フリーアドレス、スタンディングテーブル、照明などなど。A.C.O.的オフィス改善アイデア大公開
こんにちは、UX/IA部の長谷川です。質の高い仕事をする上で、良いオフィスは必要不可欠なもの。A.C.O.のオフィスは、この春に拡張工事を行いました。 A.C.O.のオフィスにいらしていただいた方からは、よくオシャレなオフィスですねとお褒めの言葉をいただきます。ありがとうございます!! ただ、実はただオシャレなだけではなく、ぼくたちメンバーが働きやすくするためのたくさんの工夫やノウハウが凝縮されています。
今回は新しくなったオフィスの紹介も兼ねて、A.C.O.のオフィスづくりへの知見やこだわりを紹介していきます。メンバーが働きやすいオフィス環境とはなにか? どんなところにストレスを感じているのか?解決するためにはどうしたら良いか? 同じ課題を持っている方がおりましたら、この記事からなにか参考にしてくれると幸いです。
CHAPTER 1 – 生産性向上の鍵は、働き方の「メリハリ」
Webワーカーのみなさん、作業をするときずっと同じ姿勢・同じ場所だと頭が煮詰まってしまいますよね。そんな時、オフィスのレイアウトやインテリアの工夫次第で、生産性を向上させることが可能なんです。
フリーアドレスに+αでその効果を最大に
生産性向上のための施策として昨今の日本にも浸透してきたのがフリーアドレス制度。プロジェクトに合わせてフレキシブルにメンバーをグルーピングできること、毎日異なる人と肩を並べて仕事をするためコミュニケーションが円滑になること、など様々なメリットがあることは皆さんもご存知かと思います。
そんなフリーアドレスの効果をさらに向上させるための+αの要素として、A.C.O.ではソファやラウンジチェア、ハイテーブルなど様々なタイプのワークスペースを用意しています。気分や業務内容に合わせてそれらを自由に移動することで、常に最適な環境で仕事ができるというわけです。
例えば、大量の情報をさばくときはモニターのある壁際の席、文章を書いたり資料を作成するときはソファ席、お昼明けちょっと眠いときはハイテーブルで立ちながら、と1日の中でも席を移動しながら作業することができます。ハイテーブルでの作業では健康リスクも軽減できますね。
条件に応じて席を変えることで、1日の活動の中にもメリハリが生まれ、スタッフは心身の健康だけでなく、高いパフォーマンスを維持しやすくなるのです。
メリハリを促進するためのコミュニケーションスペース
働き方にメリハリをつけるためには、休憩するときは思いっきり休むことも大切。しかし一人で休んでいるとどうしても仕事のことがあたまから離れず、休んだ気がしないなんて経験はありませんか?あたまを休憩モードに上手に切り替えるには、スタッフ同士のコミュニケーションが有効です。何気ない会話をすることで、休憩中のあたまから自然と仕事を取り除いてくれるのです。
今回のオフィスリニューアルで導入した小さなカフェスペースにも、コミュニケーションを活性化させる仕組みがあります。カフェスペースをあえてオフィスの中央に配置することで、座っている人だけでなく横を通る人とも自然なコミュニケーションが発生するのです。それだけでなく、コミュニケーションが活性化することで、情報共有やプロジェクトをまたいだレビューなども生まれやすくなります。
カフェスペースはとりわけ広い空間でなくても良いのです。3~4人がリラックスできる席と人の流れがあれば、憩いの空間は成立します。
CHAPTER 2 – 限られた予算とスペースでも、アイデア次第で生産性の高いオフィスを作れる
多くのお金と広いスペースがあればよいオフィスを作ることは簡単ですが、企業である以上予算やスペースにある程度の制限が出てきます。そんなときちょっとしたアイデアや工夫次第で、コストを抑えつつ、必要な機能を満たし、それ以上の効果を発揮することが可能です。
多機能・省スペース・省コスト。3拍子そろったスタンディングテーブル
A.C.O.には、スタンディングテーブルと呼ばれる社内会議用のハイテーブルがあります。通常、会議というとある程度の大きさの空間とテーブル、そして人数分の椅子が必要ですが、スタンディングスタイルにすることで椅子が不要になります。さらに、椅子がない分左右の間隔を狭められるため、空間とテーブルのサイズも3分の2〜半分程度で済むようになります。
