借りて、返して、また循環する世界を、仕組みにする仕事
こんにちは。システム開発部VPoEの鈴木です。
家具と家電のレンタル・サブスク「CLAS」を運営する株式会社クラスで、開発組織をマネジメントしています。
いきなりですが、クラスのエンジニアリングは、システムを必要としている人のお話を丁寧に聞くところからはじめます。
倉庫で使うアプリを開発する場合は、コードを書く前に倉庫の現場にも立ちます。ときには営業に同行して、客先の商談にまで同席します。
「エンジニアなのに?」と思われるかもしれません。でも、ここがクラスの開発でいちばん面白いところだと、私は思っています。理由はシンプルで、開発する機能は、実際の現場で自分で使ってみないと、本当に必要かどうかを見極められないからです。
本稿では、その面白さの正体をお伝えします。
「仕様どおりに実装するだけじゃ物足りない」そんな方に、まず読んでほしい内容です。
「“暮らす”を自由に、軽やかに」。売って終わりじゃない事業
クラスの事業を一言で言うと、耐久消費財の循環プラットフォームです。
個人向けの「CLAS」、法人向けの「CLAS Biz」を通じて、家具や家電を借りて・使って・返して・また次の方へと循環させています。
「“暮らす”を自由に、軽やかに」というビジョンのもと、モノを捨てない社会づくりを目指しています。
買い切りのECでしたら、売って、届けて、代金を受け取れば終わりです。でもCLASの場合、お客様が借りている間ずっと課金し続け、商品管理も続けます。そして利用終了した商品が返ってきたら、クリーニングやリペアを経て、また次の方へ。
たとえばテーブル1脚の注文でも、倉庫では「天板1枚+脚4本」とパーツ単位で管理しています。何がどこにあり、どんな状態で、これまで誰にどれくらい貸したか、いつどんなクリーニングやリペアが行われたか。その履歴まで追い続けて、はじめてサービスが成立します。
この事業に、既製のパッケージ・システムはありません。家具と家電のレンタル・サブスクという新しい事業だからこそ、運用プロセスそのものと、そこに必要な機能を、エンジニアがゼロから考えます。
正解が用意されていない問いに、実務を見ながら答えを見つけていく。まだ誰も知らない領域を、自分の手で形にしていく。
これは、システムをつくる仕事であると同時に、事業のつくり方そのものを考える仕事でもあります。ここにこそ、クラスのエンジニアリングの醍醐味があると思っています。
要件を決める前に、1ヶ月間、現場を体験した
以前、法人事業の業務全体を見直す業務改革(BPR)プロジェクトを立ち上げたことがあります。そこで法人向け開発チームのエンジニアがまずやったのは、要件や仕様をまとめることでも、ましてやコードを書きはじめることでもありませんでした。
かわりに取りかかったのは、1ヶ月間、法人メンバーに混じって実際に事業部の業務を体験し、営業に同行して客先の商談にも同席することでした。商談の場でどんな会話が交わされ、そのときシステムがどういった使われ方をしているのか、法人業務を通じてどんな作業に苦労しているのか。自分の肌で感じて理解してから、要件を整理していきました。
倉庫アプリも同じです。要件や仕様を考えるときは、エンジニア自身が倉庫に立ち、自分でアプリを操作します。倉庫スタッフの使い方を横で見せてもらい、非効率が潜んでいないかを確かめる。
現場の本音は、オンライン会議やテキスト・コミュニケーションだけでは、どうしても拾いきれません。倉庫で会話しながらふとした瞬間にこぼれる「これは開発してもらうほどでもないんだけど…」そんな前置きで始まる一言が、実はいちばん効く改善だったりします。
だからこそ顔を合わせて、会話の中から課題や意見をすくい上げる。伝言ゲームで「本当はAが欲しかったのに、Bをつくってしまう」ことを、私たちは徹底的に避けています。
実際、今この記事を書いているときも、担当エンジニアが新しく実装した倉庫アプリの説明で倉庫に行っていたので、「ついでに写真撮ってきて!」とお願いしたのが、タイトルヘッダーでも使われたこちらの写真です。
コードをリリースした翌日、実務が変わる手応え
ECサイトの運営だけでなく、配送・返却・リペア・クリーニングまで自社で持つからこそ、画面の向こうには、実際の倉庫の棚と、家具を運び、状態を確かめ、傷を直すスタッフの手作業があります。
自分が整えた仕組みで、翌日には現場のオペレーションが軽くなる。営業の商談がスムーズになる。その手応えを、こんなに近い距離で味わえる開発は、そう多くありません。
開発組織はまだ小さく、チーム体制も事業に合わせて柔軟に組み替わります。完成された大企業の開発部門ではありません。でも未完成だからこそ、一人の判断が明日の現場に直結する。当事者になれるフェーズです。
AIがコードを書く時代だからこそ、残るのは「何を、なぜつくるのか」を実務から見出す力だと、私は考えています。
クラスのエンジニア組織に興味を持っていただけた方は、30分だけ話しませんか
クラスのエンジニアリングは、教科書的な技術論だけでは完結しません。倉庫の棚、返却された家具、法人の商談など、リアルな現場の不便を、循環する仕組みへ翻訳していく仕事です。
「なぜ面白いか」の入口は、ここまでにさせていただき、詳しい働き方や技術スタック、組織カルチャーなどの話は、別の記事やカジュアル面談でお伝えします。
カジュアル面談は選考の場ではなく、あなたの知りたいことに答える場です。少しでも興味を持っていただけたら、「話を聞きに行きたい」からご連絡ください。
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