皆様、こんにちは。
Beff株式会社 コーポレート本部の三浦です。
今回は、大学院で培ったナトリウムイオン電池の専門知見を武器に、2026年4月から9月までの半年間、Beffのインターン生として圧倒的な主体性を発揮している磯貝さんと弊社代表の長野との対談の様子をご紹介します。
高い成長意欲を持ち、現場での泥臭いものづくりからビジネス視点での顧客サポート、さらにはソフトウェア開発の領域にまで貪欲に挑む磯貝さん。スタートアップならではのスピード感を体感し、成長を楽しみながら新たな価値の創出に貢献しています。
今回の対談では、インターンの自主応募に至ったきっかけをはじめ、大学院の研究と企業ビジネスにおけるスタンスの違い、実務で身につけた実践的スキル、そして博士課程進学とその先に見据えるビジョンについて語っていただきました。
さらに、代表から見た磯貝さんの驚くべき成長や、対談だからこそ見えてきた「理系学生のキャリアの選択肢を広げるスタートアップの価値」についてもお話しています。
お互いへのリスペクトと、未来の挑戦者へのメッセージが詰まった対談です。
ぜひ、ご一読ください!
目次
大学院での電池研究から留学前の半年間の空白、そしてBeffへの直談判に至るまで
三浦:早速ですが、磯貝さんは、大学院では何を専攻し、どんな研究をしていたのでしょうか?
磯貝さん:ナトリウムイオン電池を主な研究テーマとしていました。具体的には、ナトリウムイオン電池においてどのような反応が起きるのかを解明することが主なテーマで、さらに国家プロジェクトでもナトリウムイオン電池の開発に携わっていました。
三浦:Beffでは元々インターンを募集していませんでしたが、応募いただいたきっかけを教えてください。
磯貝さん:きっかけは先輩からの紹介です。大学院の夏前(5〜6月頃)、留学生支援団体のOB・OG会での帰路途中、先輩から「こういう会社があるよ」とBeffのLinkedInのリンクだけを本当に軽く紹介されました。当時は卒業後に留学するか就職するかも決まっておらず、その時は特に気に留めず、記憶の片隅に置いているだけでした。その後、年末あたりに研究や就活を進める中でキャリアを考え、「一旦社会に出て、社会経験を積みたい」と考えるようになりました。大学院を卒業してから留学が始まるまでに約半年間の空白期間があったため、「留学に備えて蓄えたい」、「社会経験を積みたい」という目的でインターン探しを始めたのですが、記憶の片隅にあったBeffにアプローチしてみようと思いました。当時、Beffはインターンの募集をしていませんでしたが、「面白そうだし、ダメだったら昔インターンをしていた別の会社に聞いてみよう」というくらいの気持ちで、BeffのLinkedInのアカウントへ直接メッセージを送ったのが、実際の応募に至るまでの経緯です。
三浦:LinkedInからメッセージが来たとき、代表はどう思いましたか?
代表:当時インターンの募集を行っていなかったにもかかわらず、直接会社のアカウントにメッセージを送ってきた磯貝さんのアプローチを見て、率直に「面白そうな方だな」と思いました。募集がない中にいきなり飛び込んできたという積極的なアクションそのものに惹かれ、磯貝さんという人物に興味を持ちました。それと、そういう積極的な人には活躍できる場所を用意してあげたいと思い、彼に合うやり方やポジションを考えてみようと思ったんですよね。面談も行ったのですが、研究内容のプレゼンを聞いた時に、かなり技術的に高いレベルのことをやっているんだな、ということに驚かされました。
苦労を、苦労と捉えない。未経験のCAD設計や海外メンバーとのコミュニケーションなど、職業体験の枠を超えて挑んだ日々
三浦:磯貝さんは、Beffで今どんなことをやっていますか?
磯貝さん:本当にいろんなことをやらせていただいています。メインは大学院で行っていたナトリウムイオン電池に関連する案件ですが、その他の案件にも関与させていただき、技術的なバックサイドから顧客と向き合うフロントサイドまで、幅広い接点を持つ機会があります。加えて、自社開発ソフトウェアにおいて、自身が現場で実際に使うユーザーの立場から開発側にフィードバックを行うポジションも担っています。
三浦:実際やってみて、「これは難しいな」という経験はありましたか?