長時間座って仕事をしていると、喫煙と同様の健康リスクもあるというデータもあります。*1 事実、海外のオフィスではスタンディングテーブルの併設が義務化されている地域も多いようです。スタンディングテーブルでの会議は普段座りっぱなしのWebワーカーに体を動かす機会を与えてくれるのです。動き回ることができるので議論もより活発になるので、スタンディングテーブルの導入はかなりおすすめです。
また、テーブルを動かせばすぐに広いスペースを作ることができます。実際、A.C.O.ではスタンディングテーブルを移動してできたスペースを大人数が集まる空間として活用しています。フレキシブルさを持たせておくことも、限られたスペースの活用に非常に有効です。
DIYの最大の魅力は省コストではなく、オフィス空間の最適化にある
CHAPTER 3 – オフィスはもっと居心地の良い空間であるべき
日本人の一般的な1日の就業時間は8時間。1日の3分の1をオフィスで過ごすことを考えると、オフィスは立派な生活空間と捉えてよいのではないでしょうか。A.C.O.でもオフィスを生活空間のひとつと捉え、居心地の良い空間づくりを意識しています。
オフィスの中だけでなく、オフィスを取り巻く環境も
A.C.O.がある町原ビル。目黒川沿いに佇むこのビルは、春には桜、夏には深緑を窓から眺めることができ、1階にはおしゃれなカフェもあります。ビルオーナーの町原さんによって手が加えられてレトロでおしゃれな雰囲気に仕立てられていて、ビル全体が非常にアットホームな雰囲気に包まれています。ただ働くだけでなく、安らぎの要素があることがA.C.O.が町原ビルを選んだ理由です。
壁や照明、細部へのこだわりも
居心地の良さを作るには細部も重要です。
例えば壁の色。A.C.O.では壁の一部にアクセントカラーのペンキを塗って空間にメリハリや遊び心を持たせています。ペンキを塗る壁の位置にもちょっとしたこだわりがあって、お客様が部屋の奥側の席に座ったときやオンライン会議をする時に、ちょうどスタッフ越しにアクセントカラーが背景にくるようにしています。
また照明も意外と空間の雰囲気作りに大きく寄与する要素です。A.C.O.で使っている照明器具はほとんど全て電球色です。我々Webワーカーにとて目は命。オフィス作りにおいて、照明は非常に重要だと考えております。
多くの企業では昼光色の蛍光灯やLEDが昼でも夜でも煌々とデスクを照らしていますが、昼光色は長時間の作業になると目が疲れてくるうえ、夜でも昼間のように明るい状態というのは人間の体内時計を狂わせる原因にもなります。
その点、電球色の照明は目にも優しく、空間を柔らかく演出してくれる効果もあります。また照明の使い方も部屋全体を明るくするのではなく、スポットライトによる間接照明をメインにすることで陰影をつけています。オレンジのアクセントカラーの壁にスポットライトを当てると美しいグラデーションとなり、社員の心をすこしだけ潤してくれています。
CHAPTER 4 – オフィスは作って終わりではない。大切なのは使いながら改善を重ねていくこと
良いオフィスを作りたいとき、最初から完璧なオフィスを用意するのは得策ではありません。なぜなら、構想段階でいくら図面を書いてシミュレートしても、実際に作ってみると意外な使われ方をされていたり、思いもよらぬところに不便さを感じることは避けられないからです。
だから私たちはアジャイル開発でアプリやサービスを作るのフローのように、はじめに改善を前提とした最小限の機能を用意。そして実際にオフィスを使いながらスタッフたちのアイデアや不満の声を集め、その都度改善を重ねてきました。オフィスが無機質だと感じたら植物や木目のテーブルで素材感プラスし、会議室が足りなければときには壁を作って新しい部屋を作ったりもします。
まるでWebサイトのグロースハックのように、足りないものがあれば足して、余計なものがあれば整理して、そのときそのときに最適化していけば良いと考えております。オフィスづくりに大切なのは、働くスタッフが効率的に仕事をし快適に過ごすためにどうすれば良いのか考えて変化させ続けること。そして変化に対応できる空間の柔軟性ではないでしょうか。 この記事を読みA.C.O.に興味を持ちましたWebワーカーの方がおりましたら、こちらより応募くださいませ。
注釈
WRITER
長谷川 大輔(DAISUKE HASEGAWA)
INFORMATION ARCHITECT
神奈川大学工学部機械工学科を卒業。自動車内装部品メーカーにてプロダクト設計の経験を経て、現在に至る。UXデザイン、情報設計担当。UX/IA部所属。