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フォーデジットでは、どんなメンバーがどうやってものづくりに励んでいるのか?普段はなかなかお見せできないフォーデジットの「ナカミ」をお届け。ひとりのメンバーに注目し、そのナカミ-働く姿や哲学を、周囲の声も交えて探ります。
今回注目したのは、UXデザイナーの須賀智洋。パソコンも持っていない未経験でフォーデジットに飛び込んでから約6年、地道な努力を重ね、前年MVPに輝く飛躍を遂げました。評価にもつながった、仕事への向き合い方を中心にCEOの田口が話を聞きました。
須賀智洋/UXデザイナー
2017年、フォーデジットに新卒入社。幼少期から絵を描くこととスポーツ(野球、水泳、ストリートダンスなど)に明け暮れる。大学の授業で広告やデザインに興味を持ち、経営理念に強く共感したフォーデジットに入社。WebディレクターとしてWebサイトの運用・更新などを経験した後、2021年よりUXデザイナーに。
原点は「人の幸せにつながる仕事がしたい」
──須賀くんといえば、新卒でパソコンにも不慣れな未経験で入社したんだよね。法学部政治学科の卒業だけど、デザインとかクリエイティブに興味を持ったのは何かきっかけがあったの?
大学時代に「特定の集団の中で思想がどう広まるのか」という内容の論文を書いたんです。その中でビジュアルと組織統制の関係を知り、デザインに興味を持ったのが最初でした。さらに、ある講義で広告制作会社のプロデューサーが登壇したことがあり、そのクリエイティブビジネスの話がすごく面白かったんです。それで「じゃあ広告業界だ!」と。でも就活は全滅でした。
──動機がちょっと浅いもんね(笑)。
そうですよね(笑)。そこからちょっと考え直して、組織の仕組みを作る意味でのデザインと、広告のビジュアルやロゴのデザインが、「デザイン」という観点で同じだとしたら、デザインの会社はどうだろうと。それでフォーデジットを見つけました。その時フォーデジットのデザインよりも、まず「関わる人すべての幸せを追求する」という理念にものすごく惹かれたんです。
──それはどうして?
もともと、自分の働く軸として「人の幸せ」につながる仕事がしたいと思っていました。自分が関わった仕事で誰かを感動させたり、世界を変えたりすることができれば…と漠然と考えていたんです。そこから面接で田口さんと話したのがすごく楽しくて、選考が進んでいた他社をお断りし、ここで働きたいと即決しました。
──それで入社してから、もう6年目になりますか。ここまでの歩みを簡単に教えてください。
Webディレクターとして入社して、「まずは“作る”を知るところからだ」と、Webサイトの運用・更新プロジェクトの管理業務からスタートしました。その後は先輩のサポートの役割でゲームメーカーのWebサイトの運用・更新業務に入り、3年目からはメイン担当を務めました。昨年からサービスデザインのプロジェクトに少しずつ入るようになり、そこから肩書きもUXデザイナーに。今は大手企業の既存サービスのデジタル化やBaaSのプロジェクトなどに携わっています。
経験が足りないなら、人より多く打席に立てばいい
──そんな須賀くんの現在の仕事ぶりについては、フォーデジットのさまざまなメンバーの声も参考にしながら聞いていきます。やっぱり「成長」にまつわる声が多くありますね。
・運用・更新の業務から、新規Webサイトの制作、サービスデザインまで。幅広くたくさんのプロジェクトに積極的に関わっている。
・経験を積む中で、やり方ではなく意義や考え方にフォーカスした、人間的な成長ができている。
自分の中で転機となったのが、目の前に仕事があることがどれだけ感謝すべきことかを痛感した経験です。以前は、クライアントがどういう思いでフォーデジットにお金を払ってくれているのか、どうやって仕事が生まれているのかがあまり理解できていなかったんです。領域を超えてさまざまな仕事、たくさんの人に関わる中で、いかに自分がただ口を開けて仕事が来るのを待っていたのかを思い知らされました。
──それに対して何か見えたものがあったと。
不甲斐なくて、悔しかったです。クライアントの思いやフォーデジットが提供できる価値について改めてちゃんと知らなければならないと思い、いろんな人とコミュニケーションを取るようにしました。そうすると見えてきたのが、自分には圧倒的に経験が足りないということ。経験を積むには打席に立つしかないと思い、腹をくくって、誰よりも何でもやろうと集中するようになりました。
──今までとは違うスイッチが入ったわけだ。
はい。そうやって意識してメンバーとコミュニケーションを取るようになったことで、同時に、自分1人でできることは限界があるとも痛感しました。チームで戦う方が大きな価値を生み出せるのだと。自分1人に閉じるのではなく、周りにいる皆さんと一緒に考えた方が可能性は広がる。だから「1人でできないことはできない」と割り切ろう、その代わり自分ができることは誰よりも全力でダッシュしようと切り替えたんです。
──昨年、MVPに選ばれたわけだけど、自分ではどうして選ばれたと思っている?