磯貝さん:これまで自分が慣れ親しんでこなかった技術やテクニックにゼロから取り組む必要がありました。 具体的には、CAD(設計ソフト)を使って図面を書かないといけないとか。ただ、自分ができることも増えていくので、成長機会として楽しいなと思いました。
三浦:ドイツメンバーとのやりとりもあったと思いますが、「言語の壁」の苦労はありましたか?
磯貝さん:そうですね。自分がもっと英語の勉強をしなければいけないな、と思うときはありますが、自分の伝えたいことを根気強く諦めずに話せば、ドイツメンバーも理解してくれましたし、今はAIなどの技術的なサポートが非常に発達しているので、言語の壁に対して過剰に慎重になったり臆病になったりすることはないです。
三浦:代表から見て、磯貝さんが「ここは苦労していそうだな」ということや、むしろ「期待以上だったな」ということはありますか?
代表:すべてが期待以上でした。面談の印象から、苦労を「苦労」だと捉えない人なんだろうなと思っていたのですが、その通りでした。本来であれば大変だと思うことも、積極的に学んでいたり、人と人との調整も自分の役割だと理解してやってくれていたと思います。主体性にすごく優れていて、苦労としてとらえないだろうと思ったものの、よくある職業体験型インターンの枠を超えたレベルの高い業務を磯貝さんにはやってもらっています。ご本人的には成長機会として捉えてもらっているのは本当に感謝しています。
サイエンスからビジネスの合理性へ。実務で手にした「3つの武器」と、顧客との対話で知った自分の現在地
三浦:インターン通して新しく身についた知識やスキルはありますか?
磯貝さん:大きく分けて「電池の商業化に関するリアルな知見」、「大学院と企業のスタンスの違いの理解」、そして「未経験から習得した実践的なIT・設計ツールスキル」の3つがあります。
大学院の研究でも実用化を視野には入れますが、実際の商業製品として流通している電池の具体的な設計指針や、実際にどのような物質・部品が使われているかといった「実用化の実態」までは深く知ることができないので、商業化された電池のリアルな知識を得られたこと、そして実際に電池を作ってきたプロフェッショナルたちと一緒に作る、もしくはその知見に直接触れ合えたことがものすごく大きかったです。
あと、大学院と企業の「ものづくりの出発点(根っこ)」の違いを理解できたことも大きな収穫でした。大学院の研究では、「どういうメカニズムなのか」というサイエンス(原理原則)から出発しますが、企業の場合、営利企業として「どうしたらマーケットに価値をもたらし、経済的・技術的に定量的な根拠を持たせられるか」というビジネスの合理性から出発するという出発点の違いが知れたのも面白かったです。
技術的なスキルでいうと、簡単なデータ処理ができる程度のプログラミングとCAD(設計ツール)が使えるようになりました。大学院までは全く触ったことがなかったのですが、自分の手で動かせるようになって、良いスキルが身ついたと思います。
代表:電池の出発点の違いの話についてですが、これまで大学院で学んできたサイエンス的な考え方がベースにある中で、お客様とお話をしたとき、どんなインプレッションを受けましたか?
磯貝さん:お客様が提示する様々な電池のコンセプトや新規事業のアイデアを理解する上で、大学院で深めてきた学術的な知識やアプローチが「非常に自分を助けてくれている」と感じました。一方で、本当の意味で相手に貢献できる人になるには、より一層原理原則の理解を深めていかなければならないという、自分の現在地を思い知らされました。
「何でもやる雑用」から「一人の戦力」へ。大企業基準を脱し、スタートアップで体感した小回りと前進するエネルギー
代表:ではちょっと質問を変えて、参加前のインターンのイメージと実際にやってみてのギャップはありましたか?
磯貝さん:以前インターンしていた会社では「何でも雑用やります!」というサポート業務のイメージだったので、イメージは180度覆りました。ナトリウムイオン電池の開発、CAD設計、新規ソフトウェアへのフィードバックやコード処理など、責任ある業務をやっているという感覚です。
代表:働く前に抱いていた「社会人」のイメージと、実際にBeffで働いてみて感じたギャップは何かありましたか?
