第1話|成果を出すほど明確になった違和感が、起業の原点だった。
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Structure & Strategy代表の瓜生です。
新卒第一期生の募集にあたり、私たちのことをより深く知っていただくために、3回にわたる連載をお届けします。
この連載では、Structure & Strategyの原点、事業に向き合う姿勢、そして新卒でこの環境に飛び込む価値について、順を追ってお話しします。
私たちの挑戦や仕事の面白さを、少しでも具体的に感じてもらえたら嬉しいです。
- 第1話:成果を出すほど明確になった違和感が、起業の原点だった。
- 第2話:なぜ私たちは「支援だけ」で終わらないのか。マーケティングマネジメント会社という挑戦
- 第3話:新卒で少数精鋭のプロ集団に飛び込むことの意味
第1話では、Structure & Strategyを立ち上げた背景と、その出発点にあった考えについてお伝えします。
なぜこの会社を始めたのか。その原点から書きます。
■ 成果を出すことに没頭
2011年、わたしは当時、日本で最も競争の激しいデジタルマーケティングの現場に身を置こうと、サイバーエージェントに入社しました。
運用型広告を主軸とした営業やコンサルティングからキャリアが始まり、とにかく広告効果、顧客成果を出すことに夢中で、気づけば全社員約3,000人の中から「ベストプレイヤー」に選ばれ、プレイヤー職の最高位となる「エグゼクティブ」ランクに到達していました。眼前のクライアントに最高のアウトプットを示し続ける。それだけを考えていたら、年間の扱い額は数十億円。定量的な結果は自ずと後からついてきました。
ただ、そのような結果を出しても、どこか自分の中にモヤモヤがありました。「運用型広告のプロフェッショナル」は、キャリアを形成していく上で1つ達成する事に意味のあるマイルストーンではありましたが、全くもって最終形ではなかったからです。
■ 視座が変わって、見えたもの
その後、デジタルチャネルがマス媒体と同等かそれ以上のメディアパワー・フォーマットパワーを確実に持ち始めた頃、いわゆる大手総合代理店からマス予算・宣伝予算を奪取するというテーマを掲げた戦略部署に移り、ストラテジックプランナーとして、案件を担当するようになります。ここで、ダイレクトレスポンス型のプロモーション一辺倒、かつ、メディアハックが中心だったそれまでのキャリア形成から、大きく飛躍した感覚がありました。
今振り返ると、このタイミングで初めて「マーケティング」という言葉が、等身大で使えるようになった気がします。その言葉を堂々と用いるには、自分の解像度が高い領域というのは、あまりにも本来の意味するところに対し限定的過ぎたのです。
そしてその後、事業会社であるリクルートに移ってからは自動車領域のPdMとして、プロモーションやマーケティングは勿論のこと、メディア商品企画や開発・営業マネジメントなど、サービス・プロダクトを横断的に監修する経験も積みました。
視座が変わることによって、よりはっきりと見えるようになった事がありました。
- マーケティング支援会社の多くは、「課題を解決する」のではなく「納品する」ことを目指している。手法の深さより案件の数を追う。クライアントの事業課題に本気で向き合うインセンティブが構造的に弱い。
- 事業を成長させるために、プロモーションが担える範囲というものは限られる。サービスやプロダクトが1歩前に進むために、あまりにも多岐に渡る活動領域が存在し、かつそれらは戦略的かつ構造的に設計されているものでなくてはならず、中長期的・継続的な努力を必要とする。
- 企業として勝つことと、そこで働く者が本質的に成長し続けられる環境かどうかは必ずしも一致しない。
新卒でこの業界に入ってから少しずつ感じていた違和感が、様々な経験を通して、1つずつ自分の中で確信に変わり、言葉になっていきました。
■ 事業責任者としてIPOを牽引して、決心がついた
その後、あるデジタルマーケティングのスタートアップに執行役員として参画し、同社主幹となる広告事業の責任者を担いました。2年で売上6倍を実現させるなど、東京証券取引所グロース市場上場まで業績を牽引。事業をまさに圧倒的当事者として急成長させる経験は、自分のキャリアの中でも大きな転機になりました。
その最中、MarkeZineというメディアへ「売上至上主義がもたらす負のスパイラルを打破する」というテーマで寄稿しています。事業をスケールさせながら、業界の構造的な問題に対する自分なりの解決アプローチが、どんどん明確になっていった時期でした。
上場への道筋を確かなものにできたとき、一つやり切った、という手応えがありました。そして同時に、ここから先は100%自分の信条に基づいて生きたい、という想いが抑えられなくなっていました。
ビジネスの構造を理解し、勝ち筋を見出し、結果を出す。それを皆で実行できて、かつ面白がれる事業体でありたい。この想いを純粋に追求できる場所を、自分で作ろうと決めました。
——2022年、Structure & Strategyは創業しました。課題解決の要諦は、常に構造(Structure)と戦略(Strategy)にある。社名には「マーケティング」ではなく、私たちの仕事の本質をそのまま込めました。
次の記事では、実際に何をやっている会社なのか、具体的に書きます。