おそらく“マインド”というか…。今お話ししたような“心持ち”は誰にも負けないように1年間やってきたと思っているので、そこを評価していただけたと思っています。ただ、MVPをもらったからってパフォーマンスが上がるわけではないですし、いただけて嬉しいですが、あまり実感はないんです。
──それに関連する意見として、仕事に対する姿勢に関して、メンバーからも諦めずに頑張る、素直に課題に向き合うといった声が多くありました。
・「できないから頑張る」諦めないスタンスが素晴らしい!
・NOと言わない。
・一旦、全部素直に聞く。
・指摘に愚直に向き合って、時間がかかっても着実に血肉にする。
──気持ちではこうしようと思っていても、簡単に乗り越えられない壁の前では、もどかしかったり悩んだりすることがあると思います。そんな中でも前を向き続けられる理由は何だろう?
会社全体が、僕のどうしようもないところも含めて受け入れてくれるからだと思います。例えば、ある運用業務を担当していた時に、僕のパフォーマンスが不満だったクライアントの方から「窓口担当を変えてほしい」と言われたことがありました。この仕事は向いてないと落ち込んでいたら、先輩が「須賀のいいところはあるんだから、そこを伸ばせばいいよ」と声をかけてくれたんです。COOの末成さん(*)からも「須賀にできないことがあるのは知っているよ。だからできることをやりなよ」とシンプルに言っていただけて。そういう言葉を掛けていただいたことが、すごく支えになっています。
*:フォーデジット 取締役COO UXコンサルタント 末成武大
たとえ服がはだけても、一番にゴールに
──コミュニケーションやチームで戦うことの大切さについて話してくれたけど、周囲との接し方について大事にしていることはある?
意識していることは二つあります。一つが「相手をリスペクトすること」で、これは入社初日に当時のマネージャーに言われたことです。色々な背景や事情がある人が集まり、協力して何かを作り出すのが会社という場で、相手をリスペクトする気持ちが大事、という話を聞きました。二つ目が「その人の良いところに目を向けること」。これは自分で普段からすごく意識しているので、社内のメンバーの名前を言われたら、僕はその人の良いところをすぐに答えられると思います。
──周囲からは、こんな声もあります。このあたりはどう?
・前向きで明るい。
・みんなにかまってもらえる(うらやましいw)。
・良い意味で変なプライドがない。
実は少し前までは「プライドがあるよね」とよく言われていました。それは、壁や障害があった時に、その登り方や走り方など形ばかり気にしていたからです。でも自分で切り替えて、「どう見えたとしても乗り越えられればいい」「ブルドーザーでぶっ壊すのでもいいや」と考えるようになりました。夢中で走り続けて、たとえ服がはだけても一番にゴールにたどり着くことが大事だと思うようになったら、プライドは一切気にならなくなりました。
──なるほど。あともう一つ、こういうのもありました。会話がうまくいくというのは、さっきの相手との向き合い方の話とつながるのかな?
・きちんと相手を見てコミュニケーションするから、不慣れなインタビューでも会話がうまくいく。
僕はテキストベースよりも対面でのコミュニケーションが好きで、表情や声質、顔の動きなど全部を情報として取り入れることをすごく意識しています。ちょっとした変化に対していろんなアプローチをしたいと常に考えているので、たぶんそれがうまくいっている理由かもしれません。
──では、最後に、今後の目標を聞いてもいいかな?
今は正直マインドだけでやり切っている部分が大きいと思っているので、そこに伴うスキルや実力をきちんと身につけていきたいです。僕はフォーデジットって主役として目立ちたがらないけど、すごい人の集まりだと思っています。そういう人たちが力を合わせて作ったものは大きな可能性を秘めている。その一員として、フォーデジットの看板を背負ってクライアントと対峙する意識を今後も大切にしていきたいです。
インタビュー後記
須賀くんはシンプルなので、見ていて気持ちがいい。わかりやすいところが周りを惹きつける。任されればなんでも取り組んでみるし、うまくいっていない時もそれがわかりやすい(笑)。だからこそすごい経験値が得られると思っています。最初から“高性能の何か”ではなく、“シンプルな強み”があり、加えて馬力が誰よりもあるから皆がお願いしやすかったりする。それはすごく強い。だからこそ、経験の積み重ねが大事になってくると思います。須賀くんの場合は難しいことを机の上で学習してインプットするよりも、常に体験が先にある方がピンと来るタイプだと思うので、今後も積極的に機会を捉えていってほしいですね。(CEO 田口)
編集・執筆 glassy&co.
撮影 吉田周平