磯貝さん:就活のときには、業界の人が知っているような「誰もが知る大企業」ばかりを受けていたので、そこが「社会人の基準」になっていましたが、実際にBeffで働いてみると、日常の業務の進め方や意思決定も、非常に小回りが利くことに驚き、会社が前に前に進もうとしているエネルギーがあると感じました。スタートアップの仕事の進め方のイメージは持っていましたが、身をもってそれを体感できたのは良かったです。
博士課程の先に見据える社会への還元と、実務をやりきって高まったキャリアの解像度
三浦:インターンを終えた後の目標があれば教えてください。
磯貝さん:まずは、無事に博士課程を修了できるように頑張りたいと思っています。
その後は、どのような形であれ、エネルギーに関わるトピックで、何か一つでもポジティブな影響を与える活動に取り組むことと、留学を通してグローバルな視点を養い、日本に対してポジティブな還元をしたいと考えています。最終的には、自分が納得できる生き方ができればいいなと思っています。
代表:磯貝さん自身が思っている以上に大きく成長したと思います。ここで実務をやりきったことで、今後のキャリア選択における目線がぐっと広がった気がします。
私が就活していた頃は大企業一択で、スタートアップなんて選択肢にすら入っていませんでした。でも、こうして実際にスタートアップの中に入って働くことで、漠然としたスタートアップへの不安が消えて「解像度」が上がりますよね。実務を通じて「自分もスタートアップで一人前としてやれる」という確かな自信を培えたことは、大きな成果だと思います。
いつかBeffのメンバーとして戻ってくれたら最高。それが叶わなくても「お互いの未来を豊かにする」取り組みへ
三浦:Beffの最初のインターン生として、磯貝さんが会社に与えた影響は大きかったと思います。代表は、今後もインターン生を継続的に受け入れていきたいですか?
代表:そうですね。実は始める前、「すぐに即戦力として活躍できるだろうか」と不安もありました。もちろん彼が優秀だったこともありますが、実際に一緒に働くなかで「新卒やインターン生だったとしても、教えながら十分に実務を任せられる」と確かな手応えを得られたんです。たとえ数か月という短い期間であっても、学生にとってキャリアの選択肢が広がる良い経験になれば嬉しいですし、いつかBeffのメンバーとして戻ってきてくれたら最高です。そうでなくてもお互いにとって素晴らしい取り組みになると確信が持てたので、今後もぜひ続けていきたいです。
「なんとかなる」が広げる理系の選択肢と、社会課題に挑み続けるための自問自答
三浦:磯貝さんへの質問は最後になりますが、磯貝さんからBeffに対してもっとこうした方がいいんじゃないかと思うことはありますか?
磯貝さん:「スタートアップでもなんとかなる」という、理系学生の視野を広げる挑戦の入り口としての存在、そのパイオニアとして、Beffにはこれからも成長し続けてもらいたいと思っています。日本の理系学生は、文系に比べてキャリアを考えるのが一歩遅れがちだと感じています。研究室の中では「大企業に入って安定した環境で研究することこそが正解」という空気が自然と出来上がっているからです。もちろんそれも素晴らしい生き方ですが、今の時代、一生同じ会社に居続けるわけではないと思うので、自分とは無関係だと思っているスタートアップのような環境に、一度身を投げてみるのも面白いと思うんです。意外と「なんとかなる」ものですから。
Beffは、これからもそんな挑戦者を受け入れる会社であってほしいと思っています。
三浦:代表から磯貝さんにむけてのメッセージはありますか?
代表:磯貝さんは自分の中にしっかりとした「社会課題への意識」を持っていますよね。ぜひその大きな社会課題に挑み、自ら解決できる人になってほしいと思っています。
一般的に、一つの会社の中に留まり続けると、上司や組織のためだけに仕事をするようになりがちで、結果として視野が狭まり、本来やりたかったことや課題意識を見失いがちになります。だからこそ、時には一歩引いた目線で「自分は人生をかけて何をやりたいのか」と自問自答し、問いを立て続けてほしいと思います。 問いに向き合って得た答えを「自分の旗」として立てて突き進む姿が見られるのを、本当に楽しみにしています!
最後に
三浦:これからインターンを考えている学生たちに向けて、代表からメッセージをお願いいたします!
代表:Beffが解決しようとする課題はとても大きく挑戦的なものです。我々のビジョンに共感いただき、共に挑戦する意思をもったインターン生を今後募集していこうと思います。体験型のインターンではないため、ある程度、業務期間の制約もありますし、すべての人にとって受け入れられるものではないと思っています。それでも、飛び込んできてくれる方には、必ず期待に応えるだけのサポートを会社として行いますし、挑戦し甲斐のあるテーマに取り組んでいただきます。あなたの貢献こそが、産業の変革をもたらす鍵となります。ぜひ一緒に挑戦しましょう。
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