設け、それを選手たちにわかりやすく伝える組織のコミュニケーションを例として挙げています。

スポーツとビジネスでシーンは違いますが、データ活用の根本は同じなんだと、webサイトのデータばかり見ていた自分はハッとさせられました。




満尾 有亮(取締役兼COO/PRODUCER)の一冊

それでもあなたの道を行け―インディアンが語るナチュラル・ウィズダム / ジョセフ・ブルチャック(編集)、中沢新一(翻訳)、石川雄午(翻訳)

肩に力が入ってるなぁと感じる時や、固定観念を解きほぐしたい時に開く一冊。

一貫したストーリー展開はないので、頭から読み進めるというよりは、パラパラと流し見しつつ、その時のテンションに響く都合の良い言葉を探し、「まぁ、細かいことはいいや」と、思考をチューニングする。

ただ、自分の本質はいたってリアリストなので、基本的にスピリチュアリズムそのものへの興味はない。あとは何より、ネイティヴアメリカンの写真がいい。




武藤 正高(PROJECT MANAGER)の一冊

Webプロジェクトマネジメント標準 PMBOK(R)でワンランク上のWebディレクションを目指す / 林 千晶(著)、高橋 宏祐(著)

ロフトワーク代表・林晶子さん著の不朽の良書です。約8年前の書籍ながら、PMBOKの考え方として何度読んでもその時の自分のレベルに合わせてあたらしい発見があると思います。

ウェブディレクターやプロジェクトマネージャーが何をすれば事故らないで安全運転できるかPMBOKの知識体系と実例に沿って書いてあります。ロケットを作るもの、ウェブサイトを作るのも、チャーハンを作るのも基本的な考え方は同じである気がしてきます。

システムよりのPMBOK本が多い中、珍しくデザインよりなのが嬉しいです。自分でなんとなくやってきたことが、PMBOK視点から考えた時に、あぁーやっぱり意味があったんだと。逆になんか不安だったところに何が欠けていてたのかを気づくこともできると思います。

現在はPDFで全文を無料配布されています。http://www.loftwork.jp/ideas/creativeprojectmanagement





安田 翼(PRODUCER / WEB ANALYST)の一冊

最強マフィアの仕事術 / マイケル・フランゼーゼ(著)、花塚 恵(翻訳)

アメリカの元マフィア マイケル・フランゼーゼの仕事術を紹介。マフィアの世界では信用が何より大切。そんな世界で生き延びるための秘訣は、仕事にもそのまま活用できます。実践できているかはさておき、僕はこの本からストイックさと誠実さを学びました。ちなみに好きなマフィア映画は、今も昔も変わらず「ギャングスターナンバーワン」です。



高橋 昌之(PROJECT MANAGER / WEB ANALYST)の一冊

センスは知識からはじまる / 水野 学(著)

くまモンのキャラクターデザインや、宇多田ヒカルさんのアートワークを手がけているクリエイティブディレクター、水野学さんの著書。着る服を選ぶこと、食事を取るお店を選ぶこと、斬新な企画など、センスという言葉は多様な場面でもちいられているが、センスとはいったいなんだろう。仕事におけるセンスの良さとはどんなものだろうという疑問をもっていたとき、この本を紹介していただきました。

著者はセンスとは、数値化できない事象を最適化することと定義しています。そしてセンスは知識を得ることにより、スキルとして身につけることができると述べております。本書にはセンスを磨くためのノウハウや事例が多く記載されています。

プロジェクト・マネージメントの仕事において、最適化した提案をすることは非常に重要です。これからセンスを磨き、見た目の良し悪しだけでなく最適化されている、センスの良い仕事をしたいです。





小山 和之(EDITOR / ASSISTANT PRODUCER)の一冊

誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 / D.A.ノーマン (著), 野島 久雄 (翻訳)

ユーザー中心設計(UCD)を提唱するD.A.ノーマンの著書で、認知心理学の分野の名著です。ビジュアルデザインから機能設計にいたるまで、デザインのさまざまな場面において「ユーザーにとって」本当に必要な、最適なものを考える重要さを考えさせてくれます。デザインの意味・役割を再認識するため、デザインに関わる者として都度手に取るようにしています。



瀬田 晴彦(PROJECT MANAGER)の一冊

人を動かす質問力 / 谷原 誠(著)

ちょうどデザイナーからプロジェクトマネージャーへジョブチェンジした時に読んだ本です。言うまでもないですが、いくら素敵なWebサイトを作れる技術があったとしても、プロジェクトの過程における社内外コミュニケーションが上手くいくかいかないかで最終成果物のクオリティが変わってきますよね。

著者の方は弁護士さんで、「質問することで人間の自尊心を上手くコントロールする」ティップスがたくさん書かれてます。自分も高い買い物する時に持ち良く購入に至るケースもあればそうでないケースもあります。なるほどそういうことかと気づかされました。相手の立場にたって、楽しく気持ち良く一緒にプロジェクトを進めていきたいので、何か壁ができたり上手くいかない時はたまに手にとる本です。社外でも社内でもコミュニケーションの役に立つ本です。



読書で得た知識を、自身のスキルへ。

前回の記事(本よ、我らにインスピレーションを! 〜デザインチーム編〜)で記載したように、デザインチームのメンバーは、インスピレーションを与えてくれる本を好んで読んでいることがわかりましたが、プロジェクト・マネージメント、グロース・マネジメントチームはより実践的な本を好んで読んでいることがわかりました。本から得たナレッジを日々の業務に活かし、自身のスキルアップに努めています。

本を読むことで新たな視点でものごとを見ることができ、いままで気づかなかったアイデアが思いつくこともあります。感動する言葉や美しい写真を眺めることで、気分転換に最適な本もあったりと、読書のもつ効果は多種多様です。電子書籍に対応した書籍も増えておりますので、今回ご紹介した中に、気になる一冊がありましたらぜひ手にしてみてください。

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