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いいじゃん、それやってみようよ!Journal記事制作のバックグラウンドを取材してみた(前編)

オウンドメディア制作のバックグラウンドが見てみたい

こんにちは、デザイン部の岩田です。皆さんは企業のオウンドメディアをチェックしますか?

オウンドメディアは会社の文化や雰囲気を垣間見ることができ、企業にとっては自社をアピールする絶好のチャンスです。ですがそれゆえに信憑性が気になって、「この会社、メディアではすごくカッコつけてるけど、会社のありのままの姿や雰囲気を伝えているのかな?」と思ってしまうのが、こころの内だったりします。

オウンドメディアの記事は誰がどうやって作っているのか、知りたくありませんか? そこで一つの記事が制作開始してから完成するまでを、ライターへの取材を交えながら紹介したいと思います。私が取材した記事はこちらです。「働き者なあなたに送る、Web業界で働く漫画好きが選ぶイチオシ漫画特集」ライターはデザイナーの益田絢子さんです。


「自分が書きたいこと」を「みんなが読みたいこと」にする。自社のカルチャーを伝えるメディア記事制作の流れをご紹介

A.C.O.Journal は、A.C.O.のカルチャーとノウハウを伝えるためのオウンドメディアというタグラインのもと、毎週1本以上の記事を公開しています。目的は新規クライアントの獲得、および新規採用のためのPRです。

ではA.C.O.のジャーナルの編集部はどうなっているのかというと、3つのデスク(チーム)に分かれています。記事を公開すると20点、Facebookの1いいねが1点というポイント制でデスク同士得点を競っています。1年の終わりには高得点のデスクが表彰されるので、忘年会はとても盛り上がりますよ!

毎週月曜日の11:30からは、定例のジャーナルミーティングが行われます。ここでは企画立案や、進行状況の確認、編集長からのフィードバック、画像作成するデザイナーやカメラマンのアサインなどが行われています。

ではここからは、記事作成の流れを見てみましょう。記事の作成は基本的に以下のフェーズに分けらます。今回の取材でははじめに着手する、「1. 企画」「2. プロット」についてご紹介したいと思います。


1. 企画
2. プロット
3. 取材
4. 原稿
5. 画像
6. 入稿
7. 公開/拡散


オウンドメディア A.C.O. Journalの作り方 フェーズ1 企画

A.C.O. Journalではライターがそれぞれ書きたい記事の企画を持ち込み、週に一度の編集会議でのプレゼンを経て、編集長が実施可否を判断します。

企画の判断基準には、「A.C.O.のカルチャーとノウハウを伝えるものになっているか」と、「ユーザーが読みたいものか?(タメになる、独自性がある、信頼性がある)」、「実現が現実的か?(予算、リソース、スキル、リスクヘッジ)」などの指標があります。

記事の企画は基本的にはライターが書きたいものを持ち込み、実現するためにはどういう編集を行うべきか?をチームでディスカッションしながら進めていきます。持ち込んだ企画が実際に記事なる割合はだいたい3割程度。それではライターの益田さんに、企画について取材してみましょう。

                      登場人物

                       岩田

                       益田

岩田 :それではさっそく取材に移りたいのですが、今回「働き者なあなたに送る、Web業界で働く漫画好きが選ぶイチオシ漫画特集」を書きたいと思ったきっかけを教えてください。

益田 :昔から、ジャンル問わず自他共に認める大の漫画好きでした。漫画をきっかけに人の新しい一面が見られることもあるので、A.C.O.でも漫画について語らう場を開きたいと思ってました。
ですがA.C.O. Journalの記事として漫画をテーマにしようと考えたときに、そのままだと企業のオウンドメディアに載せる必然性が足りない。そこで「好きな漫画」というのではなく、「仕事に役立つ漫画」をテーマにしました。
この記事を読んでくださる皆さんがここで挙がった漫画を読む事でモチベーションを上げてもらったり、A.C.O.に興味を持ってもらえればと思い考えた企画です。


岩田 :なるほど、確かに漫画を読むと元気が湧いてくることありますよね。漫画というコンテンツを通じてどんな人がどんな考えで仕事をしているかも見えてきそう。漫画好きの絢子さんがインタビューしたら、インタビュイーも心を開くと思います。

益田 :初めての編集会議に、「A.C.O.で働く漫画好きを集めて座談会を開き、記事化をする」という企画を出しました。私らしさが出やすく面白そう、絵が楽しくなりそう、初めての記事としては難しすぎない、という理由で編集長からGOをもらいました。それと同時に、編集長からはいくつかのフィードバックをもらいました。

岩田 :おめでとうございます! ちなみに編集長からもらったフィードバックは、どんなものでしたか?

益田 :大きく以下の3つです。
・漫画の記事は様々なメディアに沢山あるので、オリジナリティをどう出すか?
・A.C.O.の社員を主体とするか、漫画の紹介を主体として社員を出さないか、どちらが良いか?
・漫画の画像を記事内で使用する際、著作権は問題ないか?

岩田 :なるほど。企画フェーズは突破いたしましたので、次はプロットですね。


オウンドメディア A.C.O. Journalの作り方 フェーズ2 プロット

編集会議では各記事ごとにメンバーでレビューを行いながらディスカッションしていきます。はじめは漠然としていた企画も各々が調査を行ったり、社内で相談しながら少しずつ記事の中身を具体的にプロットしていきます。

益田 :プロットを作成するにあたって、まずは記事を対話形式にするかインタビュー形式にするかで迷いました。今回の記事は、インタビュー形式でプロットの作成を進めることにしました。

岩田 :記事をどんな形式にするかは、伝わりやすさや編集のしやすさを左右する大事なポイントですね。絢子さんはなぜインタビューを選んだのですか?

益田 :インタビュー形式の方が確認したいポイントを抑えやすく、一人一人の思いを深掘りできると思ったからです。対談も、A.C.O.の和気藹々とした雰囲気を伝えるには良いかなと思ったんですけどね。

岩田 :たしかにインタビューの方が深掘りに適していますね!漫画記事は読んでいて、オススメの漫画だけでなく、絢子さん、木下さん、吉岡さん、満尾さんそれぞれの人物像がよく現れていて、同じ仕事に役立つ漫画でも切り口がそれぞれ独特で面白かったです。対談にしたら、会話のなかのかけ合いから社内の雰囲気は出せそうですけど、一人一人へのフォーカスは弱まっていたかもしれませんね。

益田 :社内のメンバーとのインタビューは普段のコミュニケーションと近い雰囲気で行えるため、リラックスして良い情報が引き出しやすいという利点があります。なかなか話せなかった人と話をする機会にもなり、業務でのコミュニケーションのしやすさも変わってきますよ。

岩田 :なるほど。形式がインタビューと決まったら、どのような質問をするかイメージが湧いてきましたね。

益田 :はい。この段階からインタビューのアポをとったり、紹介する漫画を教えてもらったりしつつ、プロットを作成していきました。


企画を思いついて最適な編集方法を見つけたら、ほぼ記事はできたと言っても過言ではない

いかがでしたか?今回は実際に公開した記事を取材しながら、企画とプロット作成までの流れを紹介しました。自分の書きたいことがベースで企画が立案され、会社のメディアに掲載されると思うと、なかなかワクワクしませんか?記事制作のバックグラウンドが少しだけでも伝わっていたら幸いです。

私も大学でデザイン学科にいたとき、手を動かす前に「なぜ作るか」「何を作るか」という企画の部分(デザインで言うコンセプト)が完成したら、もうデザインはできたようなものだと教わってきました。もちろん実際はそこからが制作なのですが、ここで言う「ほぼできた」には「ここができていないと制作しても始まらない、そのくらい企画が大切だ」というようなニュアンスも含んでいます。そう言った意味で、ものづくりのプロセスはデザインでもメディア制作でも同じだな、と感じます。

取材の続きは次回中編でご紹介したいと思いますので、お楽しみに。

益田さんの作った記事はこちら「働き者なあなたに送る、Web業界で働く漫画好きが選ぶイチオシ漫画特集」

WRITER

岩田 紗季 SAKI IWATA / DESIGNER

武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業。制作会社にてランディングサイトやコーポレートサイトなどのデザインを経て現在に至る。デザイン担当。デザイン部所属。

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